○ 細貝萌  「ポジションにこだわらず更なる個のレベルアップを」

○ 岡崎慎司 「個の力だけで得点まで至らせる能力を磨く事」

○ 酒井高徳 「まだまだ細かい部分での能力の向上が必要」

○ 細貝萌

アウグスブルクで活躍し、レバークーゼンへ戻り、序盤こそは出場機会を得られずにいましたが、途中からは左SBとしてのスタメンを確保する事ができました。本人は、ボランチというポジションへのこだわりが強いようですが、ボランチとSBは必要とされる能力が重なっている部分も多く、また、個人的には、現時点では、細貝はボランチよりもSBに適性があるのではないかと考えていますので、とにかくポジションが云々よりも、今は個の力を伸ばす事に集中して欲しいかなと思っています。

現時点でのパフォーマンスでは、レバークーゼンでもボランチのポジションでスタメンを確保するのは難しいように感じますし、また、日本代表においても、2ボランチであった場合には、まだまだ長谷部や遠藤の牙城を崩すには至らないところがあると感じます。1対1での強さも、スピードやテクニック系には強くても、フィジカル系にはまだ弱いところがありますし、更には、中盤の底でタクトを振るうには、判断力やテクニックの面で、まだもう少しの能力の不足を感じる事が多いので、そこのレベルアップに努めて欲しいなと思います。

という事で、細貝の2012ー13シーズン前半期の総括としては、現時点での能力において、どこまでのパフォーマンスを発揮できるのか、どこまでの活躍が見込めるのか、そこは昨季から今季にかけて、ある程度は明確になってきていますので、しかし、そこからもう1つ2つレベルアップしないと、細貝が望んでいるような、結果は得られない、ポジションは得られない、という事だったと思います。個人的には、細貝の成長という事が、2014年のW杯の結果を大きく左右してくるのではないかと思っていますので、とにかく頑張って欲しいですね。


○ 岡崎慎司

少し怪我に苦しんだ2012ー13シーズン前半期だったかなと思います。但し、怪我という事を抜きにしても、「岡崎は日本代表のユニフォームをシュツットガルトのユニフォームの下に着た方が良いのではないか」、というジョークを言われたりもしたように、明らかに日本代表の時と比べて、シュツットガルトでの活躍度は低い感じでした。その主な原因に関しては、岡崎について書いた過去のエントリーの中で繰り返し記載していますので省略しますが、そこに関してはチームが変化してくれる事に期待したいところです。

しかし、岡崎個人としての能力にも、やはりまだ問題というのか課題はあって、1つにはドリブル、2つにはシュートレンジも含めたシュートの技術、3つには現在のシュツットガルトがやっているサッカーへの適応力、という事ですね。しかし、その全ては、優秀なパサーが存在していないチームにおいて、全体が行き過ぎるぐらいの前へ前への推進力の強いサッカーをしている中において、そこでは個の力だけで得点を取ってしまう能力が必要である、という事に集約されていますから、そこに後半期は強くこだわって欲しいなと思います。

という事で、岡崎の2012ー13シーズン前半期の総括としては、まずは焦らずに怪我をしっかり治す事と、流れに乗りながら最後は個の力だけで得点まで至らせる能力を磨く事、その2つが課題として出た、という事になると思います。泥臭いプレーであったり、動き出しの良さであったり、守備への献身性であったり、そこの部分は残しつつ、いかに更なるプラスαとなる能力を身に付けるのか、という事になってくると思います。まだまだ、プラスαの部分を伸ばせる余地は大きく残っていると感じますので、その「質」を追求して欲しいと思います。