12日、日本サッカー協会の反町康治技術委員長が、森保一監督の「苦渋の決断」について明かした。

反町委員長は今回の日本代表について「スタッフも寝る時間を惜しんで一致団結して一体感を持って選手をサポートし、選手もそれに応えて死力を尽くした」としつつ、「あと一歩何が足りなかったか今後検証していく必要がある」と答えた。その上で現在何人ぐらいの監督候補がいるのか、次期監督を決定する時期については「コメントできない」と言葉を濁した。

また、森保監督がワールドカップでカウンター中心のサッカーを見せたことに対しては、その内情を明かした。

反町委員長は森保監督が本大会の前まで「カウンター狙いだけではなくてボールを保持しながらっていう形だった」「ボールの保持のパーセンテージを上げていくことが勝利に近づけるという認識を持っていた」と指摘。

そして「試合に勝たないことには、タイトルにも目標にも届かない。(カウンターは)苦渋の決断だった」ことを明らかにした。

「勝負事にこだわりを持ち、考えた末にやった決断は評価する必要がある。うまくいかなかったときは、より大きなダメージを食らったかもしれないが、そういう決断をしたことはサポートし甲斐があった」と戦術選択の裏側を語った。

一方で、今後チームに同行した反町委員長が「インサイドレポート」を出し、チームとは別行動だったテクニカルスタディグループが「アウトサイドレポート」を作成して、「それを合わせて検証」するとも語っている。

なお、現在南米遠征中のU-16日本代表チーには、試合後に勝敗関係なくPK戦を行うように指示。今回クロアチアにPK戦で負けたことへの対応策を採ったと明らかにした。

【文:森雅史@ドーハ/日本蹴球合同会社 撮影:岸本勉/PICSPORT】