[画像] 「辞めたら悪いと認めたことになる」兵庫県斎藤知事 ついに不信任案成立…県職員が語る「辞職でも解散でもない」“第三の道”

兵庫県定例議会に出席する兵庫県知事(写真・馬詰雅浩)

 連日、世間を騒がせている兵庫県知事・斎藤元彦知事。7月7日に自死した元西播磨局長による告発文書をきっかけに“おねだり体質”と“パワハラ疑惑”が明るみになると、2023年11月のプロ野球優勝パレードの経費不正に関与させられた元課長の自死も判明。斎藤氏の進退に関する報道は激化の一方をたどるなか、当の本人は一貫として辞職を否定している。

「9月19日に行われた兵庫県本会議で全会派一致で斎藤知事に対して『不信任決議案』が提出され、可決されました。斎藤知事には10日以内に辞職か解散か求められます」(政治部記者)

 そんな騒動の渦中に、斎藤知事に“親族絶縁”が報じられた。

「9月18日『文春オンライン』が、斎藤知事の母方の祖父が所有していた屋敷をめぐってトラブルに発展し、母方の親族から“絶縁”されていたと報じました。亡くなった斎藤知事の祖父は日本ケミカルシューズ工業組合の理事長も務めた地元産業界の大物でした。斎藤知事自身は絶縁について否定しています」(同前)

 県議会だけでなく、親族にもそっぽを向かれてしまった斎藤知事。まさに四面楚歌の状態だが、過去には地元・神戸での“東大自慢”を本誌は報道している。

「昔から、なんでもできる秀才でしたよ。長く会ってなかったのに、20代のころ、いきなり一人で家を訪ねてきたんです。話を聞くと、東大行って官僚になったと言うので、素直に思わず『すごいなぁ!』と口にしてしまいました」(小学校の同級生)

 別の同級生に父親はこう明かす。

「(阪神・淡路大)震災から2〜3年後でした。顔見知りだった息子の知人と2人で突然、うちに来たんです。斎藤くんとはあまりつき合いがなかったですし、『長く地元を離れてたのに、何しに来たんやろ』と思いました。

 震災のお見舞いにしては時間がたっていたしね。それで近況を聞いたら『東大に通っています』と話すから、ビックリしました」

 今後はいよいよ、辞職か議会解散の2択を選ばなければならない。

「もし議会を解散した場合、40日以内に県議選をおこなうことになります。そして新たな議会が不信任案を再可決した場合、知事は失職することになります。天変地異でも起きない限り、斎藤知事は辞職か失職のどちらかしかありません。ごく普通に考えれば辞任一択なのですが……」(前出・政治部記者)

 兵庫県職員は、斎藤知事が驚きの“第三の可能性”に向けて準備をしている、と語る。

「職員の間では、解散も辞職もしないだろうという認識です。10日以内にどちらかを選ぶ、と言われていますが、どちらも選ばなければ自動失職。斎藤知事は、この道を選ぶということで準備しています。というのも、斎藤知事がこうした事態に至るまで頑なに辞職しなかった理由は、『辞めると自分が悪いと認めることになる』という理由でした。

 実際、近しい職員もみんな口を揃えて語るのは、斎藤知事は本気で悪いことをしたと思っていないんですよ。ナルシストというかなんというか……。亡くなった局長の告発も“公益通報ではない”と本気で思っている。だから辞職はありえないんです。

 では議会を解散すればいいかもしれませんが、そうなるとどうせ職を失うのにまた1ヶ月近くの間“バッシング”を受けることになります。そういう胆力は無いですよ。今知事が話しをできる相手は弁護士と奥さんだけですからね。精神的に追い詰められてはいるけれど、“負け”を認めたくはない。だから“無言で失職”という道を選ぶというわけです」(県職員)

 斎藤知事の小さなプライドを守るために、振り回される県民がかわいそうだ。