6月13日(土・現地時間)、ドイツのヴェストファーレン州ケルンにある同国最大規模の屋内競技場、ランクセス・アリーナでは、UFC99『THE COMEBACK』が開催された。

その大会名が示す通り、メインイベントでは、ヴァンダレイ・シウバ×リッチ・フランクリンによるトップ戦線へのカンバックを賭けた一戦が、また、UFC1勝2敗で一度はオクタゴン撤退を決めた元PRIDE無差別級王座ミルコ・クロコップに加え、かつてはUFCを舞台にBJ・ペン、ジェンス・パルバーらと激闘を繰り広げた“総合格闘技界のパイオニア”宇野薫が、UFCへとカンバックを果たした。

日本から注目を集めた、5年8ヶ月振りの復帰となる宇野は第8試合に出場。だが、スペンシャー・フィッシャーを相手に何度となくテイクダウンを仕掛けるも、ほとんどのタックルはきられ、徐々に打撃を被弾する苦しい展開に。3Rの終盤こそマウントを奪い、ヒジ打ちやパウンドを繰り出したが、試合は判定3-0で敗北を喫した。

また、ドイツ大会のメインは、3Rを戦い抜き、3-0ながらも僅差の判定でフランクリンが勝利を挙げ、シウバを振りきり上位戦線へと踏みとどまった。その一方で、こちらも復帰組の一人となったミルコは、英国のグラップラー、ムスタファ・アルトゥルクから僅か3分強でのTKO勝利。終盤、ミルコのサミングがレフェリーに流される場面もあったが、試合はミルコが怒涛のワンツーを叩き込んで決着、1年9ヶ月振りとなるUFC2勝目を挙げた。

その他にも、MMA戦績5勝0敗で、うちUFCでは3勝という新鋭ケイン・ベラスケスが、ミルコを破っているフランスのストライカー=チーク・カンゴを判定で下し、戦前のインタビューでは舌戦を繰り広げたアイルランド系ファイター=マーカス・デイビスと英国在住のダン・ハーディによるウェルター級戦はハーディが判定勝利を挙げ、UFC参戦後は負けなしの3連勝を達成している。

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<UFC99 THE COMEBACK 全試合結果>
第12試合 ライトヘビー級/5分3R×ヴァンダレイ・シウバ
(ブラジル)3R終了
判定
詳細はコチラリッチ・フランクリン○
(米国)第11試合 ヘビー級/5分3R×チーク・カンゴ
(フランス)3R終了
判定
詳細はコチラケイン・ベラスケス○
(米国)第10試合 ヘビー級/5分3R○ミルコ・クロコップ
(クロアチア)1R3分8秒
TKO
詳細はコチラムスタファ・アルトゥルク×
(英国)第9試合 ミドル級/5分3R○マイク・スウィック
(米国)2R2分47秒
TKO
詳細はコチラベン・サンダース×
(米国)第8試合 ライト級/5分3R○スペンシャー・フィッシャー
(米国)3R終了
判定
詳細はコチラ宇野薫×
(日本)第7試合 ウェルター級/5分3R×マーカス・デイビス
(米国)3R終了
判定
詳細はコチラダン・ハーディ○
(英国)第6試合 ライト級/5分3R○テリー・エティン
(英国)2R2分38秒
リアネイキドチョーク
ジャスティン・ブショールス×
(米国)第5試合 ライト級/5分3R○デニス・シバー
(ドイツ)1R3分23秒
リアネイキドチョーク
デール・ハット×
(米国)第4試合 ウェルター級/5分3R○ポール・テイラー
(英国)3R終了
判定
ペーター・ゾボタ×
(ドイツ)第3試合 ライト級/5分3R○ポール・ケリー
(英国)3R終了
判定
ロナルド・デルガド×
(米国)第2試合 ヘビー級/5分3R○ステファン・シュトゥルーフ
(オランダ)2R2分37秒
リアネイキドチョーク
デニス・ストニッチ×
(ボスニア・ヘルツェゴビナ)第1試合 ウェルター級/5分3R○ジョン・ハサウェイ
(英国)3R終了
判定
リック・ストーリー×
(英国)