「束縛も愛の形だ」ラブソングを歌い続けるSonar Pocketが、LINE全盛期に新たな気づき

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『365日のラブストーリー。』や『好きだよ。〜100回の後悔〜』をはじめ多くの名曲ラブソングを持つSonar Pocket。昨年9月には、メジャーデビュー10周年を迎え、現在ツアー真っ最中。彼らの歌を聴くと、途端に恋をしたくなる。120曲を超えるラブソングを歌ってきたSonar Pocketだが、10周年を迎えた重要なタイミングで発表された新曲『好き』のテーマは「束縛」。「LINEの返事が遅いとか 寝る前には連絡をしてとか 面倒くさい そんな事はわかってる」「僕以外の他の誰かを見ないで」。10年の歴史があるからこそ歌える、攻めの歌詞だ。

撮影/林孝典 取材・文/佐藤大介 制作/バブー

Sonar Pocketは、親子三世代の青春を背負っている

メジャーデビュー10周年、さまざまな経験をされて、みなさんも変化されてきたと思います。
▲左から、eyeron、ko-dai、matty。
ko-dai 確かに、10年を言葉に表すとしたら「経験」という言葉がいちばんしっくりきますね。最初の頃は、今日みたいな取材でも、どんなことを言えばいいかもわからなかったので。
eyeron ライブの回数や規模も変わりましたね。最初はクラブ、次にライブハウス、アリーナと変わっていって。
ko-dai 10年経過してファンも成長しましたね。Sonar Pocketのライブきっかけでファン同士で結婚とか嬉しい報告も受けました。
ラブソングを歌ってきた、アーティストならではですね!
eyeron 一回離れても、ママになって、お子さんと一緒にライブに来てくれたり。初ライブがSonar Pocketという子や、親子3代で欠かさずライブに来てくれるという人もいます。
matty だね。子どもの名前にソナポケの2文字を入れてもらって『ソナ』ちゃんって命名してもらったり。
ko-dai きっと、愛のあふれた子に育ってくれるはず。
グループ名が子どもの名前に! うれしいですね。
matty もちろんうれしいんですが、すごいプレッシャーです。絶対にSonar Pocketは解散できなくなりましたから。子どもが「なんでその名前にしたの?」って聞いてきたときに解散したグループだって説明できます?(笑)
ko-dai & eyeron (笑)。

束縛してしまって悩む人もいるし、束縛されなくて悩む人もいる

新曲『好き』について聞かせてください。シンプルなタイトルに反して、複雑で難しい恋愛観というのを歌詞やPVでヒシヒシと感じました。今まで歌ってきた沢山のラブソングともまた違うように感じられるのですが。
▲春樹(はるき)と海(かい)は親友同士。ある日、春樹がカフェで働く女の子に惚れたと海に報告した。海は春樹と一緒にカフェに着くが、そこには笑顔で働く女性「さくら」の姿があった。その笑顔を見た海は、一目惚れをしてしまう。しかし春樹のことを思い、グッと堪える。そんな思いとは裏腹に、春樹とさくらの恋愛はスタートし……。
ko-dai 僕らがSonar Pocketとして10年やってきて、触れていなかった感情や描ききれていなかったものって何だろう? というのが『好き』が生まれたコアな部分です。好きという感情を紐解いていくと、人を愛するというシンプルな部分だけではないと。そうして導き出した新曲のテーマは「束縛」です。
束縛!
ko-dai 男性でもヤキモチを焼いてしまったり、嫉妬してしまったり、束縛してしまうことってありますよね。好きだからしてしまう束縛は、ある意味で仕方ないと認めている歌なんです。
eyeron 男性の束縛ってカッコ悪いとも思われていますよね。女性アーティストが束縛を歌う事はありますが、男性アーティストがテーマにするのは、実は全然ないんですよ。
なぜこのタイミングで、この難しいテーマを選んだのですか?
matty Sonar Pocketというラブソングをずっと作ってきたグループが、10周年一発目のシングルだからというのもあります。普通に聞くとラブソングなんだけれども、よくよく聞くとテーマ性に気づく。

他のグループが手をつけていない、そんなテーマや世界観に挑戦できるというのは、これからの活動に幅を持たせてくれたんじゃないかって思います。
グループの歴史があって、初めて生まれた難しい「好き」ですね。
matty ですね。デビュー曲で歌ってたら大変な事になります(笑)。
ko-dai 沢山の曲の中で、ソナポケって「束縛推奨」な曲もあるんだ、と驚いてもらえたらと思います。
このテーマ性は、最近の恋愛がキッカケなんですか?
ko-dai いえ、10代の頃からeyeronとは「束縛」ってどうなんだろう? という話をしていたんですよ。僕は学生の頃、浮気されたっていうトラウマから、付き合った彼女をひどく束縛してしまって。

それに対して、eyeronは「好きな人を束縛はする必要はない」っていうタイプだった。「束縛こそ愛」だっていう僕と、大人なeyeron。当時は理解できなかったんですが、年齢を重ねてふとわかる瞬間が出てきました。で、時間が経ってから「束縛が必要ないって意味がなんとなくわかってきた」という話をeyeronにしたら…
eyeron 「いやいや束縛こそ正義だよ!」って(笑)。
matty 同一人物とは思えない発言(笑)。
eyeronさんは、なぜ意見が変わったんですか?
eyeron 束縛は相手次第だと思うんですよ。相手によって束縛をしてしまうし、相手によって束縛されることもある。それを受け入れることができれば、相手自身を知ることにつながるし。好きっていう感情であっても、裏側には色々な感情が潜んでいることは、色々と恋愛しなければ気がつけないと思います。
ko-dai 束縛する人自身は、自分がなぜ束縛をしてしまうのか、理解していないと思うんです。ただヤキモチを妬いてしまうことの延長と考えている。
そこに男女の違いはないですよね。
eyeron ですね。本当はだれかに受け止めてもらいたいんだと思います。束縛をすることで悩む人もいれば、束縛されないことで悩む人もいるし。人ってないものねだり、表裏一体な悩みがありますから。
こうした感情って皆がスマホを持つようになって、より強くなりましたよね。
matty 「LINEの既読がついたのにレスしてこない!」とか、昔だったらあり得ないですものね。
ko-dai Twitterでよく、ファンの子の恋愛相談を受けるのですが、最近「LINEは既読がついているのに返事が来ない! でもインスタのストーリーはチェックされてる。これってどういうことですか?」とか相談受けましたね。相手の行動が可視化される分、束縛も増えますよね。
matty GPSでどこにいるかもわかるし、動画で顔も見れるし。嘘もつけないし。
eyeron ある意味で、昔より想像する楽しみがなくなっちゃったよね。相手の足跡が見えなかった頃は何かしてるのかな? 忙しいのかなって? って気持ちになったけど今は「既読」ってしっかり付いちゃうからね。
ミュージックビデオの話に移りますが、今回はko-daiさんが原案作られたんですよね。
ko-dai はい。原案と演出をしました。曲は曲として楽しんでもらった上で、ミュージックビデオはミュージックビデオとして楽しんでいただけるように、ストーリー作りをしました。
全部見た後で、ちょっと心に来るものがありますね。あれは恋愛相談がモチーフだったりしますか?
ko-dai いえ。中学1年の時の片思いの実話がモチーフになっています。
海(主人公)がko-daiさんなんですね!
ko-dai クラスで仲良かった親友が、「すごい好きな子ができた」って言ってきて。その女の子を見たら、僕自身が一目惚れをしてしまったんですよ。後出しジャンケンなので、親友にも「俺も好きだ!」なんて打ち明けられなくって。結果、一目惚れした子と、親友が上手くいくようにアシストして。悶々とした時間を過ごしました。
それは、切ない恋愛経験ですね。
ko-dai でも、好きっていう気持ちを隠すことも、一つの美学だと思っています。それを映像で表現しようと思ったんですよ。
春樹とさくらの二人が仲良くしているシーンと、それをじっと見る海が印象的でした。
ko-dai 曲の後半からは、2対1になる映像を多く入れて海が切なく見えるようなシーンを増やしました。その結果、見ている人が、より切ない気持ちになってもらえるなら成功だと思います。
撮影秘話などはありますか?
ko-dai 実は正反対のエンディングもテスト撮影しました。
そっちは、しっくり来なかったんですか?
ko-dai ですね。キャラクターの想いがコロコロ変わってしまって伝えたいことが伝わらなくなってしまうかなぁとも思って。演技の上手い2人ですから、このエンディングの続きを描けたらとも考えています。
このミュージックビデオの続きは気になりますね。「好き」については、こんなシーンで聞いて欲しい、歌って欲しいなどはありますか?
ko-dai カラオケで歌って欲しいですね。音が少なくってシンプルな曲なので、男性も気持ちよさを感じてもらえると思います。
eyeron 是非、好きな子と2人でカラオケに行って、告白で使ってもらえたら嬉しいですね。取り方によっては、片思いソングという風にも感じられると思うので。
matty タイトルを『束縛』にしていたら、告白では使えなかった(笑)。

10周年の先もワクワクするものが沢山詰まっている

10周年を迎えて、新たに始めたことって何かありますか?
ko-dai 最近は、ドラマなどにも出させていただいたり、歌以外にも色々トライしてみています。
mattyさんは何かありますか?
matty 3ヶ月前から、ゴルフをはじめました。
ko-dai 元々、自分がもっていたクラブセットが2つあったので、mattyに1個譲ったのが始まりですかね。
matty ゴルフって、個人スポーツだと思われがちですが、人と人との出会いが凄くあるスポーツなんですよ。結構ハマってます。
eyeronさんはありますか?
eyeron あんまり、新たに始めたことってないですね。マラソンは昔からやっていて、それ以外で新たなのは…。
ko-dai せっかくだから、トライアスロンを始めたら?(笑)
eyeron それいいかも。
泳ぎが大変そうですが、大丈夫ですか?
eyeron 県大会も出たことありますし、結構自信ありますよ。ちゃんとトレーニング積んで、トライアスロン漬けの生活すれば、日本トップ10に入れると思います(笑)。ちなみにko-daiも泳ぎは得意なんですよ。
ko-dai eyeronとは、小学校の時に同じ水泳大会に出ているんですよ。僕は、生後半年から水泳をはじめたので。ちゃんと、大会新記録を出したこともあるんですよ。
すごい! 大会新記録って相当アスリートですね。
ko-dai っていっても、2歳と10歳の2回。2歳の新記録は他に出場者がいなかったから(笑)。
Sonar Pocketは、フィジカルが強いグループなのかもしれませんね。
matty ふたりはね。俺は「長風呂」部(笑)。風呂だけは絶対に負けない。
全員 (笑)。
体力で言えば、今年の夏には「ソナポケスパーランド」という野外ワンマンフェスが開催されますね。1日に2回のヘビーな野外公演ですが、バッチリって感じでしょうか?
eyeron 体力は大丈夫なんですが、別の心配事もありますね。
ko-dai 歌詞が覚えられるか(笑)。120曲ほど、Sonar Pocketとしてリリースしていて、普通のライブなら20曲ぐらいしか歌えませんけど、今回は違います。
昼夜の2回ともセットリストは別にするんですか?
eyeron ですね。リクエストを募って、昼夜は別々の楽曲を拾っていけたらと思っているので。
楽しみな野外ワンマンになりそうですね。色々挑戦について伺いましたが、逆にSonar Pocketとして変わらない部分というのはあるんですか?
eyeron ふたりが詩を書くときには、自分が歌うところを自分で書くんですよ。そのスタイルはインディーズの頃から変わってないですね。
matty あとは、何の為に曲を作るのか、歌うのかというのも、デビューした時と同じですね。
どの様なものですか?
matty Sonar Pocketとしてやっていくなかで、ファンだけでなく自分自身のためにも歌っています。一番はもちろんファンで、「その人の人生の1ページに刻んでもらおう」という気持ちでやってます。
ko-dai そうしてファンの為に歌う事は、かえってくるんですよ。人に親切にしたことって、その時は奉仕(自分が相手に与える)って感じですけど、その後自分にかえってくるじゃないですか。音楽も同じなんです。
matty それを忘れずに、アーティストとして10年活動できたのはひとつの誇りです。まだまだ先の話ですが、20周年の時にどうなっているのかなって楽しみで仕方ないですね。
色々な事が待っていそうですね。
eyeron 10年間で出した曲も沢山ありますし。楽曲が映画や小説になったり、どんな形で提供されるかも、変わってくるので。そういう所にフォーカス当ててやってけたらと思います。なにも、新しいもの出すだけが挑戦じゃないので。
最後にファンの方々に一言。
ko-dai 新曲『好き』や三重県にあるナガシマスパーランド出で開催する「ソナポケスパーランド」など楽しみな事が色々待っています!
matty まだ秘密ですが、他にも新たな試みも行う予定です。是非これからも、Sonar Pocketを楽しんでください。
eyeron 野外ワンマンに来るファンは、しっかり歌詞を覚えてきてくれるとより楽しめると思います! 1回通しで全アルバムとシングルを聞いてきてもらって、そっから臨んでほしい! 10年分の120曲は宿題にしときます!(笑)
Sonar Pocket(ソナーポケット)
2005年4月、ヴォーカルのko-dai、“Mr.ストイック"ことeyeronにより「Sonar Pocket」を名古屋にて結成。その7ヶ月後、DJのmattyが加わり、Sonar Pocketとしての活動が本格始動。地元である名古屋での精力的なライブ活動を経て、2008年シングル、『Promise』でメジャーデビュー。10周年を迎える2018年には、10月より全国ツアー「Sonar Pocket 10th Anniversary Tour flower」の開催を発表。さらに、約2年半ぶりとなるオリジナルアルバム『flower』発売。7月20日にはナガシマスパーランドにて初の野外ワンマンを開催予定。

    作品情報

    シングル『好き』
    4月10日リリース予定

    10周年記念アルバム後のシングル。何度も聞きたくなるソナポケサウンドと意味深な歌詞には、好きだかこそ許容できない気持ちが詰まっている。カップリングには『Come on!Come on!』(NHK『少年アシベ GO! GO! ゴマちゃん』エンディング・テーマ)と、『GLORIA』(MIZUNOの新作ランニングシューズ ーWAVE POLARISーコラボ・ソング)を収録。
    【通常盤(CD ONLY)】
    WPCL-13036
    1,389円+税
    【初回限定盤A(CD+DVD)】
    1,852円+税抜
    WPZL-31597
    DVD内容:『好き』Music Video、『GLORIA』Music Video
    【初回限定盤B(CD+DVD)】
    1,852円+税
    WPCL-12935
    DVD内容:『好き』Off Shot Movie、『つぼみ』Music Video

    サイン入りポラプレゼント

    今回インタビューをさせていただいた、Sonar Pocketのサイン入りポラロイドを3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

    応募方法
    ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
    受付期間
    2019年3月30日(土)18:00〜4月5日(金)18:00
    当選者確定フロー
    • 当選者発表日/4月9日(火)
    • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
    • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから4月9日(火)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき2019年4月12日(金)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
    キャンペーン規約
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