第2次森保ジャパンの右サイドバックとしてここまでの3試合すべてに先発出場を果たしているDF菅原由勢(AZ)。キリンチャレンジカップ・エルサルバドル戦(○6-0)ではMF久保建英とのコンビネーションが冴えたが、20日のペルー戦ではMF伊東純也と右サイドで前後の関係になることが濃厚だ。

 中に絞ってのプレーを好む久保に対し、伊東は縦突破が得意。菅原は「特徴が違う選手。そこはしっかり僕なりに分かっているつもりだし、純也くんは純也くんのプレースタイルでやりやすい形があると思う。しっかりコミュニケーションを取って、しっかり生かせるようにしながら、できるだけ前で関われるように、右サイドでいい関係を築きたいなと思う」と攻撃のイメージを膨らませた。

 3月の日本代表2試合で及第点と言えるパフォーマンスを見せた菅原は現在、酒井宏樹が長く務めてきた右サイドバックの後継者の一番手と目されている。エルサルバドル戦では対人守備の強さはもちろん、積極的なオーバーラップで何度も好機を演出するなど、さらに存在感を高めつつある状況だ。

 しかし、菅原自身はその自覚をまだ見せない。「代表に定位置とかはないと思います」ときっぱり言う。

「僕が下手なプレーをしたらすぐに違う選手が入ってくるだろうという危機感の中で常にプレーしている。練習から常に全力を出すようにしてるし、試合はもちろん120%出せるように努力している」

「個人的には代表に長くいたいとは思いますけど、定着とかは全くないと思う。一戦一戦、一回一回の練習が勝負。その心というか、その気持ちを忘れずにやっていきたいなと思う」

 今は経験を重ねることで自信をつけていく時期。ポテンシャル十分な21歳はペルー戦でもまた新たな経験を身につけようとしている。

(取材・文 矢内由美子)