[画像] 中国・三星堆博物館で前漢海昏侯墓展 金器や青銅器など展示

中国・三星堆博物館で前漢海昏侯墓展 金器や青銅器など展示

 【新華社成都10月4日】中国四川省広漢市の三星堆博物館で9月27日から、前漢時代の諸侯、海昏(かいこん)侯劉賀(りゅう・が)の墓出土の文化財を展示する「海昏侯−前漢劉賀墓出土文物展」が開かれている。江西省南昌市にある漢代海昏侯国遺跡博物館の所蔵品が西南地区で展示されるのは初めてで、三星堆博物館では新館オープン後初の考古学発見をテーマとする展覧会となった。

 金器や青銅器、玉器、簡牘(かんどく、文字を記した竹札や木札)など126点(組)を展示。黄金貨幣の褭蹏(じょうてい)金や麟趾(りんし)金、雁魚銅灯(がんぎょどうとう)、竜鳳虎文韘形玉佩(りゅうほうこもんしょうけいぎょくはい)、亀鈕無字玉印(きちゅうむじぎょくいん)、「孔子徒人図漆衣鏡」鏡匣(「こうしとじんずしついきょう」きょうこう)などの同墓出土品を代表する文化財も含まれ、海昏侯国の歴史と文化を包括的に伝えている。

 劉賀は武帝の孫で、第9代皇帝として即位したが、不行跡を問われて在位27日で海昏侯に格下げされた。2011年に南昌市で見つかった墓は、これまでに発見された前漢諸侯墓の中で保存状態が良く、構造と配置が明確で、整った祭祀(さいし)体系と豊富な副葬品を持つ。長江以南で見つかった実際に馬や馬車を埋めた車馬坑を持つ初めての墓としても知られる。

 会期は約3カ月で、期間中は海昏侯国遺跡博物館との共催による学術講座や教育・体験型学習活動なども開かれる。

 中国の展覧会では近年、ミュージアムグッズも注目を集めており、同展でも馬蹄金や麒趾金、青銅雁魚灯などをモチーフにした商品が用意されている。(記者/薛晨、童芳)