――今回のシングル「ロボットハニー」には、オリジナル4曲とリミックスを含む計10曲が収録されていますが、候補曲は他にもあったんですか?

Aira:いや。初めは「アルバムを出すまで」っていう考え方で、「COPY」以降のリリースとか全然決まってなかったんですね。「ロボットハニー」はアルバム収録用の曲だったんですけど、キャッチーでいい曲だから、アルバムの次のシングルにしようっていうことになって。リリースがあるからシングルに合う曲を作ろうっていうよりも、シングルに合う曲がたまたまあったのでリリースしようって感じだったんです。あとの3曲はシングルのために作った新曲ですね。

――「COPY」は、ヴィジュアル面でもサイバーで近未来的な感じでしたが、ちょっと現代に戻って来ましたね。本人としては「COPY」から「ロボットハニー」へと、特に違和感無くやれてますか?

Aira:「COPY」は、あれはあれですごく好きで、「私にはやっぱり『COPY』しかない!」と思っていたんですけど、そんな気持ちとは裏腹に、「ロボットハニー」ってすごくキャッチーでポップなカワイイ感じの歌じゃないですか。だから、「こんなの私、どう歌えばいいのか分かんないし、こんな楽しそうに歌えるわけないじゃん!」って思ってたんですよ(笑)。歌詞も「好きになっちゃった」とかカワイイ感じで、「何が『好きになっちゃった』だよ!」とか、半分曲にケンカ売ってる感じで(笑)。でも、プロデューサーのTerukadoさんは、すごく色々なことを考えてくれていたみたいで、「『COPY』しかない!」と思っていたAiraの幅を広げてもらった感じで。初めて聴いた時は「すごくポップだなぁ」としか思わなかったんですけど、レコーディングで歌詞の意味とかを考えて歌っていく内に、「ポップなのもイケルかも?」っていう、反対にちょっと変な自信がついてきて(笑)。意外とファンの方も「すごくいい」って言ってくれてる人がいたり、結構評判もいいみたいなので、…ちょっと評判気にしてる、みたいな(笑)。

――個人的な印象としては、最初「カラフル・トーキョーサウンズ・NO.9」で出てきた時のイメージがすごく良かったので、中国に行って、未来に行って、また東京に戻って来てくれて良かったなという(笑)。「COPY」にもポップな要素はあったと思うんですけど、よりクラブミュージックやエレクトロが好きな夜型な人達に向けた、非日常で非現実なものだとしたら、「ロボットハニー」は昼間の日常と言うか、リアリティがあって親近感を持ちやすい。大衆的で聴く人を選ばないという意味でポップなのかなと。振り幅としては、両方あった方がいいと思いますね。

Aira:そうですよね。このシングルを作ってみて、結局みんなポップなものを求めてるんだな、っていうことが分かりました(笑)。

――周りの大人達が考えたんだろうなとは思うんですけど、「恋愛ルーキーズに贈る胸キュン・キラキラ〜」というキャッチコピーがすごいなと。

Aira:大事ですよね、そういうの(笑)。

――自分のリアリティと比較すると、ちょっとカワイイ歌詞の世界観ですか?

Aira:でも、さっき「ロボットハニー」の歌詞にツッコミを入れたAiraなんですけど(笑)、歌詞はAiraの好きな漫画をモデルに書いてもらったので、2番のBメロに「香水の香りが切なかった〜」みたいな詞があるんですけど、それは自分でも胸キュンだなって思います。

――Aira Mitsukiは、恋愛ルーキーズだと思いますか?

Aira:恋愛ルーキーズです、多分。でも、もう青春は無いです(笑)。

――えっと、この間20歳になったばかりですよね。もう遠い過去の話ですか?

Aira:「青春」っていうと、高校生ぐらいの感じの、まだ青い感じがするじゃないですか。もう色々と知り過ぎたなっていう、…ちょっと怖い話になってきましたね(笑)。