フリーソフトや市販ソフトをインストールしたり、周辺機器を追加することで、パソコンの使い道はいろいろと広がっていく。ところが、パソコンの構成はメーカーによって様々で、これらのソフトを追加したことで動作が不安定になったり、起動できなくなったりする。自分のパソコンがそんな症状に陥ってしまうと、どうしたらよいのかわからず慌ててしまう人もいるのではないだろうか。
こんなときの対策として知っておくと役に立つのが、Windows XPの標準の機能である「システムの復元」だ。システムの復元は、以前の正常な状態で動作していたときの状態にパソコンを戻す機能である。定期的にシステムの状態を復元ポイントとして保存しており、システムに不具合が起こった場合に、正常に動作していたときの復元ポイントを選択することで、そのときの状態に復元することができる。
システムの復元を利用するには、Windowsが起動できていることが前提となる。OSが完全に起動し終わる前に不安定になり正常に起動できないという場合は、セーフモードを試すとよいだろう。セーフモードから、「システムの復元」を実行することでトラブルを解決できる場合もある。
■知っ得 No.0041 システムの復元でパソコンを正常に戻そう
パソコンのシステムの動作が不安定になってしまうと、動作がぎこちない、フリーズする、起動できないなど、作業ができない状態になり困ってしまうだろう。
OSを再インストールする方法もあるが、あとから追加したソフトをいちからインストールする必要があるので、手間がかかる。再インストールの前にパソコンを以前の状態に戻す「システムの復元」を試してみよう。これで、不安定になる問題が解決すれば、面倒な再インストールなどの作業をしなくて済む訳だ。
[スタート]メニューから、[ヘルプとサポート]を選択する(画面1)。[コンピュータへの変更をシステムの復元で元にもどす]をクリックする(画面2)。
画面1[スタート]メニューから、[[ヘルプとサポート]を選択する画面2[コンピュータへの変更をシステムの復元で元にもどす]をクリック
太文字になっている日にちが、復元ポイントが保存されている日にちになる。正常に動作していたとおもわれる日にちをクリックする(画面3)。選択した復元ポイントの確認が表示される。[次へ]をクリックする(画面4)。
画面3 正常に動作していたとおもわれる日にちをクリック画面4 選択した復元ポイントの確認が表示される
[システムの復元]が開始される。復元が終わると自動的に再起動される(画面5)。再起動後に「復元が完了しました」のメッセージが表示される。[OK]をクリックすると通常のウィンドウに戻るので動作に問題がないか確認してみよう(画面6)。
画面5 復元が終わると自動的に再起動画面6「復元が完了しました」のメッセージを表示
復元を行うことで、そのポイントよりあとにインストールしたソフトウェアやドライバは消されてインストールする前のシステム環境に戻る。
ここで不安になるのが、復元ポイントより後に作成したファイルは大丈夫なのかということだ。
例えば、昨日作った書類のファイルがあるが、システムが不安定になったので1週間前の復元ポイントの状態に戻したいという場合だ。このような場合、作成したファイルや電子メールは、以前の復元ポイントに戻してもきちんと保持されるので安心してほしい。
次のページでは、復元ポイントを作成する方法やシステムの復元の保存、セーフモードでの起動法などを紹介しよう。●復元ポイントを作成する
復元ポイントは定期的に記録されるが、ソフトウェアやドライバをインストールする前の状態を復元ポイントとして記憶しておきたい場合もあるだろう。このようなときには、[復元ポイントの作成]を実行することで、その時点での復元ポイントの作成ができる。
自分で復元ポイントを作成する場合は、[復元ポイントの作成]を選択する(画面7)。
画面7[復元ポイントの作成]を選択
なお、復元ポイントを選択して実行する場合は、自動的に復元操作をする前の状態が保存されるので自分でポイントの作成を行わなくてもよい。
●システムの復元の保存
システムの復元は、コントロールパネルから[パフォーマンスとメンテナンス]−[システム]を選択し、[システムのプロパティ]ダイアログボックスで設定できる。
定期的に保存されたポイントを元に復元する訳だが、通常では復元に使うハードディスクの領域は対象のハードディスク総容量の12%が設定されている。ハードディスクの容量を有効に使いたいという場合は、割り当てる割合を減らすこともできる。たたし、減らすことにより過去の復元ポイントの保存できる数は減ることになるので、減らしすぎには気をつけよう。
対象のハードディスクを選択し、[設定]をクリックする(画面8)。スライダを移動することで、復元ポイントで利用するハードディスク容量の割合を調整できる(画面9)。
画面8 対象のハードディスクを選択画面9 ハードディスク容量の割合を調整
●セーフモードを起動するには
セーフモードは、最小限の機能でWindowsを起動するモードだ。常駐アプリケーションなどが動作しない状態で起動するため、常駐アプリケーションのインストールによる動作の不具合などは解決できる。セーフモードでも、[システムの復元]は利用できるので、システム起動できない場合は、セーフモードから実行してみよう。
セーフモードを起動するには、パソコンを起動したらすぐに[F8]キーを押す。すると[Windows 拡張オプション メニュー]が開くので、セーフモードを選択すればよい。
キーボードの矢印キーで[セーフモード]を選択し、[Enter]キーを押す(画面10)。
画面10 キーボードの矢印キーで[セーフモード]を選択
[F8]キーを押すタイミングが分からない場合は、起動した際ビープ音が鳴った直後くらいから連打してみよう。
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編集部:篠崎 哲(ジャムハウス)
制作編集:エヌプラス
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