[画像] 【独自】「10ヵ月間、内縁の妻を全裸や下着姿で歩かせて…」前代未聞「大阪・美人局事件」恐るべき全真相

悪夢の始まり

男性は自宅マンションから見える光景に我が目を疑った。

ガラス張りの部屋から見えるのは露な姿で部屋を歩く一人の若い女性。風呂上がりなのか、体には水が滴り、ほんのりと湯気がたちこめている。見る限り彼女はこちらの存在には気づいていない。

あまりに唐突な風景に男性は茫然自失のまま女性の姿を眺め続けた。どれほどの時間が経ったのか、男性は恐る恐る自らのスマートフォンに手をかける。そして、目の前の女体に向けて、震える手でそっとカメラを構える。押してはいけないと分かってはいるが、指は自然とボタンへと伸びていく。

もう一度、女性の姿を捉えたスマホ画面を確認すると、息を殺すようにしてシャッターを押す。一瞬、携帯から発せられる機械音が女性に聞こえてしまったかのような錯覚に陥るが、彼女がこちらへ振り向くことはない。

気のせいだと安堵した次の瞬間、虚をつくように女性がこちらへ目を向けた。男性は声を出すよりも早く携帯をしまい込み、その場から立ち去る。顔は見られていない。きっと大丈夫。問題はない。慌てながらもそう自分を落ち着かせる。難を逃れたと思ったのも束の間、ここから始まったのは男性にとって悪夢の日々だった――。

異様とも言える「手口」

前代未聞の美人局事件が発覚したのは今年9月のことだった。

大阪府警は会社役員の南本龍也被告(45)と弟で自称会社員の南本満被告(39)を詐欺の疑いで逮捕した。

「二人は大阪府内に住む50代男性に対して女性を盗撮するように仕向け、慰謝料名目で嘘の投資案件を紹介した容疑がかけられています」(全国紙社会部記者)

その手口は異様とも言える代物だった。

「兄弟は一昨年4月から10ヵ月にもわたり、龍也被告の内縁の妻、20代のA子を自宅マンションの窓際に全裸や下着姿で歩かせ、男性に盗撮させるように仕向けた。そして実際に昨年1月に男の自宅を訪問し、慰謝料を用立てる口実として『2千万円以上を預ければ、資産運用で利益が得られる』と噓の投資案件を紹介。同年5月まで4回に分けて3700万円を搾取した疑いがかけられています」(前出・社会部記者)

さらに昨年4月には知人の自動車販売会社を介し、男性名義で高級外車マセラティを購入。実際の価格より高い2780万円という嘘の契約書を信販会社に出し、ローン契約を結ばせたうえで1480万円をだましとった容疑がもたれている。社会部記者が続ける。

南本兄弟の正体

「男性は兄弟からの度重なる金銭要求によって銀行や金融機関からも借金を重ねていった。最後はクビが回らない状態まで陥り、警察に相談。そこでようやく事件が発覚しました」

10ヵ月間にもわたり妻を裸にさせ、盗撮するように仕向け、挙句、金品を巻き上げるという今回の手法。その首謀者となった南本兄弟とは一体どんな人物なのか。二人をよく知る知人はこう語る。(以下「」は知人)

「兄の龍也は大阪市内の建築関係の会社の役員として働いていました。彼の所属する会社は建物のリフォームから設計、不動産や介護まで幅広く事業を展開しています。一方の満は定職に就いているような様子もなく、やっていることは詐欺まがいなことばかり。満を古くから知る人たちは『あいつの職業は詐欺師だ』と口にしますよ」

会社役員の兄と詐欺師と称される弟。両極端にも思える兄弟が手を染めたのが美人局による詐欺行為だった。二人はいかにして被害男性から多額の金を奪い取ったのか。

「盗撮されてるかもしれない」

「龍也の家は大阪の江坂にある新築マンションの一室で、そこにA子と2人で暮らしていました。自宅は角部屋で、一部がガラス張りのようになっていて、外から見えやすい構造になっていた。ある時、龍也とA子が『盗撮されてるかもしれない』と言い出したことがあった。二人の説明では、A子がたまたま風呂上がりに下着姿で部屋の中を歩いていると、向かいのワンルームマンションから携帯らしきものが見えたとのこと。

その後も同様の出来事が数回続いたそうです。龍也も向かいのマンションに急いで向かったこともあったようで『オートロックの扉を無理やりこじ開けて、中に入ったがすでに誰もいなかった』と言っていました」

龍也被告の怒りは日に日に増していったという。

「彼は『絶対に盗撮犯を捕まえてやる。こういうやつは何度でも同じことをする』と息巻いていました。その時には『金ではない。でも警察に突き出しても大した罪にならないから意味がない。個人的に制裁を加える』と語っていました」

しかし、龍也被告が取ったのはおとり捜査よろしく、毎晩のように裸のA子を部屋で歩かせるという常軌を逸した方法だった。

「龍也は盗撮犯を捕まえるためにわざわざ自宅の家具の配置も変えて、犯人の姿を捉えやすい『捕獲シフト』を組んだと豪語していた」

かくしてまだ見ぬ盗撮犯への闘志を燃やし始めた兄と弟たち。事態が急展開を迎えたのは昨年1月頃だった。

「土下座させる」

「深夜1時ぐらいに突然、弟の満から電話があり『兄貴が盗撮犯を捕まえた。今から一緒に来れないか』と聞かれました。さすがに部外者だった自分が行く必要はないと思い『明日は仕事で早いから難しい』と言って断りました」

しかし、その後、この知人が兄弟から聞かされたのは龍也被告による盗撮犯への執拗とも思える包囲網だった。

「兄弟から聞いた話では相手は会社の役員クラスで、年収も高い身分とのことでした。家族もいるが、大阪には単身赴任でやって来ていたそう。龍也は弟の満と違って、ずる賢くはないが、粘着質なタイプではあった。彼は男性の出身地や家族構成など事細かに調べ上げたうえで『お前の実家ここやな』『子供の名前はこれ』『親戚はここにいる』など、個人情報を脅すかのように小出しにして本人に伝えていたと聞いています。

でも、その時だって彼は『金じゃないねん。俺のゴールは男の家族や親族全員を呼んでA子に土下座させることや』と口にしていました。ただ、徐々に兄弟から盗撮犯の話は聞かなくなりました」

あくまでも男性からの謝罪を求める龍也被告。しかし、やがて目的は金銭へと変化していく。その片鱗について知人はこう証言する。

盗み取った車を兄弟でシェア

「いつだったか、満が『この車、どう思う?』とスマホを差し出してきたことがありました。そこに映っていたのがまさしく今回の事件で購入したマセラティの写真でした。その際、満は車の値段について『2700万円ほどする』と言っていて、相場よりも高いと感じたのは覚えています。

今思えば、その時にはすでに満が不正ローンを前提とした購入を考えていたのだと思います。私は『カッコいいけど車高も低いし、ゴルフに行く際など不便じゃないか』と満に伝えたんですが『これ買おうと思ってんねんな』とは口にしていました。彼らは『盗撮した男性の名義で購入する』などといったことは一切口にしていませんでした」

知人男性いわくその後、マセラティは満被告ではなく兄の龍也被告が購入したという。

「龍也は『頭金を払って、残りはローンを組んだ』と言っていました。不可解だったのは、こちらが『ローンは月々いくらか』と尋ねても彼は値段をはっきり答えなかった。しかも龍也は免許を失効しており、車の運転ができない状態。結局、龍也は息子を運転手にして、その車でゴルフなどに出掛けていました。去年の夏頃にはすでにマセラティに乗っていたと思います」

奪い取った高級外車を兄弟のみならず家族でシェアしていたという南本兄弟。一方で事件発生の要因となったのが龍也被告の内縁の妻であったA子だ。

つづく中編記事『【独自】「北新地の有名クラブ出身」美人妻を使って3700万円を詐取…大阪・美人局事件のA子「驚愕の素顔」』ではかつて北新地の人気クラブに在籍し、事件当時は盗撮犯をおびき寄せるために裸や下着姿で窓際を歩き続けた美女の素顔について詳しく報じる。

【独自】「北新地の有名クラブ出身」美人妻を使って3700万円を詐取…大阪・美人局事件のA子「驚愕の素顔」