レアル・マドリーのGKティボー・クルトワがアトレティコ・マドリーとのダービーで起きた騒動について沈黙を破った。UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)のドルトムント戦に向けた前日会見の内容をクラブ公式サイトが伝えている。

 9月29日に敵地で開催されたラ・リーガ第8節アトレティコ戦(△1-1)では、後半にクルトワが相手サポーターからライターなどを投げ込まれ、試合が一時中断する事態となった。

 このダービー以来、初めてメディアに対応したクルトワはサポーターの心情に理解を示しつつ、暴力に訴えるべきではないと主張している。

「重要なのは暴力があってはならないということだ。ベルギーでそういう状況を何度も経験してきた。そういう文化はもっとある。チームを応援し、ちょっとした対抗意識を燃やすことにはまったく問題はない。ダービーやアウェーでの熱い試合は好きだし、アドレナリンが出る。素晴らしい雰囲気があり、チャントが飛び交うような試合を戦うのは好きだ」

「でも常にプレーしている選手たちに敬意を払わなければいけないし、暴力はダメだ。選手とサポーターの間でちょっとした駆け引きがあることもある。それは普通のことだ。僕に向かってチャントをするのは問題ないし、僕たちがゴールを決めた後、小さな反応があるかもしれないが、暴力を振るう必要はないと思う。暴力がないのであれば問題ないと思うし、何よりも相手に危害を加えようとする者を排除する必要がある」

 また、アトレティコのディエゴ・シメオネ監督が相手側のスタンドに向かってレアルの得点を喜んだクルトワに対し、挑発した選手も処罰されなければならないと語ったことに関して「彼の意見は尊重するが共感はできない。挑発行為について僕たちには別の考えがあるが、そのことはそれを決定しなければならない機関や団体がすでに決断を下しているので、これ以上コメントするつもりはない」と言及した。

 レアルは欧州CLリーグフェーズで2試合を消化し、1勝1敗(勝ち点3)で36チーム中17位。クルトワは首位ドルトムント戦に向け、「大切なのはチームとして団結し、お互いのために犠牲を払い、全力を尽くすことだ。このチャンピオンズリーグのフォーマットだと、特に(前節)リール戦に負けた後のなので明日勝つことが非常に重要だ。僕たちは明日勝たなければいけない」と勝利を誓った。