[画像] 「ベテランらしくないプレーをしたい」カズの言葉の背景にあるポルトガルでの経験「35歳を過ぎた選手たちが果敢に仕掛ける」

 6月25日、三浦知良のJ2・横浜FCからJFL・アトレチコ鈴鹿クラブへの期限付き移籍が発表された。契約期間は2025年1月31日までとなっている。

 現在57歳のカズは、2023年2月に横浜FCからポルトガル2部のオリベイレンセに期限付き移籍して、2シーズンに渡りプレー。23-24シーズンは公式戦6試合に出場し、今年5月に帰国していた。

 国立競技場で行なわれた鈴鹿への入団記者会見で、カズはポルトガルでの2シーズンをこう振り返る。

「向こうでは僕の名前や年齢など関係なく、監督もチームメイトも忖度なしに接してくれました。常にハードワークを求めてきて、かなり強度の高いなかでプレーできました。アンチエイジングという言葉はあまり好きではありませんが、気持ち的にも若くいられました」
【画像】“11”のトレーニングウェアで練習するカズ
 また、「鈴鹿ではどんな三浦知良を見せたいですか?」との質問には「僕は今57歳で、他の選手と比べるとかなり年上ですが、逆にベテランらしくないプレーをできたらいいなと思っています」と意気込みを語る。

「それは何かと言うと、たとえば1対1の仕掛けで勝負したりだとか、ゴールに向かっていく気持ちです。ベテランはどうしても周りを上手く使うようになりがちですが、そうではなく自分で何とかしてゴールを奪いたいですね」

 この「ベテランらしくないプレーをしたい」との思いに至ったのは、ポルトガルでの経験が影響しているという。

「僕よりはだいぶ若いですが、ポルトガルでは35歳を過ぎたぐらいの選手たちが、果敢にドリブルで仕掛けて、どんどんゴールに向かっていく。その姿を見て、サッカーってこういうものじゃないかなと刺激を受けました。フォワードは常に前に向かっていくことが大事だと改めて感じました」

 鈴鹿では来月14日のリーグ戦から出場可能だというカズ。新天地でのパフォーマンスに注目したい。

取材・文●中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)