2017年に購入した製品で、VAIO S11とともに取り上げたかったのが、カーメイトのドライブレコーダー「d'Action360」です。最近の煽り運転による問題で、これまで以上に注目を浴びているドライブレコーダー(以下ドラレコ)ですが、この製品がテレビ番組などでよく取り上げられていました。2017年2月に発売され、当時5万3784円出して即購入。購入したポイントは、半球ながら360度撮影できることと、駐車時も録画が可能というところ。どちらもドラレコの機能として両方備えている製品はなかなかないと思うので、それだけでも購入する価値アリだと思います。なお、駐車時に撮影するには、駐車監視オプション(実売6500円前後)が別途必要です。

▲本体と駐車監視オプションを購入。このほかにバッテリーオプションもある。


▲本体の中身。私はシガーソケットを使わず、ヒューズボックスから電源を取るようにした。



▲こちらが駐車監視オプションの中身。こちらもヒューズボックスから電源を取るようにした。

2017年3月にレビューしましたが、意外と設置場所に悩みました。筆者のクルマはエルグランドなのですが、カメラが半球状のためレンズを下方に向けて撮影すると、上方があまり映らず、手前にある信号機が入らないケースがあり、少し前方へ向けて設置しました。バックミラーが邪魔な位置にあるため、前面ガラスの上の方に設置できなかったのも要因の1つです。このため、後方は映らないものの、側方はなんとか映っているので、横方向からの追突時には対応できています。

とはいうものの、通常のドラレコより映る範囲が広いので、何かあった場合は安心感があります。通常撮影時はフルHD(1440×1440ドット)の解像度ですが、手動で撮影する際は4K(2880×2880ドット)も選択できます。走行中の映像を記録したいというときは、4Kにして録画するといいでしょう。ただしその際は、SDカードの容量を128GB程度にアップすることをお勧めします。

また、レビュー時から何度かファームウェアがバージョンアップされています。iPhoneでWi-Fi接続して設定ができるのですが、当初はWi-Fi接続してしまうと、インターネットにアクセスできず、あまり自動接続したくはありませんでした。それがバージョンアップによりネット接続可能となリ、いまはWi-Fi自動接続にして使っています。


▲Wi-Fiで本体と接続してもインターネット未接続だと、LTEでネットへは接続してくれる。Wi-Fiのアンテナが表示されていないのがポイント。

また、Windowsアプリもバーションアップしていて、全画面再生やFacebookへのアップロード、地図による撮影位置の表示にも対応しています。映像も滑らかに再生されるようになっており、特に地図表示はドラレコとして重要なので、より実用的になったのではないでしょうか。


▲撮影した場所の地図も表示され、全画面表示にも対応。ナンバープレートはギリ読み取れる解像感だ。

あと、iPhoneなどのスマホでWi-Fi接続したとき、プレビュー時は都度動画をダウンロードしなければ再生できなかったのですが、ダウンロードせずストリーミング再生ができるようになりました。これも車内ですぐに見たいというときにうれしい仕様変更です。


▲カメラに保存されている動画一覧を表示し、見たい動画をタップするとスマホへ保存するかストリーミング再生するか選択できる。


▲ストリーミング再生中は、常時録画は停止される。また、解像度は落とされた状態で再生。


▲拡大表示すると、スマホを向けた方向の映像が表示され、VRのように楽しめる。

設置してから8ヵ月ほどになりますが、幸い事故にもあわず、怖い思いもしていないので、ドラレコとして映像を活用するということはしていないのですが、備えあれば憂いなしです。事故時に振動を検知して自動的に保存する機能があるのですが、ちょっと敏感にしているためか、道路の段差でよく録画されています。感度は標準ぐらいがいいようです。容量が区切られているため、イベントとして登録された動画もたまりすぎると古いものから削除されていきます。なので、保存されているからと言って安心はできません。何かあったらすぐにスマホなどへ退避しておきましょう。

ちなみに、設置したときはディーラーにバッテリー交換しろと言われていたため、せっかくの駐車監視機能はほとんどオンにしませんでした。しかし最近新しいバッテリーに交換したので、外出したときに駐車場へ止めた際はオンにするようにしています。振動を検知すると前10秒間(4K相当撮影時は前7秒間)と後30秒間を録画してくれます。ドアを開けた程度の振動でも撮影してくれていましたので、当て逃げやドアをガンっと当てられた際は記録されるでしょう。バッテリーの電圧を見ていて、設定値より低くなったら自動的に停止するのでバッテリー上がりになることはないはずです。


▲駐車監視オプションには、スイッチが付いているので、利用するかしないかをその都度決められる。

カメラを外してアクションカムとしても使えますが、筆者は取り外すのが面倒なので使っていません。別途バッテリーオプション(実売5000円前後)が必要ですが、机に置いて撮影するだけでもいいと思いますし、4K(2880×2880ドット)で記録可能なのでキレイな姿を残せます。THETAとか持っていない人は活用してみてはいかがでしょうか。

実売価格は4万9000円前後とちょいと値は張りますが、ドラレコの設置を検討している人、すでに設置しているがより撮影アングルを広げたい人にオススメです。