[北中米W杯アジア最終予選]日本 4−0 インドネシア/11月15日/ゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム
日本代表は11月15日に行われた北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第5節で、インドネシア代表と敵地ジャカルタで対戦。序盤は苦戦を強いられたものの、35分のオウンゴールを皮切りにゴールラッシュを披露し、4−0の快勝を飾っている。
この一戦は当初、14日に開催される予定だった。ただ、日本サッカー協会(JFA)によれば、1日でも多く準備期間がほしい日本側の要望をインドネシアサイドが了承し、このカードのみ1日遅れで実施された。
海外組を多く抱える日本代表が、コンディション調整をしたり、連係を高めたりするために、JFAが開催日の後ろ倒しを求めたのは、いわば“ファインプレー”だ。その代わりに19日の中国戦までの調整期間は中3日しかなくなったが、選手層の厚い森保ジャパンなら、スタメンを入れ替えて対応できる。
不可解だったのが、その要求をインドネシアが素直にのんだことだ。同国も海外組が少なくなく、帰化選手を急速に増やしたため、日本対策をする時間が欲しかったのかもしれない。実際、最初の30分はインドネシアのプランはうまく行っていた。
ただ、結果は前述の通り。準備万端の日本に地力の差を見せつけられた。気候や時差などの順応を含め、日本が100パーセントの力を発揮させないようにするのが定石ではなかったか。
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実際、鎌田大地は蒸し暑い気候について、「(ジャカルタに)着いてから中3日あるので問題ない」と発言。旗手怜央も「今回は1日長いので、しっかり準備していきたい」とポジティブに話していた。
試合前日、「暑さに慣れてきた」と語っていた守田英正は12日の到着で、その日はジョギングのみの別メニューだった。もし14日の開催ならば、躍動した日本のキーマンは先発ではなかったかもしれないし、少なくともフルコンディションではなかった可能性が高い。
一方、インドネシア側から見ても、首位を独走している日本との一戦よりも、「もう一枠」を争う直接のライバルである19日のサウジアラビア戦のほうが重要だったはず。にもかかわらず、中4日のサウジに比べて準備期間が1日少なくなってしまった。
インドネシアサッカー協会は、韓国人のシン・テヨン監督の意向は聞いたはずで、なぜ日本の要求をすんなり受け入れたのか不思議だ。日本には願ったり叶ったりだが、インドネシアにとっては大失策だったと言えるのではないだろうか。
取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)
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