湘南は22日、ポルトガル人FWギマの加入を発表した。ルーマニア1部クルジェからの完全移籍。昨季は13試合・3得点。EL(ヨーロッパリーグ)予選で3試合に出場し1得点を記録している。身長194センチと大柄ながら機動力を併せ持つところが武器で、背番号は昨季ウェリントンがつけていた「9」。
 
 クラブが新エースとして期待していることが分かる。まさにラストピースと言え、23日に合流。これで「15年版湘南ベルマーレ」の陣容は整った。
 
 一方、すでに13日のチーム始動日からプレーしている助っ人が、フェイエノールトなどで活躍した歴戦のDFアンドレ・バイアと10代ながらポテンシャルを秘めた若手FWアリソンのブラジル人コンビだ。
 
 アンドレ・バイアはフェイエノールトで小野、宮市とプレーした経験があり、「ずっと親日家だった」と自称する。
 
 19日の新体制発表会で、本誌がふたりを直撃してみたところ、早くも抜群の“呼吸”を見せてくれた。
 
 助っ人コンビのテンポの良い言葉のパス交換をまとめた。活躍を期待して良さそうだ!
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――おふたりは来日後初めて顔を合わせたにもかかわらず、さっそく息がとても合っているようですね?
 
A・バイア「そうなんだよ、まるで本物の兄弟みたいにね」
アリソン「いや、いや、親子みたいかな。僕にとってバイアは本当大きな存在。お父さんみたい(笑)」
A・バイア「ハハハ、良い関係だよね。しかも、ただ単に『同じブラジル人だから仲がいい』というわけではなく、一緒にいると自然と波長が合うね。それはさっそく実感しているよ」
アリソン「しかもピッチに立てば、僕は常にいろんな刺激を受けている。インスピレーション(直感)が沸き出てくるのが分かる」
――アリソン選手は、アンドレ・バイア選手のことを以前から知っていました?
 
アリソン「もちろん! 自分がコメントするなんておこがましい……。ブラジルでは、誰もが知っているぐらい実績ある偉大な選手。こうして湘南で一緒にプレーできるなんて嬉しいよ」
A・バイア「ありがとう。僕も希望に溢れるアリソンと一緒にできて嬉しいよ」
 
――おふたりの「武器」を教えてください。
 
A・バイア「空中戦の強さ、それに守備時のボディコンタクト、カバーリングももちろん怠らない。ずっと日本に来たかったけど、まさか選手として来るとは思わなかった。みんなと力を合わせ、目標を叶えたい」
アリソン「僕はガッツ溢れるプレーを見せたい。ヘディングの強さ、ペナルティエリア外の中距離のシュートを得意としている。FWだけど、守備面でも貢献できる。毎日がエキサイティングで、高いモチベーションでできているよ」
 
――どのようなプレーを見せていきたいですか?
 
A・バイア「初めての日本でのプレーになるだけに、まず積極的にアピールしていきたい。クラブや監督が必要としてくれて、とにかく感激している。チームメイトたちと力を合わせ、J1で十分戦えることを必ず証明してみせるよ!」
アリソン「バイアとは毎日いろんな話をしている。経験談はとてもためになる。そういうとこはお兄さん的存在(笑)。湘南がJ1に残留するのは当たり前。欲を言えば、優勝したい。そのためにも、僕は1点でも多くゴールを狙っていきたい」
 
取材・文●塚越 始(本誌編集部) 通訳●早川エジソン正吉(湘南ベルマーレ)