担当M(以下M):日本代表の今年の活動は2月6日、ホームズスタジアム神戸で開催されるラトビア戦からになりました。

ラモス(以下R):3月26日に、2014年のブラジル・ワールドカップ出場が決まるかもしれないアウェイのヨルダン戦がありますから、このラトビア戦から十分に力を発揮してほしいですね。

M:ヨルダン戦の前にはドーハで練習試合も開催されることになっています。

R:ラトビア戦から1カ月あいてヨルダン戦を迎えるよりもいいですね。ただ、僕はもう少し考え方を変えたほうがいいと思います。

M:どう考えればいいのですか?

R:わざわざ日本でキリンチャレンジカップを開催する必要があるのかな。今、ワールドカップのアジア出場枠は4.5枠もあるから、なかなか予選で厳しい試合を経験することができません。アジアの中で日本がトップクラスにいるのは間違いないから。もしも2枠とか1枠だったら厳しいでしょうけれど。

M:そう言えば1993年のドーハの悲劇のときは2枠でした。

R:枠が増えたから出ることは計算できるようになった。だけど問題はアジア予選を楽に突破することではなくて、ワールドカップで勝ち進むことです。そのためには日本の実力が他の地域の中に入ったとき、どの程度なのかわからなければならないでしょう。日本代表を強くすることを狙うなら、去年のフランスやブラジルのようなワールドカップで活躍しそうなチームと対戦しなければならないはずです。だったら、強豪と試合をするために日本サッカー協会主催のゲームをヨーロッパでもっと開催すればいいと思いますよ。

M:日本まで相手国を呼ぶマッチメイクは本当に大変ですからね。

R:今は日本の代表選手がたくさん海外にいるのだから、彼らのコンディションを考えてもヨーロッパで試合を開催するほうがいいと思いますね。

M:ただ、日本で開催するのに比べると入場料収入が激減しそうです。

R:確かにその問題はあるでしょう。安いツアーなんかでカバーできないかな。あとはすべてのキリンチャレンジの試合を日本で開催するんじゃなくて、ヨーロッパで開催される試合のカズをもう少し増やすとか、そういうことで解決できないかと思いますね。

M:知恵の見せ所かもしれませんね。幸いなことに、今年はコンフェデレーションカップがあって、日本はブラジル、メキシコ、イタリアと同じ組という幸運に恵まれました。これで日本の実力を再確認できるというものですね。

R:本当にいいチャンスだと思います。そしてこれをコンフェデレーションカップだけに終わらせず、継続的に行うためにキリンチャレンジカップが活用されるといいですね。