彼はお見合いを受けてくれることになり、実際に会うことになりました。

◆学歴が釣り合わないと、話も合わないと思った

「趣味がドライブとバイクと野球観戦で、文化的な趣味が全くなくて合わないと思いました。高校の話になり、私の卒業した高校名を伝えたら『頭いいね』って言われて。そこも釣り合わないと感じて、学歴が同じ人を探そうと思いました」

たった一人と会っただけで「学歴が低いと合わない」と決めつけるなんて、極端だと思われる方もいるかもしれません。ですが事前に会話をするわけでもないため、フィーリングなどは分からずある程度はプロフィールだけで決めざるを得ません。

早紀さんに限らず、婚活をすればするほど、条件だけが増える方は多いのです。

◆東京の男性とお見合い成立しても、デートをしたらフラれる

早紀さんはその後、同じ県や隣県の「大卒30代男性」を見つけては申し込みしまくったそうです。ですが、会えても面接のように一問一答になり会話が成立しない方だったりして、フィーリングが合う男性はほとんどいませんでした。

早紀さんは東京の支店で働くこともできるため、首都圏在住の男性にも申し込みをしました。地方に住んでいるとはいえ、東京は日帰りでも行ける距離です。オンラインでお見合いをして、交際が成立して会いに行った男性もいたそうですが、リアルデートの後に断られることが続きます。

年齢だけが上がり、今のペースで婚活を続けても結婚できるイメージが抱けず、私のところへご相談にいらっしゃいました。

◆仕事では支障のない「イモっぽさ」が婚活の障壁に

早紀さんは31歳ですが、お会いしたら実年齢よりもっと年上にも見えるし、逆に学生ぐらいにも見えます。学習塾だから派手にはできないのかもしれませんが、髪型やメイク、服装がとにかく垢抜けていないのです。

「申し訳ないけれど今の身だしなみだと、結婚相談所のアラサー女性の中ではイモっぽいほうなんです」
「え! そんなこと言われないですよ」
「そりゃ外見の指摘はハラスメントだから誰も言わないですよ。それに今の職場ではこちらの恰好で不都合ないのではないでしょうか。でも婚活で女性の人気を一番左右するのは外見ですから、この髪とヘアメイクで東京の男性とは釣り合わないですよ」

まずは現実を知っていただかなくてはと、筆者はさらに指摘を続けます。

◆都会の大卒男性からしたら、ただの田舎のガリ勉女性

「女性の学歴を見る男性はいるけれど、都会にはキレイで高学歴のキャリアウーマンが大勢いるので、地方で塾講師だとよっぽど何か共通点とかない限りお付き合いに至りにくいんです。それに女性って、男性ほど学歴を重視されません」
「そうなんですか!」
「極端な例だけど、高学歴な不美人と高卒のかわいい子がいてどちらか二人を選ばなきゃならないなら、高卒のかわいい子が選ばれます。でも現実には、大卒でかわいい子もたくさんいるんです。なおさら高学歴なだけで好印象なんて持たれないんですよ」
「じゃどうしたらいいんですか」
「外見を磨くこと努力しましょう。写真は東京のスタジオで撮り直して、メイクも東京で習いましょう」

◆婚活・恋活で人気を左右するのは、外見への“努力”

早紀さんはプロフィール写真を撮り直し、メイクも習ってくれました。それでプロフィールを差し替えたところ、申し込みした人の3人に1人の割合でお見合いを受けてくれるようになったそうです。

学校で教わらないことかもしれませんが、婚活・恋活で人気を最も左右するのは外見だと、もっと知られてほしいと思っています。顔立ちのことではなく、スキンケア、ヘアケア、メイクといった自分の努力でどうにでもできるところなのです。

早紀さんは自分が高学歴だから釣り合う男性がいないのではなく、かわいくないから人気がなかったということを受け入れてくれました。高学歴でかわいいなら才媛ですが、高学歴でかわいくないならただのガリ勉なのです。

※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<文/菊乃>

【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt