前半の45分間はトッテナムがやや優勢に進めた印象だったが、均衡が破れることはなくハーフタイムに突入。後半に入っても、勢いよく試合に入ったのはトッテナム。ソランケやファン・デ・フェンらがゴールに襲いかかり、得点の匂いを漂わせていく。

 対するアーセナルも時間の経過とともに、トロサール、マルティネッリ、ユリエン・ティンバーらの連携で左サイドから攻め込むシーンが増加。手に汗握る展開が続く中、試合の均衡はセットプレーで破れた。

 アーセナルは63分、右サイドから突破を試みたサカがコーナーキックを獲得。背番号7がキッカーを務め、左足でインスイングのボールを上げると、遅れて中央のスペースへ入ったガブリエウ・マガリャンイスがフリーでヘディングシュート。昨季も度々セットプレーで強さを見せてきた左利きセンターバックが、大一番で仕事をやってのけ、アーセナルが先手を取った。

 1点ビハインドとなったトッテナムは、68分にパペ・マタル・サールとウィルソン・オドベール、さらに80分にティモ・ヴェルナーと交代カードを切って打開を狙う。対するアーセナルも80分、復帰明けのガブリエウ・ジェズス、さらにこの日がデビュー戦となるラヒーム・スターリングを送り出した。

 終盤の時間帯はトッテナムが敵陣へ押し込み続ける。アーセナルは86分、サカの状態が危ぶまれ、17歳のイーサン・ヌワネリがピッチに立つ。トッテナムはアディショナルタイムにもシュートチャンスを迎えたが、これ以上スコアは動かずにタイムアップ。白熱のノースロンドン・ダービーはアウェイチームのアーセナルに軍配が上がった。これで暫定順位は2位に浮上。対するトッテナムは、決して悲観するような内容ではなかったものの、4試合で1勝と苦しいシーズンのスタートを強いられている。

 この後、トッテナムは18日にカラバオ・カップ3回戦で坂元達裕が所属するコヴェントリーと対戦し、21日には次節のプレミアリーグでブレントフォードをホームに迎える。一方、アーセナルは19日にチャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第1節のアタランタ戦が控えている。そして、22日にはプレミアリーグ第5節でマンチェスター・シティの本拠地に乗り込む予定だ。

【スコア】
トッテナム 0−1 アーセナル

【得点者】
0−1 64分 ガブリエウ・マガリャンイス(アーセナル)

【スターティングメンバー】
トッテナム(4−3−3)
GK:ヴィカーリオ
DF:ポロ、ロメロ、ファン・デ・フェン、ウドギー
MF:ベンタンクール(68分 サール)、クルゼフスキ、マディソン(80分 ヴェルナー)
FW:B・ジョンソン(68分 オドベール)、ソランケ、ソン

アーセナル(4−2−1−3)
GK:ラヤ
DF:ホワイト、サリバ、ガブリエウ、ティンバー
MF:トーマス、ジョルジーニョ;トロサール(80分 ジェズス)
FW:サカ(86分 ヌワネリ)、ハヴァーツ、マルティネッリ(80分 スターリング)


【ハイライト動画】アーセナルがノースロンドン・ダービーを制す