12日、テレビ朝日「報道ステーション」では、MLBキャンプを現地で取材する野球解説者・稲葉篤紀氏がマイアミマーリンズ・イチローのもとを訪ねた様子を伝えた。

その姿を見つけるや「稲葉さーん」と両手を広げたイチロー。稲葉氏がその場でインタビューを打診すると、なんと練習後にイチローの単独インタビューが行われることになった。

「どうすか?」という稲葉氏に「ざっくり聞かないで下さい」と笑ったイチローは、「僕の現状なんて僕が説明しなくていいし、人が決めてくれたらいい。僕が元気かどうかなんて見てる人が決めればいい。僕が“はい、元気にやってます”ってバカじゃないですか? 自分のことを自分で喋るってダサくないですか? 最近特に思う。自分のことは人に決めて貰おうと思って」とのっけからイチロー節全開でまくしたてた。

すると稲葉氏の思い出を語りはじめたイチロー。二人は学生時代から愛知県西春日井郡にあるバッティングセンターで顔を合わせていたという。

「初めて会ったのは中学3年生。それがバッティングセンター。稲葉さんが中京高校のTシャツ着てバッティングセンターにいらっしゃった。“将来この人はプロに確実に入る”って聞いてた。で、稲葉さんが打ってるの見て“あ、俺プロいける”と思ったんですよ。大変失礼な言い方ですけど。稲葉さんは僕の大きな指針になった」。

こう語ったイチローは、その後も昨今のニュースが暗い話題に終始していることから、スポーツ枠を「見てる人がホッとできたり、気晴らしになったりすることがスポーツの大きな意義」などと語り、その上で「それを稲葉さんが伝えてくれたら僕らも嬉しいですよね。しっかりと伝えて下さい」とも――。

だが、キャスター1年目の先輩にエールを送ったその直後には「応援よろしくお願いします」と言い放って稲葉氏をからかい(マーリンズ入団会見でイチローは「応援よろしくお願いしますとは絶対に言わない」と語っている)、少年のような笑顔を見せるイチローだった。

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