ライブレポート：“世界遺産級”宮本笑里が銀座で生演奏

　昨年7月、デビューアルバム「smile」の初回盤が発売後まもなく売り切れるなど多方面で話題となり、今年3月にはクラシックアーティストとしては異例となるシングルCD「fantasy」をリリースしたヴァイオリニスト、宮本笑里。今月3日には続くセカンドアルバム「tears」をリリースした彼女が5日、東京・銀座ソニービルにて同作の発売記念イベントを開催した。

　まだ蒸し暑さの残る中、宮本笑里の巨大パネルが掲げられたソニービルのフロアは、開演前から数百人の観客で埋め尽くされ、身動きもままならない程に。ステージに登場した宮本は「今日はこんなにもたくさんの方がいらして下さって嬉しいです。私も素敵なステージで演奏できることを楽しみにしてきました。どうぞ楽しんでいって下さい。」と挨拶すると、地球温暖化で苦しみ涙を流すホッキョクグマ「そら」と「べあ」のアニメテーマ曲「そらべあ物語」から演奏をスタートした。

　ここでピアノ伴奏に浦壁信二が加わり、お馴染みのクラシックの小品「アヴェ・マリア」（グノー）と「カノン」（パッヘルベル）を続けて披露。演奏を終え、深々とおじぎをすると、宮本は「1枚目の時も本当に夢のようだったのですが、2枚目も作って頂けてとても幸せです。前作に比べて情感的な曲たちが詰まっているので、ひと味違うアルバムになったなぁと思います。聴き比べてもらえると嬉しいです。」とアルバムについて述べた。

　最後の曲は今年4月、放送開始13年目にしてリニューアルしたTBS系「THE世界遺産」のメインテーマ曲に大抜擢された「Les enfants de la Terre〜地球のこどもたち〜」（服部隆之）を演奏。アルバム初回盤のDVDに収録される、スペイン・セゴビアの世界遺産をバックに撮影された同曲のビデオクリップについて、「映像はセピアになっているので分かりにくいですが、実際は太陽がさんさんとしていて、まぶしくて目がシパシパして開けられなかったけど、すごく楽しかったです。」と笑顔を覗かせた。

　終演後には「tears」の即売会も実施。CDを買い求める人の列はビルの外まで並び、中には一人で何枚も購入する姿も見られた。今後は10月24日の愛知・宗次ホールを皮切りに12月23日の神奈川・みなとみらいホールまで、自身初となる全国8公演のリサイタルツアー2008“tears”を開催。また10月1日と2日には、NHKホールにて行なわれる「のだめオーケストラコンサート〜アニメ版。巴里編〜」に、オープニングテーマ「Sky High」を担当するゴスペラーズと共に出演。11月12日には、クレモンティーヌの娘・solita（ソリータ）とのコラボレーションによるシングル「東京 et 巴里」をリリースする。

宮本笑里リサイタルツアー2008“tears”
10月24日(金)　愛知・宗次ホール　(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9000
10月25日(土)　島根・島根県芸術文化センター「グラントワ」　(問)島根県芸術文化センター 0856-31-1860
11月03日(月・祝)　静岡・焼津市文化センター 小ホール　(問)焼津市文化センター 054-627-3111
11月12日(水)　東京・紀尾井ホール　(問)キョードー東京 03-3498-9999
11月14日(金)　大阪・ザ・フェニックスホール　(問)キョードーチケットセンター 06-7732-8888
11月16日(日)　愛知・御津町文化会館 ハートフルホール　(問)御津町文化会館 0533-76-372
12月12日(金)　北海道・札幌Kitara小ホール　(問)WESS 011-614-9999
12月23日(火・祝)　神奈川・みなとみらいホール　(問)KMミュージック 045-201-9999

のだめオーケストラコンサート〜アニメ版・巴里編〜
日時：10月1日(水)・2日(木)　開場18:15／開演19:00
会場：NHKホール
出演：梅田俊明、のだめオーケストラ他
ゲスト：ゴスペラーズ、宮本笑里（ヴァイオリン）、髭男爵（2日のみ）
料金：前売6,300円／当日6,500円（税込）
問い合わせ：キョードー東京 03-3498-9999

・宮本笑里 - アーティスト情報
・そらべあ：この涙を止められるのは、あなたです。