――以前から「Acoustic PoP」と題してライブをやられていましたが、今回は初の全国ワンマンツアーということで、何かテーマはありましたか?

YUI:10ヵ所を回るのが初めてだったし、ワンマンのステージを二人だけでやるのも初めてだったし、もう始めるまでは未知数すぎちゃって…。

――打ち込みもかなり駆使してましたね。

YUI:そう!あれもすごく試行錯誤した結果だったんですよね。いつもみんなとカフェで話している距離感と同じぐらいに、どんどん距離を縮めることが最優先だと思っていたのでアコースティックにこだわっていたんですけど、大きなライブほど“ショー”として見せるという考え方になっていくので「どうしようか?」と思っていたんです。だけどMacを持って色んな挑戦をしたことで、みんながすごく喜んでくれたし、RYTHEMのライブのスタイルとして幅が広がったから、「こういうのもアリだな」って、これから先にも役立てるライブでしたね。

――6月26日に横浜BLITZで観させて頂きましたが、ライブハウスといっても結構大きい会場で。2人とも肝が座っているというか、これが1万人との握手で積み重ねてきた経験なんだなと。2人だけでも充分成立しているのが頼もしい限りでした。

YUKA:嬉しいですね!

YUI:やっぱり、やればやるだけタフになっていく感覚があって。

――突然のトラブルへの対応能力とか、動じないみたいな。

YUKA:1万人との握手で、マイクが出ないとか鍵盤が出ないとか、かなりたくさんのトラブルがあって、メンタル面ですごく鍛えられていたので。

――スタッフ的な目線で言えば、Mac 1台ってすごくドキドキするんですけどね。

YUI:ですよねー。私ももう壊れるのが今か今かと思って。ボタン押す時にいっつも冷や汗をかいてました(笑)。

――今回のニューシングル「ぎゅっとして」ではスキマスイッチの常田さんをサウンドプロデューサーに迎えていますが、シングルとしては以前にインタビューさせて頂いたキマグレンとのコラボレーションによる「Love Call/あかりのありか」から1年ぶりとなりますね。

YUI:結構、時間は掛けましたね。

YUKA:その間にアルバム「23」(2008年10月)を出していたのもありますけど、「23」を出したことによって、私達の中でまた一つのRYTHEMが出来上がった感じがしたので、「さあ、次はどこへ行こう?」って、スタッフさんとも2人の中でももう何度も話し合っていて。常田さんとは5年ぐらい前から仲良くさせてもらっているんですけど、「いつか一緒にやりたいね」という話をしていたので、そのタイミングが今来たという。それで今年の初めぐらいからチョイチョイ会いながら、2ヶ月間ぐらい掛けて結構じっくり作っていきました。

――常田さんとは、どんなお話をされたんですか?

YUI:RYTHEMも色んな人と一緒にやってきて、ちょうど幅を広げようと変化している時で、今回常田さんとコラボする中で「なんで今、RYTHEMとコラボするのか?」という意味を私達自身も持っていたくて。常田さんも2人組みのユニットで同じぐらいの期間ずっと音楽をやってらして、スキマスイッチとしての自分のポジションだったりを交えながらRYTHEMに対して向かって来てくれている所があって、「僕達だったら」という言葉を使って色々なことを教えてくれました。RYTHEMのことをデビュー当時から知って下さっているので、常田さんから客観的に見た私達の良さだったりを聞くことができて、自分達にとっても改めて発見だったし、流石というか、面白かったですね。