――「STARLIGHT」含めて、『The Soul Extreme EP』の作品全体としては、どんなイメージで作られたんですか?
福原:前回、冬に出した「Regrets of Love」という、今回のをまた彷彿させるようなバラード集があったんですけど、次の作品を出せることもすごく貴重なことだなと思ってきたんですよね。今回の震災を受けてまた考え方が変わってきて、今日を生きるって、すごく幸せなことだなと思うようになって。自分が今すべきことだったり、客観的に福原美穂を見た時に、多分みんなが聴きたいんじゃないかな?という歌のアプローチの仕方や曲を意識しつつ、更に自分のルーツであるソウルミュージックに挑戦する、今がタイミングだなと。グルーヴだったり、バイブスだったり、自分から湧き出てくるエネルギーみたいなものを全部ソウルミュージックで表現したいなと思って。1曲目の「O2 featuring AI」は、曲を聴いた時点で絶対にAIさんとやりたいなというのがあって、出来なかったらもう入れないぐらいの気持ちだったり(笑)。3曲目の「NO PARKING」は18歳の時に作った曲で、まだ上京する前で、恐いもの知らずの自分が書いた歌詞が何故か今、響いてきたり。すごくエネルギッシュなもので今、自分が持ってるものを出したいなと思いました。
――カバー曲は、5曲目のスティービーワンダーはイメージできたんですが、4曲目のジャミロクワイは意外でした。
福原:そうですね。彼もソウルシンガーだなと思いますけど、ファンキーな部分もあって。イギリスで生まれたというのもあるので、すごく色んな文化を背負っていて。ちょうど友達と話していて「私のカバーで何か聴きたい曲ある?」って聞いたらジャミロクワイが出てきて、CMで掛かってすごく有名になった曲でもありますし。じゃあやってみようと思って、いざチャレンジしたら、ものすごく難しい曲だったんですけど(笑)。――初回限定盤のDISC2には昨年12月に行われたライブ音源が収録されていますが、この日は福原さんにとってどんなライブでしたか?
福原:“背伸びしてる感じ”と言ったら変なんですけど、会場がモーションブルーだったので、いつもは衣装もデニムとかで出ていくんですけど、ちょっとシックな感じで決めたり。来てる方も、同年代というよりは年齢層がちょっと高かったので、ディナーもついているので「これは音楽が好きな人だろうし、モーションブルーという会場が好きで来ている人もいるんだろうな」って、いつもと違う緊張も結構あったんです。更に、バンドではなく、ピアノとベースとドラムとコーラスというすごくシンプルなセットだったので、「ちゃんと音楽を聴かせられないと、何か飛んでくるかな?」とか色々考えたり。でも、クリスマスだったので、もうとにかく自分の中で好きな人に歌おうと思いました(笑)。――今後は、どんな作品を作りたいですか?
福原:今回のEPは突破口というか、自分の声だったり曲だったり、どういうものが伝わるんだろう?という所をすごく意識して制作していたので。それをもっと色濃くした、アルバムとしてしっかり聴いてもらえるようなものを作れたらいいなと思っています。具体的にはもう色々、アコースティックのサウンドで、でも尖ったトラックで、とかイメージはあるんですけど。――では最後に、これから『鬼神伝』を観られる方へ、福原さんが感じた見所を教えて下さい。
福原:ゴールデンウィーク公開ということで多分、お子さんと行く方も多いと思うんですけど、大人もすごく考えさせられるテーマだったり。私は最初の鬼の印象がすごく怖かったんですけど、映像もすごくスリリングで、見所もいっぱいですし。男の子が現代から過去に戻って、自信が無い所からどんどん強くなっていくという、変化を恐れずに自分自身で向かって行く姿は今、必要なテーマなんじゃないかと。長い目で強くなっていくことを、恐れずに進んでいく姿は、見所なんじゃないかなと思います。・福原美穂 - アーティスト情報
・鬼神伝 - 作品情報
- 前へ
- 3/3