米国およびカナダにおけるゲームの審査を行う団体「エンターテインメントソフトウェアレイティング委員会(ESRB)」が、ゲームのレーティングラベルに"ルートボックス"、いわゆる"ガチャ要素"が含まれる場合にその旨を表記するルールを追加設定しました。誰が見ても意味がわかるようにルートボックスではなく、ランダムアイテムという文言を使っているのが特徴です。日本で言う"ガチャ"を表す言葉としては、ルートボックスの他にアイテムパック、ミステリーアワードなどがありますが、ESRBはそれらすべてを含めて"In-Game Purchases (Includes Random Items)"という文言で説明しています。

ESRBのラベルには2018年より"In-Game Purchases"の言葉が使われています。これはサブスクリプションやシーズンパス、広告を非表示にするためのアップグレードなど金銭を伴う非ランダム要素に示されるものでした。

しかし、ルートボックスは、ゲームにおける特定のアイテムを入手したいゲーマーや子供たちから金銭を徴収する点において、ギャンブルとの類似性が指摘されています。ESRBは、ラベルに(Includes Random Items)の部分を追記するにあたり、消費者やゲーム愛好家(それも必ずしも子どもの親ではない)らからの要請があったと発表文で述べています。

コンシューマーゲーム機を手がけるマイクロソフト、任天堂、ソニーはルートボックスの当たり確率の表示を義務化することを約束しており、2020年にも実施することが予定されています。また主要なゲームパブリッシャーも年内にルートボックスの確率開示を約束しています。

ちなみにESRBは、ルートボックスは"お楽しみ箱"のようなものであり、ギャンブルとは見なさないとの判断を2017年に下していましたが、今回のラベル表示の導入はその判断を完全に改める訳ではないものの、ギャンブル性があると主張する人々の意見にも耳を傾ける対応と言えそうです。
Source: ESRB
Via: The Verge