「広島秋季キャンプ」(7日、日南)
熱投の末に、失いかけていた自らの長所を思い出した。広島・遠藤淳志投手がブルペンで184球の投げ込み。黒田球団アドバイザーがマンツーマンで見守る中「やっと質のいいボールが出始めた」と進むべき方向性を明確にした。
同アドバイザーから「5割の力で投げてみろ」と助言され、その力加減で直球のみを投げた。「少し出力を上げ、7割ぐらいの力で投げていい球もあった。黒田さんから『それが本来の遠藤だ』と言ってもらった」。
わずか3試合の登板に終わった今季のシーズン中は「どうやって投げていたんだろう」と迷いが生じていた。この日は黒田氏から、投球プレートの横幅からズレることなく腕を振るようにも指摘され「『こうやって投げていたな』と。久々だったしハッとした」。力まず投げる感覚を思い起こし、継続を誓った。6日には160球を投げ込んでおり、投げて投げて体に染みこませる秋を過ごす右腕。自らと向き合い、牙を研ぎ続けていく。