暗号化メッセージングサービスやクラウドストレージサービスなどを提供するProtonが、Googleドキュメントによく似たオンラインのドキュメントエディターを発表しました。共同編集や書式設定など基本的な機能を備えた上で、エンドツーエンドの暗号化が施されているのが特徴です。
Introducing Docs in Proton Drive - collaborative document editing that’s actually private | Proton
https://proton.me/blog/docs-proton-drive
Proton Docs is a privacy-focused answer to Google Docs and Microsoft Word - The Verge
https://www.theverge.com/2024/7/3/24190732/proton-docs-document-editor-privacy-google
Protonのドキュメントエディターは個人でドキュメントを作成できるサービスで、ドキュメントを他人と共有して複数人でリアルタイムの共同編集を行ったり、コメントを残したり、写真を追加したり、ファイルを安全に保存したりできるとのこと。サービスはエンドツーエンドの暗号化が施されていて、キー入力やカーソルの動きまで暗号化されています。
Protonのドキュメントエディターはクラウドストレージの「Proton Drive」内の一機能として導入されています。既に一部のユーザーに対して機能公開済みで、数日中にすべてのユーザーが利用できるようになるそうです。
Protonは他のドキュメントエディターに対して「サービスを提供しているほとんどの企業がユーザーの個人情報を収集している」との見解を示し、「Googleドキュメントなどのサービスでは、ユーザーは収集されたデータをコントロールできなくなり、プライバシーを侵害するAIモデルの訓練に使われる可能性さえあります。主要なドキュメントエディターではエンドツーエンドの暗号化でデータを保護することはデフォルトではできないため、第三者や政府によるアクセスが行われる恐れがあります」との懸念をあらわにしています。
Protonのドキュメントエディターは、こうした懸念を払拭できるツールだと紹介されています。Protonによると、エンドツーエンドの暗号化によりドキュメントを閲覧・共有できるのは作成者だけにとどまり、サービス提供元のProtonでさえコンテンツやメタデータ(ファイル名など)にアクセスすることはできないとのこと。また、厳格なプライバシー法によって保護されたスイスにサーバーが置かれているため、法的なデータ保護が弱いアメリカに置くサービスよりは安全とされています。
PCMAX
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