タブレットの直感的な操作性と、キーボードの利便性の両方を兼ね備えた2in1ノートPCは、ノートPCの新たなカテゴリーとして定着しつつある。
特にコロナ禍でテレワークが推奨される中で、パソコンメーカー各社は2in1ノートPCを市場投入しており、ラインナップも充実してきた。
またノートPC以外でも、iPadやAndroidなどのタブレット製品でも、
パソコン化して利用する使い方が増えており、2in1タブレットも新たなデバイスとして需要が高まってきている。
そこで今回は、現在販売されている2in1デバイスの特徴を紹介しながら、パソコンとタブレットとの違い、今後の展開についてまとめてみた。
■2in1デバイスとは?
2in1デバイスには、
・着脱タイプ
・回転タイプ
この2種類がある。
〇着脱タイプ
着脱タイプは、デタッチャブルタイプ、セパレートタイプとも呼ばれ、携帯性を重視したモデル。
ノートPCのモニター部分とキーボード部分が分離できるものと考えれば、わかりやすいだろう。
ASUSの2in1ノートPC。モニターのみでも作業ができる。
〇回転タイプ
回転タイプは、コンバーチブルタイプとも呼ばれる。
一見すると一般的なノートPCだが、モニター部を360度回転させて、タブレットの形態に変形できるモデル。
レノボの2in1ノートPC。モニター部が回転する特殊なヒンジを採用している。
回転タイプは、キーボードは着脱できないため、重さは変わらないが、重さ以外のメリットもある。
タブレットとして使用した際、キーボードを片付けたり、置き場を確保したりしなくてよいこと。
また回転タイプは、形態の違いにより4つのモードがあり、目的に合わせて使い分けられる。
1. ラップトップモード
ノートPCとして使用したいときに便利なモード。
文字入力を優先したいときに使用する。
ノートPCスタイル
2. スタンドモード
キーボードが必要なく、画面だけを見たいときに最適。
YouTubeやNetflixなどのストリーミング配信を視聴したいときに便利に使える。
また打合せなどで、プレゼン資料を相手に見せるときにも有効だ。
ディスプレイのみで映像やプレゼン資料に集中できる。
3. テントモード
スタンドモードに似ているが、設置面積が少ないのがメリット。
狭いスペースに置きたいときに重宝する。
狭いスペースに置けるメリットは大きい。
4. タブレットモード
タブレットのような使い方がしたいときに便利なモード。
見ためは、タブレットそのものだ。
■パソコンとタブレットとの違い
2in1デバイスには、
・パソコンから進化したモデル
・タブレットから進化したモデル
この2種類がある。
〇パソコンから進化したモデル
OSの違いにより、
・Windows
・Chrome OS
この2種類がある。
いずれのOSの2in1デバイスもパソコンと変わらないため、デスクトップPCやノートPCを使用していた人には、違和感なく使用できるだろう。
画面がタッチパネルであるため、スマートフォンのような直感的な操作ができる。
OSが同じであれば、手持ちのパソコンで使用していたアプリがそのまま使用できる。
OSがWindowsであれば従来のパソコンとして活用できる。
〇タブレットから進化したモデル
OSの違いにより、
・iPad OS
・Android OS
この2種類がある。
1. iPad OS
iPad OSはiPadに搭載されている。
2in1化のため、別途、Magic Keyboardなどのキーボードが必要だ。
MacやiPhoneとの親和性がよく、
・iPadをMacのサブディスプレイにする
・写真を共有にする
・マークアップ連携機能により、写真やPDFに注釈を入れられる
こういった使い方ができる。
2. Android OS
普段からAndroidスマートフォンを使用している人には、使い勝手がよいだろう。
基本的な操作性は、Androidスマートフォンと変わらない。
ニアバイシェア機能により、ファイルやアプリを手軽に共有できる。
iPad Pro+ Magic Keyboardで、2in1デバイスになる
■2in1デバイスの用途
〇クリエイティブワーク
2in1デバイスの強味は、多様な作業に対応できる点だ。
キーボードだけでなく、指でのタッチや、スタイラスペンによる操作ができるため、クリエイティブな仕事に向いている。
たとえば、イラストを描くとき、従来はパソコン+お絵描きタブレットの組み合わせが一般的であったが、2in1デバイスであれば、ひとつで完結できる。
また、最近ではタブレットのみで動画を編集するYouTuberも登場しており、動画編集が手軽であることも見逃せない。
かくいう筆者も、2in1化したiPadで動画を編集している。
〇モバイルワーク
テレワークがメインのビジネスパーソンであれば、
・会議アプリ
・Officeアプリ
この2つを入れておくだけで、場所を選ばず会議や仕事ができる。
また、2in1デバイスをセカンドモニターにする人も多い。
筆者はMacBook Proと一緒に、iPadを持ち歩き、喫茶店で作業する際、セカンドモニターとして利用している。
〇エンタメユース
2in1デバイスは、スマートフォンに比べて大きな画面で、使い勝手もよい。
YouTubeやNetflixなどのストリーミング配信サービスを大画面で視聴したい人には最適だ。
また最近では、高機能な2in1PCも登場しているため、ゲームも快適に楽しめる。
米調査会社IDCが2021年11月に発表した世界タブレット市場に関する調査結果「Worldwide Tablet Shipments Return to Growth in 2020, Fueled by Unprecedented Demand, According to IDC」によると、2020年第4四半期の出荷台数は5220万台で、前年同期の4360万台から19.5%増えた。
2020年通期の出荷台数は1億6410万台で、前年の1億4450万台に比べ13.6%増となった。同調査は、従来型タブレットと2in1デバイスの両方を対象としている。
2in1デバイスはキーボードの利便性とタブレットの携帯性、この両方を持ち合わせたデバイスであるだけに、利用範囲が広く、使い勝手もよい。
今後、各社から新製品が販売されることで、活用シーンはさらに広がるだろう。
ITライフハック 関口哲司
特にコロナ禍でテレワークが推奨される中で、パソコンメーカー各社は2in1ノートPCを市場投入しており、ラインナップも充実してきた。
またノートPC以外でも、iPadやAndroidなどのタブレット製品でも、
パソコン化して利用する使い方が増えており、2in1タブレットも新たなデバイスとして需要が高まってきている。
そこで今回は、現在販売されている2in1デバイスの特徴を紹介しながら、パソコンとタブレットとの違い、今後の展開についてまとめてみた。
■2in1デバイスとは?
2in1デバイスには、
・着脱タイプ
・回転タイプ
この2種類がある。
〇着脱タイプ
着脱タイプは、デタッチャブルタイプ、セパレートタイプとも呼ばれ、携帯性を重視したモデル。
ノートPCのモニター部分とキーボード部分が分離できるものと考えれば、わかりやすいだろう。
ASUSの2in1ノートPC。モニターのみでも作業ができる。
〇回転タイプ
回転タイプは、コンバーチブルタイプとも呼ばれる。
一見すると一般的なノートPCだが、モニター部を360度回転させて、タブレットの形態に変形できるモデル。
レノボの2in1ノートPC。モニター部が回転する特殊なヒンジを採用している。
回転タイプは、キーボードは着脱できないため、重さは変わらないが、重さ以外のメリットもある。
タブレットとして使用した際、キーボードを片付けたり、置き場を確保したりしなくてよいこと。
また回転タイプは、形態の違いにより4つのモードがあり、目的に合わせて使い分けられる。
1. ラップトップモード
ノートPCとして使用したいときに便利なモード。
文字入力を優先したいときに使用する。
ノートPCスタイル
2. スタンドモード
キーボードが必要なく、画面だけを見たいときに最適。
YouTubeやNetflixなどのストリーミング配信を視聴したいときに便利に使える。
また打合せなどで、プレゼン資料を相手に見せるときにも有効だ。
ディスプレイのみで映像やプレゼン資料に集中できる。
3. テントモード
スタンドモードに似ているが、設置面積が少ないのがメリット。
狭いスペースに置きたいときに重宝する。
狭いスペースに置けるメリットは大きい。
4. タブレットモード
タブレットのような使い方がしたいときに便利なモード。
見ためは、タブレットそのものだ。
■パソコンとタブレットとの違い
2in1デバイスには、
・パソコンから進化したモデル
・タブレットから進化したモデル
この2種類がある。
〇パソコンから進化したモデル
OSの違いにより、
・Windows
・Chrome OS
この2種類がある。
いずれのOSの2in1デバイスもパソコンと変わらないため、デスクトップPCやノートPCを使用していた人には、違和感なく使用できるだろう。
画面がタッチパネルであるため、スマートフォンのような直感的な操作ができる。
OSが同じであれば、手持ちのパソコンで使用していたアプリがそのまま使用できる。
OSがWindowsであれば従来のパソコンとして活用できる。
〇タブレットから進化したモデル
OSの違いにより、
・iPad OS
・Android OS
この2種類がある。
1. iPad OS
iPad OSはiPadに搭載されている。
2in1化のため、別途、Magic Keyboardなどのキーボードが必要だ。
MacやiPhoneとの親和性がよく、
・iPadをMacのサブディスプレイにする
・写真を共有にする
・マークアップ連携機能により、写真やPDFに注釈を入れられる
こういった使い方ができる。
2. Android OS
普段からAndroidスマートフォンを使用している人には、使い勝手がよいだろう。
基本的な操作性は、Androidスマートフォンと変わらない。
ニアバイシェア機能により、ファイルやアプリを手軽に共有できる。
iPad Pro+ Magic Keyboardで、2in1デバイスになる
■2in1デバイスの用途
〇クリエイティブワーク
2in1デバイスの強味は、多様な作業に対応できる点だ。
キーボードだけでなく、指でのタッチや、スタイラスペンによる操作ができるため、クリエイティブな仕事に向いている。
たとえば、イラストを描くとき、従来はパソコン+お絵描きタブレットの組み合わせが一般的であったが、2in1デバイスであれば、ひとつで完結できる。
また、最近ではタブレットのみで動画を編集するYouTuberも登場しており、動画編集が手軽であることも見逃せない。
かくいう筆者も、2in1化したiPadで動画を編集している。
〇モバイルワーク
テレワークがメインのビジネスパーソンであれば、
・会議アプリ
・Officeアプリ
この2つを入れておくだけで、場所を選ばず会議や仕事ができる。
また、2in1デバイスをセカンドモニターにする人も多い。
筆者はMacBook Proと一緒に、iPadを持ち歩き、喫茶店で作業する際、セカンドモニターとして利用している。
〇エンタメユース
2in1デバイスは、スマートフォンに比べて大きな画面で、使い勝手もよい。
YouTubeやNetflixなどのストリーミング配信サービスを大画面で視聴したい人には最適だ。
また最近では、高機能な2in1PCも登場しているため、ゲームも快適に楽しめる。
米調査会社IDCが2021年11月に発表した世界タブレット市場に関する調査結果「Worldwide Tablet Shipments Return to Growth in 2020, Fueled by Unprecedented Demand, According to IDC」によると、2020年第4四半期の出荷台数は5220万台で、前年同期の4360万台から19.5%増えた。
2020年通期の出荷台数は1億6410万台で、前年の1億4450万台に比べ13.6%増となった。同調査は、従来型タブレットと2in1デバイスの両方を対象としている。
2in1デバイスはキーボードの利便性とタブレットの携帯性、この両方を持ち合わせたデバイスであるだけに、利用範囲が広く、使い勝手もよい。
今後、各社から新製品が販売されることで、活用シーンはさらに広がるだろう。
ITライフハック 関口哲司