パリ五輪に出場するU-23日本代表のメンバー発表会見が3日、都内で行われ、同日夕には同会場でMF荒木遼太郎(FC東京)ら選出選手による会見も行われた。
「ホッとしたし、嬉しかったけど、それと同時にこれから戦っていくというプレッシャーもある。嬉しい気持ちとプレッシャーの2つの気持ちがあった」。選出されたときの心境についてそう語った荒木は「日本のため、チームのために人一倍走って、ゴールやアシストという結果にこだわりながらやりたい」と意気込んだ。
今季、鹿島から期限付き移籍でFC東京に加入。過去2シーズンはクラブで出場機会に恵まれず、代表からも遠ざかっていたが、FC東京では開幕2試合で3ゴールを記録するなど結果を残し、今年3月の活動でU-23日本代表に約2年ぶりの復帰を果たした。その後のU23アジアカップでも中心選手の一人として五輪出場権獲得、そして優勝に貢献。パリ五輪本大会メンバーにも選ばれた。
「正直、去年、一昨年は考えられなかった。自分のことで精一杯というか、目の前のことに一生懸命で代表どころではなかった」。ここまでの道のりを率直に振り返り、「鹿島にいたときからプレースタイルは変えていない。試合に出続けることが自分にとって一番良かったのかなと思う」と胸を張った。
所属するFC東京からは荒木とGK野澤大志ブランドンの2人が選出。一方で、MF松木玖生とDFバングーナガンデ佳史扶が招集されなかった。野澤は「本人たちがどんな気持ちでいるか僕は分からない」としたうえで、「それぞれ心に思っていることがあると思うし、みんな次にどうすべきかハッキリ分かる人だと思うので、そこは特に心配はしていない」と力説。「僕と荒木選手は、FC東京を代表して行くというところをしっかりと表現したい」と誓った。
松木の招集外については山本昌邦ナショナルチームダイレクターが会見で「移籍の可能性がある。その中で確実にオリンピックの期間に我々が招集できるという確約が取れなかった。それが一番の要因です」と、移籍の可能性があることが理由であることを明らかにしていた。
「(松木と)まだ何も話していない」という荒木は「(松木)玖生の分もというのはおかしいけど、玖生だけでなく、選ばれていない選手はたくさんいる。そういう人の分も自分たち選ばれた選手が責任を持って戦いたいと思う」と、胸に秘める決意を口にした。
(取材・文 西山紘平)
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