シンガポールのGajah が Computex 2013 に出展した InkCase は、iPhone 5 や Galaxy Note II 保護ケースの背面に電子ペーパーディスプレイを搭載して、写真やニュース、ソーシャルネットワークの更新などを常時表示する製品。
Gallery: Gajah InkCase 電子ペーパー画面つきケース
InkCase は Bluetooth でスマートフォンと接続し、対応アプリから画面を受けとります。電子書籍リーダーなどに使われる E Ink 電子ペーパーは書き換え時にしか電力を使わないため、スマートフォン側は画面データを送ったあとはスリープしてバッテリー消耗を押さえつつ、サブディスプレイには写真やさまざまな情報を常時表示しておける仕組みです。
InkCase はケース側に小容量の電池を内蔵しているため、書き換えでスマートフォン側の電池を減らすことはありません。(アプリからのBluetooth送信のタイミングではスマートフォン側が減りますが)。
出展されていた対応アプリは、任意の写真を表示する InkCase Photo、Facebookの新着を表示する FB Ink、Twitter の Twit Ink 、電子書籍リーダー Epi Reader、天気や株価などの情報を随時更新する InkCase Now。
自動更新系はケースの背面が見えるように置いておけば、手でボタンを押したりロック解除などを操作することなく、目をやったときにいつでも最新情報を読めることが売り。メイン画面を見たいときは手にとって裏返してください。
(写真アプリ InkCase Photo の解説は「お気に入りの写真をビンテージな白黒写真にして自慢できます」。なかなかポジティブな発想です。)
InkCase の仕様は iPhone 5 対応版が3.5インチ600 x 360 ディスプレイで Bluetooth 4.0接続、Galaxy Note II 版が4.3インチ800 x 600 で Bluetooth 2.1接続。500mAhのバッテリーと512MBのRAMを搭載します。
合体時に追加される厚みは5.5mmほど。保護ケースというべきか、スマートフォンに増設できる電子ペーパー端末というべきかは難しいところです。
Gajah によれば、出荷時期は Galaxy Note II 版が中国とマレーシアで7月、iPhone 5 版はそのあと。また Galaxy S4 版も検討中。価格は米ドルで$99から$129程度とされています。
さて、スマートフォンの背面に E Ink ディスプレイを追加するケースといえば、クラウドファンディングで資金調達を成功させ絶賛量産準備中の popSLATE があります。
popSLATE の当初の出荷見込みは今月あたりだったはずですが、開発者の報告によると Lightning端子まわりの問題を解決するためさらに4か月ほど延期する見込みとのこと。
InkCase と popSLATEは同コンセプトで見た目もそっくりなためどのような関係があるのか(ないのか)分かりませんが、少なくとも InkCase のほうが先の出荷予定日を主張しています。