[画像] ディズニー は2027年までに「広告売上の75%」を自動化へ

記事のポイント

ディズニーのストリーミング広告収入の半数以上はプログラマティック取引に基づいており、2027年までに広告ビジネスの75%を自動化する計画を進めている。

インタラクティブ広告フォーマットなどを新たに導入し、前年比8倍の出稿を記録。

入札型取引の重要度が増しており、年間1億ドルを費やす大手広告主も。


ウォルト・ディズニー・カンパニー(The Walt Disney Company、以下ディズニー)は2027年までに広告ビジネスの75%を自動化することを計画している。そして今年の年次テレビおよびストリーミング広告のアップフロント市場において、同社はその目標に向けてさらなる一歩を踏み出した。

「数十億ドルのストリーミング広告収入のうち、半分以上はプログラマティックに取引されている」と、ディズニーのアドレサブルセールス担当シニアバイスプレジデントを務めるジェイミー・パワー氏はDIGIDAY PUBLISHING SUMMITのステージにおけるDIGIDAYポッドキャストのライブレコーディングを兼ねたセッションで語った。

今年のディズニーの自動化に対する取り組みにおいて、同社が広範なストリーミング在庫をプログラマティックに購入できるようにしたために公平性が生まれたことが成長のきっかけとなっている。これには、最近追加されたインタラクティブ広告フォーマットも含まれる。

「この新たな広告フォーマットがようやく使用可能になったところ、そこから6週間以内に前年比8倍の出稿があった」。

以下の対談のハイライトは、簡略化と明瞭化のために一部編集を加えている。

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バックエンドインフラストラクチャの魅力



自社独自の技術スタックを持つことの利点のひとつは、今年、広告を1回公開するだけですべてのエンドポイントに配信できるようになることだ。

ディズニーのストリーミングポートフォリオ全体への視聴者リーチ



キャンペーンを「ディズニープラス(Disney+)」のHuluに拡大した場合、キャンペーンのリーチは40%増加し、ディズニープラスのコンテンツを視聴している人々との重複率は5%になった。つまりこれは、人々は異なるアプリや環境をそれぞれ別の理由で使用しているというこことを意味している。

PG取引 vs 入札型取引



昨年または一昨年の時点では、当社の30%が入札型(biddable)取引で、70%がプログラマティックギャランティード(PG、プログラマティック保証型)取引だったが、今年はその比率が逆転した。ここで得られたもっとも大きな教訓は、アカウントエグゼクティブと販売チームは、これをよりキャンペーンに近い形で扱う必要があるということだ。

入札型は「設定するだけであとの手続きは不要(set it and forget it.)」という意味ではない。取引IDを設定し、放置するというわけではないのだ。クライアントとのあいだで、この広告キャンペーンにどれだけの予算を投じるつもりなのか、どのような視聴者を想定しているのかといったことを話し合い、その広告にどれだけの在庫が向けられるのかを把握する必要がある。

入札型取引への期待



現在では、世界最大級の広告主たちは当社とのあいだで100%入札型の形で広告を出している。これらの広告主の一部は、年間1億ドル(約148億円)近くを入札型の環境に費やしている。

[原文:How Disney is nearing its goal to automate 75% of ad sales by 2027 ]

Tim Peterson(翻訳:ジェスコーポレーション、編集:都築成果)