韓国仁川市で行われている仁川地下鉄2号線の工事現場周辺で、突然道路に大きな穴が空く陥没事故が相次いでいる。18日には、突然できた穴にバイクの運転手が落下し、死亡するという事故まで発生した。

仁川市消防本部によると、18日午後3時19分、仁川の6車線道路が一部陥没し、巨大な穴(シンクホール)が発生した。穴は縦14メートル、横12メートルと縦長の形で、深さは何と27メートルもあった。飲食店に勤務するバイク運転手の男性(50)がこの穴に落ち、事故から6時間後に死亡が確認された。

陥没が起きた道路はもともと川があった場所。現在は仁川地下鉄2号線を建設するため、現場近くではトンネル工事が行われていた。警察の関係者は、「事故地点から100メートル離れた地下20メートルの地点で、トンネル工事が行われていた」と話し、トンネル工事の影響で地盤沈下が起き、穴が空いた可能性があるとして、事故との関連性を調べている。

だが、仁川市での道路陥没事故は今月だけでもすでに2カ所起きている。12日には仁川市桂陽区の道路が、縦4メートル横0.7メートルにわたって陥没し、1人が負傷。10日には同じ場所で水道管が破裂し、道路が縦5メートル、横3メートル陥没した。どちらも今回の仁川地下鉄の工事とは関係のない場所だが、市民に与える衝撃は大きい。

市民らは、「急な工事だったから心配していたが、やっぱり事故が起きた」「仁川市が2014年にアジア競技大会が開かれる前に、地下鉄を開通しようと無理に建設を進めたのではないか」など不安の声を上げているという。

仁川都市鉄道2号線の建設は09年6月に始まり、18年に完工する予定だった。しかし、14年にアジア競技大会が開催されることから、開催前の開通を目指すことになり、現在は16区間を同時に工事している。今回の事故を受け、仁川市は緊急精密点検を実施する予定だ。

参照:SSTV
参照:東亜日報

(文:林由美)

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