今年も厳しい寒さが続く年の瀬。こんな日々にはコタツでみかんでもつまみながら、ぼおっとテレビでも見ていたい。

みかんのダンボール、逆から開けるべきって本当?(Shunichi kourokiさん撮影, flickrより)

この時期にはみかんを箱買いする人もいるのではないだろうか。ダンボールに山ほど詰められたみかんをピックアップして、コタツで極上のみかんを頬張る瞬間は至福のひと時だ。

さて、みかんだが、ダンボールに入れて保存する場合、普段どのように保存しているだろうか。巷では、みかん保存方法に関してこんな話がある。

「ダンボール入りのみかんは、(ダンボールを)底から開けた方が長持ちする」

おばあちゃんの知恵袋的こちらの保存方法。ネット上ではかねてより話題に上がっていた。どうやら下のみかんが重みで潰れてしまうのを防ぐために考案された方法のようだが、はたして本当なのだろうか。

Jタウンネット編集部は来るべきコタツにみかんシーズンに備えて、みかん農家に話を聞いてみた。

「そんなに意識しなくてもいいと思います」

話を聞いたのは、みかんの生産量全国1位を誇る和歌山県でみかん農園を営む井上信太郎さん。「紀州柑橘農園 善兵衛」の7代目だ。Jタウンネット編集部が2018年12月17日、井上さんに話を聞くと、

「その方(逆から開けた方)がしないよりはいい」

と、控え目な返答。さらに、井上さんは「個人的な見解としては...」と断りを入れた上で、

「そんなに意識しなくてもいいと思います」

とばっさり。次いで、

「どういうところに置くかの方が重要です。たとえば廊下など日陰で風通しがよく、暖房が直接あたらない場所がいいです」

とのこと。

おばあちゃんの知恵袋的な「ダンボール、逆から開けるべき」説だが、それよりもどこにダンボールを置くかの方が重要になってくるようだ。そもそもみかんにとってダンボール保存自体はいいのか聞いてみると、

「プラスチックケースに入れて保存するより、段ボールの方が湿気を吸ってくれるのでおすすめです」

と、ダンボール保存の効果を教えてくれた。

直射日光のあたらない風通しのいいところでダンボール保存。これからの時期にぜひ参考とされたい。