「“笑い”が一番難しいなと、20歳くらいのときに思って」

今、いろいろな作品のオファーがきていると思いますが、脚本を読んで、この作品に出演したいと思う基準、ポイントみたいなものはありますか?
基本的にスケジュールが空いていたらやっていますね。僕のマネージャーがジャッジしてくれているので(マネージャーを見つめる)。そのへん、僕はノータッチなんです。そんな選べる身分でもないですし。仕事くださいよ〜って、監督やプロデューサーにゴマをすっているので(笑)。
(笑)。そういえば昨日、『LIFE!〜人生に捧げるコント〜』(NHK)に出演されていましたよね。
お笑いが好きなんです。
先ほどの記者会見でも「宝物はなにか?」という質問に、バナナマンさんにサインをもらったDVDと話していましたもんね。
うん。笑いっていうのが表現で一番難しいなと、20歳くらいのときに思って。それでムロツヨシさんがやっている舞台、「muro式」に次は俺を出せと言って出してもらったんです。けっこう、付き合いが長いんですよ、ムロさんとは。笑いはこれからもやっていきたいですね。
お笑いは小さい頃から好きだったんですか?
そんなことないです。小さい頃はハンバーグが好きでしたよ。自分が笑いをやるなんて、役者を始めてしばらくは思っていなかったので。
そうなんですね、意外です。
コメディが好きで、人間が一生懸命生きていて、恥をかいている姿がいいんですよ。そういう意味でバカだな、というのが好きなんでしょうね。

片意地や見栄を張らず、フラットに生きることの大切さ

今までで、ターニングポイントになった作品や出会いはありますか?
こういう話をするといつも舞台が多くなっちゃうんですけど、いっぱいありますよ。
そのなかでもパッと思いつくものは?
6年くらい前に、『ロッキー・ホラー・ショー』という舞台に出演したんです。11月から河原雅彦さん演出で再上演されるので、ちょうどいいやと思ってしゃべっているんですけど(笑)。あれは衝撃でしたね。真面目に作らなくても人は感動する、ということに。
真面目に作らなくても人は感動する?
というか、真面目に作ろうとすればするほどダメなのかな、ということをなんとなく感じました。それはその言葉どおりの意味ではないんですけど、やっぱりかけ算なんだなと。
というのは?
これをこう見てほしい、こうやりたいとバーッといくと、先細りになってしまう感覚がそのときにあって。鉛筆の芯みたいに。お客さんは自分の想像力とか、自分の人生経験を持ち込んで、そこでかけ算をして見るんだなと。だからその想像力を限定してしまうような芝居はしたくないな、ということを思ったきっかけでしたね。
想像力とかけ算をして芝居を見る…興味深いです。
『ロッキー・ホラー・ショー』って真面目にバカをやる作品なので。1時間40分くらいの舞台だったんですけど、1時間25分くらいになるとグスッと泣いているお客さんもいて。へぇ〜、泣かそうと思っていなくても泣くんだなと。
お客さんの想像力ですね。
だから断定せず、余地を残すというか。それまでの自分は、この脚本でこういう作品だからとか、だれだれがこの役でこういうふうに絡んでとか…理詰めで役作りをしていたんです。でも人間はそんなに理由づけて行動していないし、説明できない感情ばかりだから。
作り込みすぎると、逆に伝わりづらくなるというか。
ある意味、曖昧なままお届けしたほうが、お客さんは自分たちの想像力でかけ算ができるのかなと思った時期で。自分が役者をやっていくうえで、そういう感覚が基礎になっていますね。
そういう感覚はふと訪れるもので、鈍感だったら気付かない場合もあると思います。そういった繊細な感覚に気付くためのアドバイスみたいなものがあったら教えてもらえますか?
気付きって自分からでは難しいですよね。僕もいろいろな人に怒られたり、遠回しにうっすらアドバイスされたり。自分が見た物事や出会った人を、じっくりと観察することによって発見することもあるし。そういうことはいっぱいあって。自分が正しい、自分は間違っていないと片意地や見栄を張ったりしていると、そういう大事な気付きを取り逃がしてしまうのかなと。僕はフラットにいきたいなと思って生きています。
その姿勢が自然体の雰囲気を生み出しているんでしょうね。それでは最後に『新宿セブン』を楽しみにしている読者の方へメッセージをお願いします。
新宿歌舞伎町という街が舞台で、質屋に訪れる訳アリ客と、街で生きている人たちを描いている物語なんですけど、各話いろいろなカラーがあります。主人公の七瀬の秘められた過去だったり…。知らず知らずのうちに、今日はこの乗りもので、来週はこの乗りものでと、まんべんなく遊園地を周れるような内容になっていると思うので。一話も逃さず見るべし、という感じですね。
毎回のゲストにも注目ですね!
ネットでも配信するので、見られない地域の方もあきらめずに。今は便利ですからね。ぜひWi-Fiにつないで見てもらえれば。ぜひKAT-TUNをWi-Fiで! 俺、KAT-TUNじゃないですけどね(笑)。
中村倫也(なかむら・ともや)
1986年12月24日生まれ。東京都出身。A型。2005年、映画『七人の弔』でデビュー。2014年の『ヒストリーボーイズ』で舞台初主演を果たし、第22回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。テレビ、舞台、映画と精力的に活躍し、出演ドラマは『スーパーサラリーマン左江内氏』(日本テレビ系)、『伊藤くん A to E』(TBS系)、『テミスの剣』(テレビ東京系)ほか多数。出演映画は『星ガ丘ワンダーランド』、『3月のライオン』、『あさひなぐ』など。待機作に『先生!』(10月28日公開)、『伊藤くん A to E』(1月12日公開)、『孤狼の血』(5月12日公開)がある。

出演作品

ドラマ24『新宿セブン』 
テレビ東京系にて毎週金曜深夜0時12分から放送中! ※一部地域を除く
http://www.tv-tokyo.co.jp/shinjuku_seven/

サイン入りポラプレゼント

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応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
受付期間
2017年10月19日(木)12:00〜10月25日(水)12:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/10月26日(木)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 (個人情報の安全な受け渡し) のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから10月26日(木)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき10月29日(日)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
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