ライブドア(LD)事件で証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載など)の罪に問われた元社長、堀江貴文被告の第23回公判が17日、東京地裁(小坂敏幸裁判長)で開かれ、検察側による被告人質問が始まった。一連のやり取りの中で堀江被告は自身が社内で主導的な立場にいなかったことを強調。検察側に対しては「何をおっしゃっているのか分からない」「揚げ足を取られそう」など述べ、挑発的な態度に終始した。

 堀江被告が社内で絶大な権限を有しており、一連の事件も主導的な役割を果たしていたと見る検察側は、堀江被告がCEO(最高経営責任者)を名乗っていた理由を追及。それに対して、堀江被告は「格好いいから。見た目がいいから。珍しくて営業トークに使えるから」と答えた。また、「見栄えがいいから付けただけなので、特段意味はない」とも付け加えた。

 また、堀江被告は企業買収案件でも、自分の提案は相当数無視されていたと証言。実現しなかったモンゴルの銀行の買収案など具体例を挙げて、社内では必ずしも主導的な立場にいなかったことを強調した。

 「会社経営で一番重要なことは」と尋ねられた場面では、「うーん、頑張ること」と一言。「何のために頑張るのか」と聞かれると、「株主のため。経営者は株主の奴隷ですから」と答えた。会社を黒字化する方法についても「頑張る」と述べるにとどめ、具体策を求められると「揚げ足を取られても困るし、この件について関係あるのか」と反発した。

 その他の質問でも「揚げ足を取られると困る」と連発した堀江被告に対し、検察側は「何かやましいことがあるのか。あなたは被告人なのだから」と迫った。これ対して弁護側は「被告人は黙秘権を放棄して質問を受けている。場合によっては質問を受けなくてもいい」と反論する場面もあった。

 これまでの公判で、堀江被告はLDが連結営業利益ベースで世界一になることを目指していたと証言。一方で、タクシー利用を原則的に禁止するなど経費について非常に細かく見ていたことについて、検察側は「数百円単位で経費を削っても、営業利益世界一は難しいのでは」と指摘した。堀江被告は「ちりも積もれば山となる」、検察側は「仮に経費がゼロでも世界一ではないですね」とお互いに応酬し合った。

 全般的に堀江被告の検察側に対する挑戦的・挑発的態度が目立った公判。検察側の経済用語に関わる質問に対し、「本を読んで勉強すれば」といった趣旨の言葉を馬鹿にしたように返すと、傍聴席から失笑がもれる場面もあった。【了】

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