日本の“パパ”で稼ぐ時代が、終わりを迎えている――。

今年1月、30代の日本人女性にアメリカ・ラスベガスでの売春の仕事を紹介したとして、デートクラブ経営者ら男女3人が職業安定法違反の容疑で警視庁に逮捕された。

「このように海外売春を斡旋するグループは複数あるとみられており、なかにはホストクラブで作った多額の売掛金を返済するために勧誘に応じてしまうケースもある。斡旋グループの背後に反社会的勢力がいる可能性も含めて、警察は捜査を進めています」(全国紙社会部記者)

女性からすれば現地で逮捕されるリスクもある海外出稼ぎだが、“パパ活女子”が集まるLINEグループでは仲介者から勧誘の連絡が途絶えないと、自身も勧誘を受けたというAさんが明かす。

「私が所属しているグループには260人ぐらいの女の子がいて、そこに不定期で勧誘のLINEが送られてきます。勧誘してくる男性は『海外の富豪と3日間一緒にいるだけで100万円』などと誘って女性を集め、成立すれば富豪側から仲介料を貰うことができます。提示される国は中国やカンボジア、アラブ諸国などさまざまですね。応募する女の子たちには水着姿の写真やモデルウォークをしている動画などを送るよう要求して、そこから採用する子を決めるみたいです」

いかにも怪しい手口の勧誘だが、意外にも応募する女性は少なくないという。

「やっぱり稼げる額がケタ違いなので、ホストで多額の売掛金を抱えているような子は応募しています。それから、稼ぎまくってパパ活女子の世界で勝ち組になろうとする野心の強い子も応募している印象がありますね」(同前)

当局やメディアによって海外出稼ぎの危険性は訴えられているが、当事者である女性たちの心理的なハードルは意外にも低い。これには、アテンド側の勧誘の手口も起因している。パパ活界隈のアテンダーはこう語った。

「いきなり海外出稼ぎと聞くと、ほとんどの女性は身構えてしまいます。そこでアテンド側はLINEでの勧誘だけではなく、パパ活女子と直接会い、自分が紹介した案件がけっして危険ではないと伝えることで、信頼関係を築くんです。そうしてパパ活女子たちに、『この人が言うなら』という安心感を与えて海外に行かせる。

ただ、アテンダー側の質もピンキリで、女性が日本に帰ってきてからもギャラが振り込まれなかったり、『肉体関係なし』と言われていたのに現地では性行為を強要されたりとか、いろいろトラブルはあります。パパ活女子たちが海外出稼ぎを成功させるには、良いアテンダーを見つける嗅覚が必要なんです」

うまくいけば一攫千金なのかもしれないが、その裏に潜んでいるリスクはあまりにも大きい。