韓国で行われる来季のドジャースの開幕戦に大きな注目が集まっている(C)Getty Images

 大谷翔平のドジャース移籍が正式に決定し、加入発表記者会見も行なわれたことで、オフシーズンも日米メディアは「日本人スター」の話題で持ち切りだ。右肘手術の影響により、2024年は打者のみでのプレーとなるものの、会見の席で大谷本人より開幕からの試合出場に向け、調整が順調であることも語られている。すでに、新しい色の背番号17を背負い打席に立つ大谷の姿をイメージしているファンも少なくないはずだ。

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 そして、大谷が新天地へ移籍したことで、沸き立っているのは日本やアメリカだけではない。ドジャースが来季開幕戦を戦う舞台となる韓国でも移籍決定の反響が大きく、現在も大谷のトピックがメディアで伝えられている。

 現地時間12月16日、日刊紙『韓国日報』は公式サイト上で大谷の特集記事を掲載した。タイトルとして「オオタニが来るなんて!」と銘打たれ、大谷の足跡を称え、来季の開幕ゲームでの来韓を歓迎する言葉などが綴られている。

 同メディアは「2021年と2023年には満場一致でアメリカンリーグMVPを受賞。2回満場一致でMVPを受賞したのは、MLB史上、彼が唯一だ。さらに、人柄も良い。野球漫画に出てくるような人物だ」と選手としての能力、人間性を絶賛。さらに、スポーツ界で世界的なスターが誕生すると、同じ競技を始める子供が増えると説明しており、「“パク・セリキッズ”が代表的な例だ。韓国の女子ゴルフが全盛期を迎えたのも彼女らのおかげだった。その中にはパク・セリを超える選手もいた」と指摘。その一方で、「しかし、オオタニを超える“オオタニキッズ”が出る可能性はほとんどない」と見通している。

 また、韓国プロ野球を例に挙げ、一軍で主力としてプレーする確率を論じており、「ソウル大学入学確率より10倍以上難しい関門」と分析。続けて、さらに大きな舞台であるMLBに置き換えながら「世界中の野球の天才が集まるが、それでも第2のオオタニが再び現れることは不可能と思われる。彼の登場を確率で計算する方法がない」と唯一無二の存在であると強調。加えて「『確率を忘れた神のミスがオオタニを作った』という表現が適切だろう」と綴っている。

 他にも、来季、ソウルの高尺スカイドームで行われるパドレス対ドジャースの開幕戦についても言及。「もともとこの試合の焦点はパドレスのキム・ハソンにあてられていた。しかし、オオタニがドジャースに入団したことで、開幕戦の関心がさらに高まった。オオタニを来年3月に高尺ドームで見ることができるのだろうか?オオタニが来るなんて!興味と期待がさらに大きくなる」として、米球界のスターを迎えることへの期待の言葉を並べた。

 大谷自身も来季の開幕からのプレーへの意欲を語っていただけに、コンディションの回復が十分見込める状態にあるようだ。来年3月、大谷が韓国の地より、ドジャースの一員としてスタートを切る可能性は高いと言えるだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]