■『NHKのど自慢』(NHK総合)

放送日時:2007年5月13日(日)12時15分〜13時

会場は群馬県・千代田町総合体育館。制服姿のハルヒコスプレの女子高生コンビ(2名)が、出待ちの席で手拍子を打っている時点ですさまじいカオス。12時43分11秒(実測)、いよいよハルヒの出番です。

(司会)「続いては、高校のバンド仲間のお二人」
ハルヒコンビ登場
(ハルヒ左)「16番、ハレ晴レユカイ」

そして生バンド演奏をバックにオンステージ開始! 2人は手を振り、腰を振り、身も心もハルヒになりきっての熱唱を展開。バックで手拍子する参加者の人達もしっかり応援してくれています。中には首を傾げたり、目を細めて「これなんなんだろう?」と確実に戸惑ってる人もいましたが、そのくらいは全然問題なし。みんないい人であります。

「カーン」不合格の鐘が鳴っても笑顔で終了。

(司会)「おそろいの、あの〜、お洋服だったんですけど、これは学校の制服じゃないんですよね」
(左ハルヒ)「いえ、アニメの衣装です」
(司会)「この歌のアニメの衣装?」
(左ハルヒ)「はい」※満面の笑み
(司会)「着るとどんな感じ?」
(右ハルヒ)「えっ、すごいハルヒになれて嬉しいです」※満面の笑顔
(司会)「あ、主人公になれて」
(左右ハルヒ)「はい」※満面のすまいる

といったやりとりがステージ上で繰り広げられたのでした。

NHKのど自慢で「ハレ晴レユカイ」が披露されたのも驚きでしたが、観客の方々の還暦オーバー率が9割(内7割が女性)といった状況にも驚かされました。一瞬だけ映った観客席の一部を見た上での目測なので実際は違うのかも知れませんが、ご年配の方々が多かったのは事実かと。冷静に考えたら『NHKのど自慢』なんだから別に不思議ではないんですが、ハルヒ登場でいろいろ混乱してしまったようです。

ところが、そんな状況でも「ハレ晴レユカイ」は、暖かい拍手で迎えられていました。長く人生を生き抜いた諸先輩達の懐の深さには頭が下がります。自分たちの孫の世代が楽しそうに歌ってる姿を前にしては、無条件に応援してあげたくなるというのが人の道、といった感じなのでしょうか。

個人的にはバックのバンド演奏がいい味を出していたのが心に残りました。番組の性質上、どうしても懐メロや演歌が多くなる中、エッジの効いた「ハレ晴レユカイ」は、ベテランバンドメンにとって割と新鮮なものだったような気がします。特にドラムの方がノリノリで、不合格の鐘が鳴った瞬間「もっと演りたかった……」という表情を一瞬浮かべていました(泣)。もう少し長く演奏してもらいたかったです。