BLアニメが避けて通れない「性描写」と「年齢制限」。フジテレビアニメ開発部の挑戦

2019年4月、フジテレビが日本で初めてBLアニメ専門レーベルを立ち上げた。その名も「BLUE LYNX(ブルーリンクス)」。

男性同士の恋愛を描くBL(ボーイスラブ)は、これまで熱心なファンが嗜(たしな)むジャンルだった。1992年頃からOVAやテレビを中心に複数のBL作品がアニメ化されてきたものの、ニッチなジャンルに変わりはない。そのため、民放キー局のフジテレビがBLに特化したアニメレーベルを始動させたことは、BLファンのみならずアニメファンにも衝撃を与えた。

そんなBLUE LYNX劇場アニメ第1弾は、『囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather』。原作は、ヨネダコウによる累計発行部数150万部を越える人気コミックだ。劇場化に際し、本作はR18指定になることからも、制作陣の“覚悟”がうかがえる。

そこで「年間数百冊ものBLを嗜む腐女子」と自らを語る、BLUE LYNXの発起人・フジテレビの岡安由夏プロデューサーにインタビュー。立ち上げの経緯から劇場アニメ『囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather』の制作の裏側まで教えてもらった。

取材・文/阿部裕華

放送倫理上、テレビアニメ化できなかった作品がある

初めてBLUE LYNXを知ったとき、「あのフジテレビが、BLアニメ専門のレーベルを!?」と驚きました。岡安さんご自身、BLがお好きなのでしょうか?
大好きです! といっても、腐女子歴はそこまで長くはなくて。フジテレビに入社してからBLを読むようになりました。
何かキッカケがあったんですか?
上司の影響ですね(笑)。もともと、山岸凉子先生の『日出処の天子』や松下容子先生の『闇の末裔』が好きで、「もしかしたら私、BL要素のある作品が好きなのかも……?」と思ってました。

フジテレビに入社したとき、あらゆるBL作品の蔵書を所持している上司が現れたんです。ものすごくたくさんの作品を供給されて、そこからどっぷりです(笑)。
BL沼に落ちてしまった、と(笑)。ちなみにお好きな作品や作家さんは?
たくさんあって悩みますね……年間100〜200冊じゃきかないくらい読んでるので(笑)。劇場アニメの第1弾になったヨネダコウ先生は大好きです。BL小説もすごく好きで、一穂ミチ先生も大好き。世界観が作り込まれている作品はいいですよね。
激しく同意です。BLUE LYNXを立ち上げたいと思ったのは、やはりBLが大好きだったから?
スタートはそうですね、BLが好きという想いから。ですが、ビジネスの観点抜きに好きなことを仕事にするのは違うとも思うので、企画を進める前に“フジテレビでBLアニメ専門レーベルを立ち上げる意義”はかなり考えました。
そこでどのような意義を見つけたのでしょうか?
BLアニメ専門レーベルを立ち上げることで、コアな層に響く作品を届けられるのではないか、と。現在、フジテレビにはノイタミナと+Ultra、ふたつのアニメ枠があります。ノイタミナは2005年の設立から15年間「普段アニメを見ない人にも見てほしい」をコンセプトに、2018年に設立された+Ultraはさらにターゲットの間口を広げて「世界中の人に見てほしい」をコンセプトに進めてきました。どちらも幅広い層にアニメを届けることを意識してきました。

私は2012年からノイタミナに関わっていて、幅広い層にアニメを届ける素晴らしさを体感しています。そのうえで、逆の方向性に進んでみるのもアリなのでは?と。ターゲットをあえて狭くして、熱量の高いファンを囲い込むアニメ枠があってもいいんじゃないかと思いました。
なるほど。ですが、2019年に放映された『ギヴン』のように、BLアニメはすでにノイタミナ枠で放送されていますよね。そこと、どう差異化していこうとお考えですか?
BLUE LYNXは業界初のBLアニメ専門レーベルではあるものの、おっしゃるとおり、BLアニメ自体はすでに何作品も放送されています。昨年は『抱かれたい男1位に脅されています。』、以前にも『SUPER LOVERS』など、BLアニメだけで見たら後発と言ってもいいくらいですね。

その中で、どう差別化していこうか考えたとき、いい原作をできる限り忠実に再現していきたいなと。たとえば、BLは性描写がある前提で物語が進む作品もありますよね。
それなのにテレビアニメ化すると、大抵、性描写のあるシーンがカットされてしまうので、原作ファン的に残念な気持ちになることがけっこうあります。
そうですよね。でも放送倫理上、仕方がないというか、テレビは公共のものなので、そこは厳しくあるべきと考えています。ただ、そういった制約上、とても人気で物語も素晴らしいのに、アニメ化できないBL作品がたくさんあると思うんです。だから、BLUE LYNXでは「これまでテレビアニメ化に至らなかったけど、ものすごくいい原作に挑戦していこう」と。
それで劇場アニメに特化しているんですね。
テレビアニメで表現のギリギリを攻めることに、どれくらい意味があるのだろうか、と個人的には考えることもあります。特定の人は喜んでくれても、それ以外の人は不快に思う場合も。その落としどころをテレビアニメで探るよりも、見たい人が見に来てくれる劇場で思いっきりやったほうがいいのではないかと。

劇場アニメに特化することで、原作を忠実に再現でき、原作ファンの方に喜んでいただける。BLUE LYNXでは、ターゲットとウィンドウを絞るからこそできる本当にいい原作をチョイスしていきたいと思っています。

「好きが動き出す」キャッチフレーズに込めた想い

「BLUE LYNX」というレーベル名にはどういった意味が込められているのでしょうか?
絶対に「BL」の文字は入れようと思ってました(笑)。レッド・オーシャン(競争の激しい市場)とブルー・オーシャン(未開拓の市場)という言葉がありますが、当時はBLもブルー・オーシャンなジャンルだと思ったことから「BLUE」をつけました。最近は、ブルー・オーシャンじゃなくなってきましたけど……(笑)。
「LYNX」の意味はヤマネコですよね?
アイコンとなる動物が欲しいと考えていて。Lからはじまる動物がいないか探して「LYNX」にしました。ブルー・オーシャンと関連して、最初は「BLUE LAGOON(青いクジラ)」を考えたのですが、もう少し可愛らしい動物がいいなって(笑)。

2019年のAGF(アニメイトガールズフェスティバル)に出展した際には、BLUE LYNXで劇場アニメ化が決まっている作品の先生方3名(ヨネダコウ先生、キヅナツキ先生、紀伊カンナ先生)に、猫がコンセプトのイラストを描いていただきました。どのイラストも可愛らしく、本当に猫にして良かったです。
BLUE LYNXのキャッチフレーズ「好きが動き出す」にはどんな想いを込めているのでしょうか?
ふたつの想いをのせています。ひとつは「あなたの好きな作品がアニメで動きますよ」というもの。基本的には原作のある作品をアニメ化していこうと考えているので、今まで漫画や小説の静止画だった作品がアニメで動き出す、と。

もうひとつは、「キャラクターの好きな気持ちが動き出す」というもの。登場人物たちの“好き”が動き出す瞬間を切り取った作品づくりをしたい、そんな想いをのせました。

『おっさんずラブ』のヒットがもたらした社内の変化

実際にBLUE LYNXの企画を提出したとき、周りからどんな反応がありましたか?
いきなり企画を出したわけではないんです。部署内の腐女子仲間と雑談ベースで話していく中で、企画書を作成していました。アニメ開発部では週に1回、ノイタミナや+Ultraの作品選定などを話す会議があり、そこで提案をしました。
フジテレビのアニメ開発部には、腐女子が多い……?
腐女子率高めです(笑)。日常的にお気に入りのBL漫画を交換しているんですけど、作品によっては直接的なイラストが描かれてる表紙もあるじゃないですか。うちの部署は腐女子が多いから、みんな表紙が見える状態でデスクに置くことも(笑)。
じゃあ、提出した企画に対して反対されることもなかった。
まったくなかったです。BL作品を読まない男性社員も「俺はわからないけど、いいんじゃない?」みたいな感じです。上司も「チャレンジしてみたら?」と通してくれました。これは、『おっさんずラブ』の影響も大きかったと思います。
2018年に放送されたドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)はその後、劇場版やシーズン2が放送になるなど、大ヒットしました。
BLUE LYNXは2017年から動いていて、その時点でも上司は前向きに動いてくれていたんですが、『おっさんずラブ』が大きくヒットしたことで、社内に応援ムードができあがりましたね。

また、FOD(フジテレビオンデマンド)で丸木戸マキ先生原作の人気BLコミック『ポルノグラファー 〜インディゴの気分〜』の実写ドラマを配信していますが、配信の数字、パッケージの数字がとても好調です。BLは可能性のあるジャンルだと上司たちも認めていたので、社内での反発はまったく起きなかったです。
世間的にはどんな反響がありましたか?
海外からのリアクションがものすごく多かったです。YouTubeやTwitterにはかなりの数のコメントがつき、海外のファンからも期待されているんだなと嬉しく思いました。

「第1弾は待望感のある作品を」覚悟を決めた年齢制限

BLUE LYNX第1弾となる『囀る鳥は羽ばたかない(以下、『囀る』)』を発表したときも、ネットで大きな話題になりましたが、いかがでしたか?
「楽しみ」「嬉しい」という声もある一方で、「私の大事にしてきた作品がついにアニメ化……」と、少し戸惑ったような声も多かったですね。ノイタミナでさまざまな原作のある作品に携わってきて、どの作品にも熱狂的なファンがいらっしゃることは感じていますが、それでも今回のリアクションの熱量に「ここまで愛の深いファンが多いのか」と驚きました。
©ヨネダコウ・大洋図書/「囀る鳥は羽ばたかない」製作委員会
『囀る』はBL漫画の中でもとくに人気がある作品ですが、性描写が多めなので「アニメ化は無理だろうな……」と思っていました。
レーベル1作目は待望感のある作品をやりたいと考えました。加えて、せっかく劇場アニメでやる土壌をつくったので、テレビアニメでの放送が難しい作品を選定しようと。数ある人気BLコミックの中でも、ベストな作品だと考えて選定しました。
だから年齢制限があると発表されたときは素直に嬉しかったです。同時に、どれくらい忠実に描くのかソワソワしてるのですが……。
尺の関係で描ききれなかったシーンもありますが、ほぼ原作通りにやると思っていただければ!

『囀る』の場合、性描写は物語において重要な要素だと思っています。性的なことをしている自分への嫌悪、それが自傷行為とも捉えられるような複雑な心情が、本作では描かれている。ストーリーに必然性を持たせるためにも、そういったシーンは必要だと思いました。
めちゃめちゃわかります。
先ほどお伝えしたとおり、BLUE LYNXは原作に寄り添うことを大切にしています。むやみに性描写のある作品をつくろうと思っているのではなく、物語の必要性に応じて表現したら年齢制限がついてしまった、というだけ。とはいえ、最初はR15くらいでどうにかなると思っていたときもありました(笑)。

矢代と百目鬼のラブストーリーを描くか、それとも……

原作者のヨネダ先生は、『囀る』のアニメ化に対してどんな反応でしたか?
先生も「やるなら映画ですよね」という反応でした。あとは安心できる制作会社さんであれば、ということでしたので、そこはディスカッションしました。
結果、『ヤリチン☆ビッチ部(以下、ヤリ部)』のOVAアニメを制作されたGRIZZLYに決まった、と。
タイミングがよかったのもあります。BLUE LYNXを立ち上げて間もないタイミングで、GRIZZLYさんも会社を立ち上げられて。「BLに特化したアニメ制作をしたい」と『ヤリ部』を制作されていました。志が同じということで「ご一緒しましょう!」と。

クオリティに関しても、ヨネダ先生に納得いただけたため、そこからはとんとん拍子で進みました。
スタッフの選定に関してもスムーズに進んだのでしょうか?
スムーズに進みました。牧田佳織さんは『囀る』が初監督作品になりますが、『BANANA FISH』の演出に入られていました。登場人物たちの複雑な心情を表現するのも、十分お任せできるなと。

同じく『BANANA FISH』でシリーズ構成と脚本を務められていた瀬古浩司さんに、『囀る』の脚本をお願いしました。瀬古さんの構成力の素晴らしさはもちろんですが、『囀る』はハードボイルドな要素が強い作品でもあるので、男性的な目線を持って脚本を書いていただける安心感もあります。
脚本や演出をつくるうえでも、原作を大事にしようといった話し合いもされましたか?
スタッフが決まって早々に、牧田監督、瀬古さん、ヨネダ先生とお話する機会を設けて、どういう方向性でつくっていこうかと話し合いました。もちろん原作に寄り添うことは前提ですが、『囀る』はいろいろな側面を持った作品でもあります。原作をそのまま文字に起こして映像化するわけではないので、要素の取捨選択をしたり、見せたい側面に優先順位をつけたりしました。
どういった方向性にまとまったのでしょう?
主人公・矢代の人間性を掘り下げて描いていこうとなりました。方向性を決める話し合いの中で、瀬古さんからヨネダ先生へ質問をされたんです。「矢代と百目鬼のラブストーリーを描きますか? それとも矢代の人間性を掘り下げて描きますか?」と。ヨネダ先生からは「矢代の人間性に重きを置きたい」ということで、そこを軸に制作を進めました。
単なるラブストーリーではないのが『囀る』のよさでもあるので、お話を聞いてさらに期待が膨らみました……!
百目鬼のシーンがカットされるわけではないですし、矢代を描けば必然的に百目鬼は絡んでくる。ただ、物語においてどこを強調していくかを考えた結果、矢代という人間が形成されていった経緯、そしてこれからどうなっていくのかに軸足を置いていこう、と。
YouTubeにアップされていた予告映像を拝見したのですが、音楽も素敵ですよね。『囀る』のアダルティな雰囲気と『H ZETTRIO』の大人っぽいジャズは相性がいいと思いました。
素敵ですよね! 2017年にヨネダ先生の画業10周年イベントへ行ったとき、BGMにH ZETTRIOさんが流れていたんです。『囀る』を含めたヨネダ先生の原画が飾られた、ヨネダ先生の空間にとてもピッタリで。それを自分の中でずっと覚えていました。

『囀る』を劇場化するにあたって、H ZETTRIOさんにまっさきに打診したところ、アニメの劇伴は初めてなのに、快く受けてくださいました。ヨネダ先生もH ZETTRIOさんがお好きだったので、決まったときは嬉しかったですね。

ドラマCDと同じキャストで、アフレコに挑んだ

キャストは矢代役に新垣樽助さん、百目鬼役に羽多野渉さん。ドラマCDと同じ布陣ですが、企画の段階から、ドラマCDのままでいくと決めていたんですか?
変えようとは思ってなかったです。ヨネダ先生からのご希望も「ドラマCDと同じで…」とのことでした。
アフレコ現場はどんな雰囲気でしたか?
キャストのみなさんはドラマCDでアフレコをご一緒されていたからなのか、「久しぶり〜」という感じで、すでに空気が完成された中でアフレコが進みました。
ドラマCDのアフレコと、アニメのアフレコでは勝手が違うと思うのですが、アフレコ自体はスムーズに進んでいきました?
私はドラマCDの収録に立ち会ってないので、比較はできないのですが、キャストのみなさんからお話を聞くと、ドラマCDはまったく絵のない環境で声をあてるので、説明が必要な情報を補足して演技を意識されているらしく。アニメの場合は、絵があるのでドラマCDでの演技より絵に委ねる演技を意識されたそうです。
同じ作品とはいえ、同じ演技をしているわけではないですもんね。
アニメはアニメでチューニングして演技してくださったみたいです。

あとヨネダ先生いわく「アドリブが多め」と。絵コンテを見ながらアフレコをおこなっていただいたのですが、絵があるぶん、台本に書いていないセリフやニュアンスがつけやすいようで、足してくれている、と。

逆に絵があることで難しい部分もあったみたいです。新垣さんが「煙草を吸う演技が大変だった」とおっしゃっていました。ドラマCDでは自由なタイミングで煙草を吸う演技をしていたけど、アニメは絵のタイミングで吸う演技をしないといけないから、と。その話は印象的でしたね。
矢代はヘビースモーカーなので大変そうですね。ところで、今回『囀る』は第1章と書かれていましたよね。第2章もあるのでしょうか……?
もちろんあります! 原作は今、6巻まで出ていて、まだ完結していません。何より1ページの情報量がとても多いので、映像化するとなるとどうしても尺が必要になります。6巻の漫画を90分の映像にまとめられる作品もあると思いますが、『囀る』はできませんでした(笑)。

第1章は「そこか!」ってところで終わりますが、次があるので! 待っててください……!
ヨネダ先生のファンである岡安さん的に、劇場アニメ『囀る』の手応えはいかがでしょう?
自信を持ってお届けできます……! ヨネダ先生の繊細な絵に近づけるために、ギリギリまで現場も苦労して制作していました。どんな反応をいただけるか緊張はしていますが、期待していただければ幸いです!

性描写を描く土壌はできた。今後のラインナップは?

劇場アニメ化第2弾の『ギヴン』は、2019年の7〜9月にノイタミナで放送され、高校生の切なく淡い恋を描いていましたよね。テレビアニメ放送中の反響を受けて、劇場アニメ化に踏み切ったのでしょうか?
©キヅナツキ・新書館/ギヴン製作委員会
企画段階から、劇場アニメ化をセットし、テレビシリーズもそれを前提に構成しました。

『ギヴン』は当初、BLUE LYNXの企画ではなく、「ノイタミナと相性のいいBLがある」と動き出した企画です。『のだめカンタービレ』や『坂道のアポロン』など音楽ものの作品をノイタミナでは取り扱ってきたので、『ギヴン』もいいのでは、と。

ただ、テレビシリーズだけでは区切りをつけることが難しい。そこで、ちょうど同じ時期に動いていたBLUE LYNXと一緒に企画を進行させて、テレビアニメと劇場アニメ2本立てでやっていこうとなりました。
では、劇場アニメ化第3弾の『海辺のエトランゼ(以下、エトランゼ)』はどのような選定理由だったのでしょうか? 繊細なタッチで描かれた、少年と青年のとても清らかで切ない作品ですよね。『ギヴン』と同じようにノイタミナでも問題なく放送できる作品だと思いますが。
©紀伊カンナ/祥伝社・海辺のエトランゼ製作委員会
『エトランゼ』は抒情的な作品なので、テレビアニメで11〜12分割するより映画館でぎゅっと集中して見ていただいたほうがいいかな、と。物語性が映画に合ってると思います。

また、これもご縁なのですが、『エトランゼ』は映画配給会社の松竹さんがメインで動かされている企画です。『エトランゼ』とは別件で松竹さんのプロデューサーとお会いしたとき、「BLが好きなんです!」とお話して盛り上がって(笑)。

そのときはそれで終わったのですが、後日、松竹さんが動かしていた『エトランゼ』の劇場アニメ企画をご提案いただき、BLUE LYNXでご一緒することになりました。
すべての企画がBLUE LYNX主導で動くわけではないんですね。
ノイタミナもそうですが、全作品をフジテレビ主導で進めているわけではありません。他社さんが進められている企画をご一緒させていただくこともあります。他社さんとご一緒することで、継続的に新しいアニメをつくれますし、作品のバリエーションも広がると考えています。
今後、BLUE LYNXがどんな作品を劇場アニメ化するのかとても気になります。第4弾は未定なんですよね……?
基本的には原作ものをと考えていますが、いいタイミングでクリエイター軸のオリジナル作品もできたらと考えています。

劇場アニメだからといって、必ずしも性描写がなければいけないわけではないのですが、せっかく性描写を排除しないでよい土壌がつくれたので、そういう作品も積極的に手掛けていきたいです。

あと……今後どんな作品を選定したらいいか、ぜひ教えてください。こうした取材などでBLが好きなライターさんにお会いするたびに、オススメを聞いているんです(笑)。
岡安由夏(おかやす・ゆうか)
フジテレビプロデューサー。2008年、フジテレビに入社。ライツ開発部に所属。2012年よりアニメ開発部へ異動。「ノイタミナ」枠のアニメや、湯浅政明監督のアニメ映画作品のプロデューサーを務める。主な参加作品は、TVアニメ『ピンポン THE ANIMATION』(同、2014年放送)、『甲鉄城のカバネリ』(同、2016年放送)、『BANANA FISH』(同、2018年放送)、『さらざんまい』(同、2019年放送)、劇場アニメ『夜明け告げるルーのうた』(2017年公開)、『きみと、波にのれたら』(2019年公開)など。2019年に業界初のBLアニメ専門レーベル「BLUE LYNX」を立ち上げた。

    作品情報

    劇場アニメ『囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather』
    2月15日公開
    https://saezuru.com/
    ©ヨネダコウ・大洋図書/「囀る鳥は羽ばたかない」製作委員会

    ポスタープレゼント

    今回インタビューをさせていただいた、岡安由夏さんより劇場アニメ『囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather』のポスターを抽選で1名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

    応募方法
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