静岡県がJR東海に対して合意するまで進めないよう求めていた山梨県側から静岡県境に向けたリニア工事をめぐるボーリングについて、JR東海は2月21日から開始すると発表しました。

JR東海が21日から開始する山梨県内における高速長尺先進ボーリングは、静岡との県境へ向けて県境の800m手前から行なわれるものです。2月上旬から実施の予定でしたが、静岡県が「県境付近の断層帯に近づくと、水圧差で県内の地下水が流出する懸念がある」などとして、管理体制などについて県と合意するまで行なわないよう求めていました。

JR東海は2月20日送付した県への文書で、県が求める合意については触れず、「県境に近付いた際には特に慎重に実施する」として、県境の手前100mより先の対応については対話する意向を示しました。

一方、静岡県の川勝知事は「JR東海から一方的に回答を送付され、開始する連絡があった。本県の要請に対する調整が整わないまま開始することは極めて遺憾」とコメントしています。