どんなときも、ラブソングが元気をくれたから――宇野実彩子(AAA)が届けたい「私らしさ」
今年2月14日、待望のソロデビューを果たしたAAAの宇野実彩子。その2ndシングルとして7月18日にリリースされる『Summer Mermaid』は、今年の夏をキラキラに彩ってくれそうなハッピーチューンだ。MVでは、さまざまなスタイリングで歌い踊る宇野の姿が、夏気分をアッパーに盛り上げる。夏の恋をテーマにした楽曲について、そして「ソロ活動ではラブソングを歌っていきたい」という言葉に秘めた思い、恋する若者へのアドバイスも語ってくれた。
撮影/川野結李歌 取材・文/江尻亜由子スタイリング/小野和美 ヘアメイク/paku☆chan
『Summer Mermaid』のMVで、理想の女の子になれました
- 今回の2ndシングル『Summer Mermaid』は夏の楽しさが詰まった曲ですが、「こういう曲を歌いたい」というアイディアはどのように浮かんできたのでしょう。
- 私は夏がすごく好きなので、みんなと一緒に今年の夏をどういうふうに過ごしたいかな、と思ったときに「楽しい曲が欲しいな」と。ソロデビュー曲の『どうして恋してこんな』 は、けっこう切ない歌だったので、反動もありました(笑)。キラキラ楽しい歌を作って、みんなの夏がより楽しくなればいいなって思いながら、春頃に詞を書きました。
- 夏の恋の歌ですが、作詞はご自身の過去の恋を思い出したりしながら?
- 過去の恋を具体的に思い出すというよりかは、歌に出てくる登場人物を並べて、その人のキャラクターや好きなものを箇条書きしたり、いろんな恋を妄想して。もちろん私の頭の中で起きていることなので、過去のいろんな恋愛もどこかで重なる部分はあったと思うんですけど。自分としては、頭の中で新しい恋をしていましたね。
- 作詞をするときは、そうやって設定をしっかり考えるんですね。
- そうですね。曲に合わせて、恋愛模様を具体的に考えてます。
- そういう作業は自分の部屋にこもって考えるタイプですか?
- ううん、全然。外で、人がいる環境でやります。人混みの中でひとりでいるのが好きっていうか。なので、カフェとかで、人の気配を感じながら作ってますね。
- では、タイトルに「Mermaid」が入っているのには、どんな意味が?
- この楽曲を聴いたとき、「人魚」っていう言葉がふっと思い浮かんで、サビの歌詞に使ったんです。恋心って、人魚が海を泳ぐように移り変わるし、ときに勢いがあったり、ときに漂ったりするところがあるなぁと。あと人魚は可愛さの象徴でもあるので、夏の恋にふさわしいなと思い、『Summer Mermaid』というタイトルにしました。
- MVもプールやパーティーのシーンなど、可愛いシーンがたくさんありました。撮影はどうでしたか。
- 初めてダンサーさんを引き連れてダンスシーンを撮ったのが新鮮でした。(AAAの)メンバーと踊っているときも、もちろんステージ上に他の人がいるのは経験してるけど。自分がいちばん前で、ダンサーさんと歌って踊るのが初めての感覚だったので。限られた時間の中ですけど、入念なリハーサルをさせていただいたし、見せ方も違うなぁ、また新しい経験だなぁって刺激的でしたね。
- 宇野さんから「こういう要素を入れたい」とイメージを伝えた部分もあるのでしょうか。
- 監督さんとは2作目なので、いろんな打ち合わせを密に重ねて、一緒に作っていきました。女性のいろんな姿を見せたかったので、けっこう目まぐるしく着替えて。全然違うシチュエーションになったので、すごく楽しかったですね。どれも、それこそ写真映えする場所ばっかりで、女の子の心をわかったセットだったし。終始ワクワクしてました。
- いろんなシチュエーションや衣装がありますが、とくにお気に入りの部分は?
- 私自身も、ファンの方の感想を聞いてもそうなんですけど、ピンクの部屋で髪をストレートにしてるところですね。セットがすごく可愛かったし、ポップでガーリーで、ああいう女の子に私もなれるんだ、って思いました。憧れというか、「こういう女の子になってみたいな」っていう願望があったので。
- 宇野さんのイメージそのままだと思いましたが……?
- 私的には、ああいう「可愛いの王道」みたいな女の子って、もう30代になってからはなかなかやってない気がしていて。あのシーンを撮っているときは、新しい自分を楽しめている感じがしました。
夏が楽しければ、その1年はOKだったと思えるんです
- カップリングの『Just a game.』は、切ないサウンドで大人の恋愛を描いていて、リード曲とは対照的です。どういう情景をイメージしながら、歌詞を書かれたのでしょう。
- 『Summer Mermaid』はスピードを上げて“恋を泳ぐ”という感じなんですけど、『Just a game.』は浮遊感というか。夏の夜の歌…ちょっと熱帯夜を思い浮かべるような。海の中をさまよいつつ、どこかへ行くわけでもなく、なかなか着地できない恋心をイメージしました。
- 2曲とも素敵なサマーラブチューンですが、宇野さんの、夏の恋の思い出というと…?
- 夏の恋…。学生時代、浴衣とか着て花火大会に行ったなぁっていう、遠い記憶があります。あははっ。そういうベタな夏の思い出があるのは、やっぱ10代だなぁと思ったり。夏になると、そういったイベントに参加したくなりますよね。
- 「夏になると恋をしたくなる!」という声をよく聞きますけど、やはりイベントごとが多いからでしょうか?
- きっと、そうだと思います。思い出を作りたい瞬間が多いですよね。
- 宇野さんが夏を好きなのも、思い出を作りたくなるような瞬間が多いから?
- 何か、夏が楽しければその1年OKだったって思えるかなぁって。それくらい、夏は私にとって1年のピークみたいなところがあって(笑)。暑いのが大好きなんですよ。なので、夏のあいだに貯めたいろんな幸せを、他の季節にちょっとずつ分ける(笑)。
- では、海に行ったり、お出かけしたり。
- でも、イベントとかをやらせていただいて、けっこう夏は地方に行くことが多いので、いろんな日本の夏を仕事と一緒に楽しんでます。毎年、充実してますね。
- 今回シングルがリリースされる7月18日は、お誕生日(7月16日)の近くですね。
- 毎年、誕生日のサプライズをやってもらっているので、自分が「おめでとう」って言ってもらえるときに、私からもみなさんにあげるものがあるといいな、と思いました。
- 今年のお誕生日は、マリンメッセ福岡でAAAのファンミーティングがありますね!(※取材が行われたのは6月下旬)
- 誕生日にライブができる以上にハッピーなことはないので、ステージ上でお祝いしてもらえるのがいちばんです!
- やはりライブは、音楽活動の中でも特別なんですね。
- そうですね。しかも、ステージ上でメンバーのみんなが…何年も過ごしている仲だし、「もういいよぉ」って思うんですけど(笑)、それでもお祝いしてくれるのはうれしいし。本当は他のメンバーのことも、ライブでお祝いしてあげたいんですけどね。
- ご自身が年齢を重ねることについては、どういう感覚ですか?
- 年をとるのが怖いという感覚は、もうなくなったかもしれないですね。20代後半は、「30代どうなるんだろう…」ってドキドキしてたけど。30代になって2年過ごしてみて、すごく充実しているし、自分がコントロールできる範囲で、最善を尽くして楽しめている感じもするので。「32歳の年はどうなるんだろう?」って楽しみです。