“ゆりゆり”のイメージを壊すのは怖いけど…横浜流星、役者としての殻を破る覚悟

ドラマ『初めて恋をした日に読む話』で、ピンク髪の“ゆりゆり”こと由利匡平を演じた横浜流星。同作をきっかけに、自身のInstagramのフォロワーが約50万人も増加するなど、人気急上昇中の若手俳優だ。

今年は、映画『愛唄-約束のナクヒト-』、『LDK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』のふたつの出演映画が公開された。5月10日(金)公開の主演映画『チア男子!!』では、仲間とともにチアリーディングに打ち込み成長を遂げていく青年を演じている。

3月下旬の取材日、横浜の髪は、ピンク色ではなく、アッシュがかった茶髪になっていた。

「きのう、色を変えたばかりなんです」
「ピンクから色を変えるのがちょっと怖いなって思った」

『はじこい』の反響の大きさを、彼自身も実感しているようだ。

撮影/祭貴義道 取材・文/福田恵子 制作/iD inc.

初めて浴びた黄色い歓声。“ゆりゆり”人気を肌で感じた

3月まで放送されていた『はじこい』で演じた、“ゆりゆり”こと由利匡平のピンク色ヘアが鮮烈でした。
きのう、ちょうど髪の色を変えたばかりなんです。ピンクにするのは大変でしたけど、ピンクから茶色にするのは(色が)入りやすかったですね。

『はじこい』が終わった直後は、正直、寂しくて抜け殻状態だったんですよ。これまで僕は役名で呼んでいただけることってなかったんですけど、“ゆりゆり”っていう役名が浸透して。これだけ影響力のある役に出会えたことが嬉しいです。

その反面、「次の作品を受け入れられないかもしれない」っていうファンの方の声もあったりして、ピンクの髪から色を変えるのがちょっと怖いなって思ったくらい。
横浜さん自身も『はじこい』ロス状態?
はい(笑)。でも、作品が終わってからも共演者の方たちと会おうって話もしているし、中村倫也さんが出演している舞台も「みんなで観に行こう」って話をしているところなので、楽しみです。
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先日、舞台『クラッシャー女中』観劇しました。とても面白かったです。独特な世界観に引き込まれ、中村さんを初めとしたキャストの皆さんのお芝居に圧倒されっぱなしでした。刺激を受け、とても良い時間を過ごせました。ありがとうございました。 #舞台 #クラッシャー女中 #視点が違うと物事の受け取り方が違う。 #色々な視点で考えられる人になりたいな。 #はじこいメンバー集合。 #上着は永山さんからのご褒美 #中のシャツはキョンちゃんからのご褒美 #中村さんからは素敵な時間を貰った。 #たくさんご褒美を貰った。 #嬉しいです。 #ありがとうございました。

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“ゆりゆり”人気を実感することはありましたか?
これまで舞台挨拶に僕が登場しても、黄色い歓声が巻き起こることなんてなかったんです。でも、『はじこい』の放送が始まってから、『LDK』の舞台挨拶に登壇したら、急に「キャー!!」みたいな……(笑)。

初めてのことだったので、本当にビックリしました。応援してくださる方の声援のパワーを直に感じられたのは、嬉しかったですね。
Instagramのフォロワーも一気に増えました。フォロワー数は約78万人(取材時点)です。
本当にありがたいですね。僕もインスタのコメントはいつもチェックしていて、励みにさせてもらっています。

嬉しいのは、自分の出演作を見て、「あしたの活力になる!」って言ってもらえること。『はじこい』のときは、「1週間後が待ち遠しいです」とか「火曜日(『はじこい』の放送日)を楽しみに頑張っています」とか、反響がスゴくて。

今回も『チア男子!!』を観てくださった方たちから、「『チア男子!!』に背中を押されました」って言っていただけたら、本当に嬉しいです。

いろんな感情を共有できるのが団体競技の魅力だと知った

映画『チア男子!!』では、横浜さんの身体能力の高さを発揮した、チアリーディングのパフォーマンスに注目ですね。
出演が決まって、初めてチアリーディングのパフォーマンスを目の当たりにしたとき、笑顔の素晴らしさが印象に残って。僕たちがパフォーマンスすることで、みんなを笑顔にしたかったので、そこにたどり着くには中途半端な気持ちではできないなと思いましたね。

パフォーマンスは、本当に大変でした。イチロー(菅原 健)以外、みんなバク転の練習から始めて、みっちり3ヶ月間、特訓を重ねました。
横浜さんは中学3年生のときに極真空手の世界大会で優勝されていますが、個人競技と団体競技では、心構えや取り組み方も違いますか?
そうですね。空手をやっていたときは、孤独との戦いだったんです。だから、団体競技に対して「みんなでただ楽しくやっているだけなんじゃないの?」って、間違った解釈をしていて……(笑)。

みんなで一生懸命に取り組んで、間違っていることをしたら誰かが言ってくれるし、誰かが自分より頑張っていると感じたら、自分も頑張ろうって高め合える素敵な関係であることに気づきました。仲間がいることの頼もしさや心強さを、身を持って体感できましたね。
とくにダイナミックなパフォーマンスは、信頼関係が築き上げられていないと、なかなか成立しなさそうです。
本当に信頼関係が大事だと思います。最初はみんなに体重を預けて上に立つのが怖くて、練習で落ちて地面にたたきつけられたこともあったんです。

そんなとき、コーチに「失敗して恐怖心を持つとできなくなるから、何度も練習したほうがいい」とか、「仲間を信頼して!」という言葉をかけてもらったおかげで、繰り返し練習して、みんなを頼れるようになりました。

みんなからの「絶対、キャッチするから!」っていう言葉が嬉しかったな。
最初に成功したときの喜びもひとしおだったのでは。
初めて大技ができたときは、みんなで抱き合いましたよ。そういう喜びはもちろん、できない悔しさなど、いろんな感情を共有できるのは、団体競技の魅力だと思いました。
チアリーディングチーム“BREAKERS”のメンバーとは、練習以外でもコミュニケーションをとっていたそうですね。
練習期間は、みんなでよくご飯を食べに行きました。現場を仕切ってくれた中尾暢樹(カズ役)が「行こうぜ!」って率先して声をかけてくれて。

7人の関係性が大切になってくる作品なので、今までの作品の中で一番ご飯に行っていたかもしれないですね。今も連絡を取り合っています。

僕はスケジュールの都合で、作品の完成映像はひとりで観たんですが、みんなは一緒に試写を観て、そのあとご飯に行ったそうで。写真が送られてきて、めちゃくちゃうらやましかったです(笑)。

制服を着る青春作品は、今しかできないと思えるように

改めて、完成した作品をご覧になっていかがでしたか?
これでもかっていうくらい背中を押されました。“BREAKERS”の7人は、「チアリーディングは女性がやるものだ」って周りから言われながらも、負けずに男子チア部として練習を重ねていって。

それぞれにいろんな悩みや葛藤を抱えながら、それをぶち壊していきたいという思いを持って、“BREAKERS”というチーム名を付けるんですよね。文化祭でのパフォーマンスに向けて、これまでの自分の殻を壊そうともがく姿は、めちゃくちゃ共感できました。
横浜さんも“BREAKERS”のように自分の殻をぶち壊したい!という思いがある?
もちろんです!いろんな役に挑戦して、自分のこれまでのイメージを壊していきたいです。

『はじこい』のゆりゆりでみなさんに知ってもらったのに、そのイメージを裏切るのは怖いなっていう気持ちもありますが、役者としていろんな顔を見せて、いい意味で自分のイメージを壊していきたいですから。
『チア男子!!』ではどんな手応えを感じていますか?
演じたハルは、幼少期から打ち込んできた柔道を辞めたいという悩みを抱えるキャラクターで、そこまで明るい性格ではないんです。でも、チアリーディングに出会って、仲間たちと学園祭でパフォーマンスを披露しようとするうちに、アツくなっていって。

僕も中学までは明るく活発な少年だったんですが、高校からは今の仕事もしていたので、どこか落ち着いて冷めてしまっていたところがあったんです。

この作品で、男同士が集まってバカをしながら話していると、楽しいことが好きな本来の自分を取り戻せたような気がしています。
そうだったんですね。
10代の頃は、早く制服を着ない役を演じたいと思っていましたけど、キラキラした青春ものは今しかできない作品だと思えるようになりました。

それに、年齢を重ねたからこそ、現役との高校生とは違う部分を見せられると思います。何よりも自分が味わうことができなかった青春を、作品に出演することで取り戻せて、すごく幸せです。
学園祭で“BREAKERS”がひとつになってパフォーマンスする姿は、本当に青春そのもので感動的でした。
ここまで熱い青春ものってなかなかないですよね。大人の方たちと話していると「最近の子たちは、冷めている」ってよく耳にします。

でも、この映画を観た若い世代の人たちが、自分の胸の内にある熱さを呼び覚ましてくれたらいいなって。「何かに挑戦してみよう」という、きっかけになったら嬉しいです。
そんな横浜さんが今、背中を押したい人は誰ですか?
頑張っているすべての人の背中を押したいです。

誰しも、一生懸命やっても結果が出ないとか、壁にぶちあたるときってあるじゃないですか。僕も空手をやっていたときは、道場の仲間にボコボコにされて、ずっと負け続けていた時期があったんです。それでもあきらめなかったから、大会で優勝できた。だからこそ、続けることに意味があると思う。

悩んでいる人たちを「今の頑張りが報われる日は、必ず来るから頑張って!」って応援したいですね。
横浜流星(よこはま・りゅうせい)
1996年9月16日生まれ。神奈川県出身。O型。2011年、俳優デビュー。主な出演作品に、映画『キセキ-あの日のソビト-』、主演映画『愛唄-約束のナクヒト-』、『LDK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』、ドラマ『初めて恋をした日に読む話』(TBS系)では髪をピンクに染めた不良高校生・由利匡平役で話題に。9月には主演映画『いなくなれ、群青』が公開予定。

映画情報

映画『チア男子!!』
2019年5月10日(金)ロードショー
https://letsgobreakers7.com/

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、横浜流星さんのサイン入りポラを抽選で1名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
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受付期間
2019年5月6日(月)12:00〜5月12日(日)12:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/5月13日(月)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから5月13日(月)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき5月16日(木)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
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