“あざとかわいい僕”も楽しんでもらえたら。千葉雄大の「喜んでほしい」という気持ち

頬を膨らませたり、ウインクをしたり、眉尻を下げて子犬のような表情を見せたり。カメラにさまざまな表情を向けてくれた千葉雄大。

かわいいルックスや小悪魔的なしぐさ、母性本能をくすぐるような甘い表情から、千葉に対して“あざとかわいい”というイメージを持つ人も多いだろう。

そのことについて千葉に聞いてみると、「自分でもめっちゃかわいいなと思いますよ！」と大きな目をパチパチ。機転の利いたコメントに、周囲からは笑い声が上がった。

2019年は8本のドラマに出演し、『おっさんずラブ-in the sky-』ではその芝居に多くの視聴者が惹きつけられた。デビューから10年、千葉に仕事のオファーが途切れないのは、「今、自分に求められていること」を瞬時に把握し、周囲を楽しませることができる、サービス精神旺盛な姿勢が理由なのかもしれない。

撮影／祭貴義道　取材・文／福田恵子　制作／iD inc.

いろんな人や作品に出会うため、自分の方向性は固めない

若手俳優の中で“あざとかわいい男子”といえば、千葉さんをイメージする人も多いと思います。ご自身は“あざとかわいい”といわれていることをどのように思っていますか？
（パチパチ瞬きしながら、かわいい表情を作って）もちろん自分でもめっちゃかわいいなと思いますよ！ あっ、この顔は、読者の方には伝わらないですよね（笑）。

（真剣な表情に切り替わって）……うーん、“あざとかわいい”ですか。正直、自分ではわからないですねぇ。
意外です。「“かわいい”はいくつになっても自分のもの」とインタビューでお話されていたこともあったので、意識して表現されているのかと思っていました。
よくそんなことを言ってましたよね（笑）。でも、俳優として活動してきて今年で10年目を迎えますが、これまでもこれからも、どんな方向性でということは決めていないんです。

やってみたいことはありますけど、自分が興味のないことでも、やってみたら意外と楽しかったということもありますから。

だから、「自分はこうなりたい！」だけで突き進んでしまうのはもったいないかなあと…。もちろん自分が大切にしているもの…作品に対して熱を注ぎ続けることは守っていきたいですけど、いろんな作品やいろんな人と出会えるチャンスでもあるので、自分の方向性をガチッと固めたくはないです。
千葉さんはサービス精神旺盛ですよね。求められていることを察して、柔軟に対応してくださるイメージがあります。
そうなんですよね。サービス精神の塊のような男ですから。……って冗談ですよ。本当はミステリアスなタイプにしていきたいところなんですけど（笑）。

でも、たとえば取材で「僕のことなんて絶対に興味ないだろうな」っていうカメラマンさんに撮影してもらうとき、「若者のわりに楽しかったな」って笑顔で帰ってもらえたらいいなって思って、撮影中にいろんな話をしたりすることはあります。
きょうもカメラマンの要望に笑顔で応えてくださっていましたね。
喜んでもらいたいっていう気持ちが第一にあるんで。それを意識しすぎて、取材でもたまに変なことを言っちゃったなあとか思うこともあって。そういうときはあとで反省します（笑）。

田中 圭の座長力を学んで、自分らしい現場作りを大切に

2月21日に公開される映画『スマホを落としたたけなのに 囚われの殺人鬼』は、2018年に公開された映画の続編で、スマートフォンから広がる悲劇が描かれます。前作で事件に巻き込まれた北川景子さん（稲葉麻美役）、田中 圭さん（富田 誠役）もゲスト出演されるんですよね。
北川さんと圭さんが続編に出てくださるのは心強かったですし、すごく背中を押されました。

これまでにいろんな主演の方を見てきて、いろんな真ん中の居方があっていいと思っていて。今作のあとに『おっさんずラブ-in the sky-』を撮影したんですが、改めて圭さんはチームの作り方が本当に素敵だなと思いました。

ただ、僕は圭さんではないから、同じようにやろうと思ってもできないんですけどね…。今、座長として何ができたかって言われると正直わからないです。プロデューサーさんから「座長、座長」って言われて、最初はすごくプレッシャーに感じていたんですよ。でも、そうやってお尻を叩いてもらったところもあるのかなって。

本当にいろんな方のお力を借りて、加賀谷 学として現場にいられたんだなと思います。
千葉さんならではの座長のスタイルってどんなものでしょう？
自分ができることはなんだろうってすごく考えて、探しました。

結果、みんなが楽しんでくれたらそれでいいなって。僕が面白おかしく笑わせるとかではなく、現場が居心地のいい空間になったらいいなと思っていました。自分から話しかけるのは苦手だけど、頑張ったこともありましたし、そこは座長として意識したところですかね。

人間ドラマとしても濃厚な作品にできるよう意識した

今作では、前作では描かれることのなかった加賀谷の内面的な部分が深く掘り下げられます。どんなことを大切に演じられましたか？
加賀谷はサイバー犯罪を専門に追う刑事ですが、人とのあいだに壁がある人だなと感じていたんです。それは生い立ちから来るもので、過去のトラウマによってできた心の傷のせいなんですよね。

今回は事件を解決するために、同じようなトラウマを持つ殺人犯の浦野善治（演／成田 凌）とも対峙し、結果的に自分自身とも向き合うことになっていきます。それがきっかけで、恋人の（松田）美乃里（演／白石麻衣）との関係性も変化していく部分がありますし、人間ドラマとしても濃厚な作品にできるように意識して演じていました。
前作では加賀谷に彼女がいるなんて、まったく描かれていなかったですもんね！
僕もいるとは思いませんでした（笑）。

前作で、加賀谷が富田に「彼女の麻美さんは、あなたのことをこんなに思っていたんですよ」と伝えるシーンがあるんですけど、そこで加賀谷は「うらやましいです」って言っていたんです。そのときどんな思いで言ったのかなって。彼女に対して一歩踏み出せないとか、距離感があったのかなって、改めて思い返しましたね。
加賀谷は、美乃里との将来についても煮え切らない態度をとっていますよね。
ハッキリしないやつだなって、僕も思いますよ。だけど、周りの知人などに話を聞くと、結婚は女性のほうから「どうするの？」って追い詰めないと、男性はハッキリしないことが多いらしくて。もしかしたら今の時代のリアルなのかな（笑）。

もちろん、加賀谷の場合は、恋人にさえも言いたくない過去を持っているから、将来についてハッキリできないのですが…。煮え切らない態度でもあきらめずにいてくれる美乃里さんって、本当にいい彼女ですよ。
白石さんとの撮影はいかがでしたか？
冒頭とラストで、美乃里に対する成長を見せたいと思っていて、とくにラストのシーンは、白石さんと相談することもありました。「どうしたら、加賀谷が一歩前に進めた様子を表現できるか」と。

自分にないものを持つ成田 凌と対峙して、刺激を受けた

成田 凌さん演じる殺人鬼・浦野との心理戦もスリリングでしたが、成田さんとお芝居で対峙してみていかがでしたか？
この映画は成田くんがいなかったら成立しなかったと思うんです。それくらい成田くんが楽しんで浦野という役を演じているのが伝わってきました。

今回は、殺人鬼と刑事でありながら、浦野に事件解決の協力を求めるので、バディみたいな関係性になっていきます。成田くんは自分にないものを持っていて、一緒にお芝居をしていて刺激を受けることは多かったですし、そういう人と対峙することで生まれる化学反応があったのかな、と。
自分にないものを持っていると感じたのは、どういうところでしょうか？
彼は、人の懐に入るのがうまい人なんですよ。

僕は考えてお芝居をしてしまう癖があるし、人に対して壁を作ってしまうところがあるので、フランクに現場に入ってお芝居ができるのは、本当にうらやましいです（笑）。
加賀谷と親しいWEBセキュリティ会社の社長を演じた鈴木拡樹さん（笹岡 一役）とは初共演でしたね。
切ない目や、含みのあるお芝居がとても素敵な方だなと感じました。今作は、本当に素晴らしいキャストのみなさんと作り上げた作品になりました。
お客さんの反応も楽しみですね。
いろいろ伏線が散りばめられているので、見終わったあとに「あれってどうなんだろうね」って人と話したくなるんじゃないかなって。

そういうふうにみなさんが楽しんで盛り上がってくださったら、このチームが報われます（笑）。
千葉雄大（ちば・ゆうだい）
1989年3月9日生まれ。宮城県出身。O型。2010年の『天装戦隊ゴセイジャー』（テレビ朝日系）のゴセイレッド／アラタ役で俳優デビュー。主な映画出演作は、『帝一の國』や『兄に愛されすぎて困ってます』、『人間失格 太宰治と3人の女たち』など。ドラマでは、NHK連続テレビ小説『わろてんか』や『家売るオンナの逆襲』（日本テレビ系）、『おっさんずラブ-in the sky-』（テレビ朝日系）など。2020年4月からは主演ドラマ『いいね！光源氏くん』（NHK）が放送予定。

映画情報

映画『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』
2月21日（金）ロードショー
http://sumaho-otoshita.jp/
©2020映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、千葉雄大さんのサイン入りポラを抽選で1名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント（@livedoornews）をフォロー＆以下のツイートをRT
受付期間
2020年2月18日（火）12：00〜2月24日（月・祝）12：00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日／2月25日（火）
  • 当選者発表方法／応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ／当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから2月25日（火）中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき2月28日（金）までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
  • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
  • 賞品発送先は日本国内のみです。
  • 応募にかかる通信料・通話料などはお客様のご負担となります。
  • 応募内容、方法に虚偽の記載がある場合や、当方が不正と判断した場合、応募資格を取り消します。
  • 当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることができません。
  • 賞品の指定はできません。
  • 賞品の不具合・破損に関する責任は一切負いかねます。
  • 本キャンペーン当選賞品を、インターネットオークションなどで第三者に転売・譲渡することは禁止しております。
  • 個人情報の利用に関しましてはこちらをご覧ください。
ライブドアニュースのインタビュー特集では、役者・アーティスト・声優・YouTuberなど、さまざまなジャンルで活躍されている方々を取り上げています。
記事への感想・ご意見、お問い合わせなどは こちら までご連絡ください。