[画像] アルカリ土壌を改良してモクズガニを養殖 中国寧夏回族自治区

アルカリ土壌を改良してモクズガニを養殖 中国寧夏回族自治区

19日、北廟村で地元産のチュウゴクモクズガニを見せる村の幹部。(賀蘭=新華社記者/劉海)

 【新華社銀川9月30日】中国寧夏回族自治区銀川市賀蘭県洪広鎮の北廟村では養殖カニの収穫期を迎え、豊作の喜びにあふれている。村民は、アルカリ性土壌を改良した池で大きく育ったチュウゴクモクズガニを捕まえ、梱包してオンラインで販売するという忙しくも充実した日々を過ごしている。

 かんがいが発達した辺境の豊かな地として「塞上の江南」とも呼ばれる銀川市で、洪広鎮も黄河の水利の恩恵を受けているが、地勢が低く、水はけが悪いことから一部で土地がアルカリ化する厳しい状況にある。北廟村にもアルカリ土壌が800ムー(約53ヘクタール)あり、農作物の生産量が低いため田畑も長年、荒れるに任せた状態になっていた。

アルカリ土壌を改良してモクズガニを養殖 中国寧夏回族自治区

19日、アルカリ土壌を改良した北廟村のカニ養殖池。(賀蘭=新華社記者/劉海)

 そんな中、村の幹部が江蘇省や安徽省などの視察でモクズガニの養殖を知る機会があり、幹部は村のアルカリ土壌を池に改良してカニを養殖し、村の集団経済を発展させようと思いついた。

 村では関係者にアルカリ土壌でのモクズガニの養殖を学ばせた。塩分濃度が高くなれば定期的に淡水を引き込んで土壌を洗い、水草が育たなければ水質の改善を試みるなど努力を重ね、養殖技術を確立した。

アルカリ土壌を改良してモクズガニを養殖 中国寧夏回族自治区

19日、ライブ配信でカニを販売する北廟村の村民。(賀蘭=新華社記者/劉海)

 9月17日の中秋節の数日前、北廟村がSNSやライブ配信などで収穫したモクズガニを紹介すると、2週間足らずで予想を大きく上回る数万元(1元=約20円)を売り上げた。

 モクズガニの養殖に成功した同村は来年、利用していないアルカリ土壌を改良して養殖面積を400ムー(約27ヘクタール)まで拡大し、より多くの村民を雇用する計画を立てている。(記者/劉海、馬思嘉)

アルカリ土壌を改良してモクズガニを養殖 中国寧夏回族自治区

19日、北廟村で養殖したチュウゴクモクズガニ。(賀蘭=新華社記者/劉海)