“バラドル”としてバラエティ番組に登場したとき、今のような俳優としての活躍をいったい誰が予想しただろう……。

生見愛瑠(めるる)が4月期火10ドラマ『誰が私と恋をした?』(TBS系)で主役を務めることがわかった。これにSNSでは、

《最初出てきた頃はただのおバカタレントだと思っていたのにすごい!》

《事務所のゴリ押しではなく、完全に実力と努力で勝ち取った火10だと思う。応援したいと思える女優さん》

などと大絶賛の嵐だ。

めるるは今から10年前、小学生向けファッション雑誌『ニコ☆プチ』で専属モデルに抜擢されたのをきっかけにモデルとして第一歩を踏み出した。’15年には「TOKYO GIRLS AUDITION 2015」でPopteen賞、Ray賞を受賞しティーンエイジャー向け女性ファッション誌『Popteen』専属となると、’19年4月号プレゼント応募用紙での「好きなモデル」のアンケートで1位を獲得するなど、同誌一押しのモデルに。

その後も他ファッション誌の専属モデルになり、数多くのファッションイベントに出演するなど人気モデルの仲間入りを果たすと、’20年にはラジオの冠番組『めるるのはっぴーsu るーむ』(文化放送)でレギュラーパーソナリティに抜擢され、『ヒルナンデス!』や『スクール革命』(どちらも日本テレビ系)といったバラエティ情報番組のレギュラーに。ちょっとだけ“おバカ”な天然キャラで人気を博した。

そんなめるるが俳優デビューしたのは、’21年3月期に放送された深夜ドラマ『おしゃれの答えがわからない』(日本テレビ系)。ドラマ初出演にして主演を務めたのだ。

「当時は、『人気に乗っかっただけ』『事務所のゴリ押し』といった批判の言葉もありましたが、テレビ業界の間ではすでに俳優としての評価はかなり高かったのです。

’21年4月に放送が始まったコント番組『新しいカギ』(フジテレビ系)の初回スペシャル版のゾンビコントにめるるが登場したのですが、コントと思えないほど迫真の演技で、SNSでも《あの娘ってめるる?演技上手くない?》《雰囲気違いすぎて、めるるって気づかなかった》などといったコメントを目にしました。それまであまり演技の勉強をしてこなかったと思うのですが、才能のある娘だなと思いました」(老舗芸能事務所幹部)

’22年には映画『モエカレはオレンジ色』で演じたぼっちのJK役が評価され、第46回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞している。めきめきと頭角を現してきて、俳優としての才能も開花したと言える。

まだ6本目ではあるが、ドラマ『セクシー田中さん』(日本テレビ系)で見せた演技で、彼女の実力を実感したというキー局ドラマ制作プロデューサーはこう語る。

「天性のものだと思いますが、演技が自然で、とてもキャリアが浅いとは思えないです。意外と言っては失礼ですがクレバーなので飲み込みも早く、表情も豊か。それはモデル業やバラエティ番組出演で培ったのだと思いますが、同じようにモデルやバラエティ出演が多いからといって、あそこまで臨機応変に対応できるとは限りません。やはり俳優としての才能があるのだと思います。まだまだ伸びしろがあると思いますので、これからが楽しみです」

また常に笑顔を絶やさず、明るくてスタッフも彼女のファンが多いという。プライムタイムの連続ドラマ主演はなるべくしてなったということだが、今後さらに大化けしそうな予感がする。