U-23日本代表の大岩剛監督は3日、パリ五輪に臨むメンバー18人を発表し、2008年の北京大会以来4大会ぶりにオーバーエイジ枠なしで本大会に臨むことが決まった。国際Aマッチウィーク外に行われるパリ五輪では選手の招集に所属クラブの合意が必要となる中、交渉がまとまらなかったとみられる。
これまでA代表主将のMF遠藤航(リバプール)のほか、DF谷口彰悟(アルラーヤン)、DF板倉滉(ボルシアMG)らの名前が挙がっていたが、いずれも招集は実現しなかった。
同日、記者会見を行った大岩剛監督は記者会見でオーバーエイジ枠について問われ、「ご存知の通り、いろいろな制限がある中、我々がいま現在、U-23日本代表としてパリ五輪に向かえる、招集できる最高の18人プラス4人のバックアップメンバーを選んだつもりでいる」と返答。「その時その時で集まれた、集合できた選手がその時のU-23日本代表だと発足当初から言い続けてきた。今回も変わらず、今現在招集できるベストなメンバーを招集した。このメンバーでしっかりパリ五輪を戦うというのが現在の率直な気持ち」と述べるにとどめた。
また山本昌邦ナショナルチームダイレクターは「オーバーエイジの現場からの希望はあった」と説明。その一方で「1年以上かけて海外組の調整は進めてきた。選手の意思、クラブの了承も得なければならない。一方で移籍が関わってくると、現クラブ、先のクラブが7月から動き始める中で確認を取らなければいけない。さまざまな要因が絡まり、ヨーロッパのマーケットが日々動いているので、選手の行き先、選手の状況、行き先が決まらないと交渉もできない。監督が変われば選手の立ち位置も変わる中、五輪期間、そして登録がこのタイミングであるというのも含め、先を予測して交渉するのは困難を極めた」と招集交渉の難しさを明かした。
(取材・文 竹内達也)
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