エアコンのトラブルは使いたいときになって気づくもの

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夏を迎えていなくとも、晴れた春の日であればその日差しで車内は十分に暑さを感じられるようになります。

窓を開ければ走行風で十分に涼がとれるのでまだまだエアコンに頼るほどではありませんが、夏に近づくにつれて窓を開けたくらいでは不十分になってくることも。

そしておそらく約半年ぶりにエアコンのボタンをオンにして冷風を出そうとしたとき、なんらかのトラブルが起きてエアコンを快適に利用できなかったという経験がある人は少なくないでしょう。

エアコンにトラブルが起きていることは、エアコンを使おうとしたときになって初めて気がつくもの。これが春の間であればそこまで深刻ではありませんが、夏真っ盛りになるまで気が付かなければと考えれるとおそろしいですね。

これから暑い季節を迎えるというタイミングで、車のエアコンにトラブルが起きていないか確認しておくことは、暑い季節のドライブを快適、そして安全に過ごすうえで不可欠と言えるでしょう。

エアコンをオンにしたら悪臭…酸っぱいような匂いのもとはカビ

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車のエアコンを久しぶりに使用したときに起こる中でも多いトラブルが「悪臭」です。このエアコン使用時の悪臭にはいくつか原因があるものの、多くはエアコン内部に発生したカビが悪臭のもと。

車のエアコン内部にある、取り込んだ空気を冷やすエバポレーターという装置は、表面に結露が発生しています。これにより車のエアコン内部はカビが発生しやすい湿度となるため、気づかぬうちにカビの温床となってしまうのです。

エアコン内部にカビが発生していると、エアコン使用時に不快なにおいがあるのはもちろん、エアコンの風にカビの菌が含まれてしまうため、健康への影響も心配されます。

その状態は普段見ることができないため、自分の車のエアコンの内部に問題が起きていることは使用したときになって初めて気がつくもの。エアコン内部にカビが発生してしまった場合や、カビを発生させないようにするために、エアコンを本格的に使用するシーズンが始まる前に対策を行っておくことが大切です。

暖房で内部を乾燥!そのあとにエアコンフィルターを交換するのも◯

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カビは湿度の高い環境で繁殖が活発になり、反対に乾燥していると活動が抑制されます。そのため、エアコン内部をしっかりと乾燥させることがカビの対策では重要です。エアコン内部をしっかりと乾燥させるためには、暖房の熱を利用しましょう。

車を安全な場所に停めた状態でエンジンンをかけたら、十分に暖機運転をします。その後、エアコンを温度・風量ともに最大にして暖房機能を使用。窓やドアも全開にして、車内の換気もできるようにしておきます。

このまま10分から15分程度待てば、ほとんどの場合でエアコンから発生したカビのにおいを抑えることが可能です。

このほかにも、車のエアコン内部のカビ対策グッズを使用したり、専門店に依頼するなどの方法はありますが、まずはこの方法を試してみてもよいでしょう。

また、取り込んだ空気はエアコンフィルターを通ってからエバポレーターへと向かいますが、このエアコンフィルターが汚れていたり劣化しているとエアコンの効率が落ちるほか、取り込んだ空気に含まれていたホコリやカビの菌がエアコンフィルターをすり抜けてしまいます。

エアコン内部のカビの菌の繁殖を抑制したあと、エアコンフィルターの状態を確認し、必要であれば新品へ交換することで、より快適にエアコンを使用することが可能です。あわせて実施し、効果的にエアコンの風をクリーンにしましょう。