アジア大会準々決勝、U-24北朝鮮代表戦。MF重見柾斗(福岡大)は最初の交代選手として70分からピッチに立った。谷内田哲平(京都)に代わって中盤の舵取り役を担うことになったが、「入った直後に追い付かれてしまったので責任を感じていました」と振り返る。
来季福岡加入が決まっており、特別指定選手としてすでにプロのステージも経験している重見は、今年6月の欧州遠征から“大岩ジャパン”に名を連ねるようになった。今回のアジア大会では先発出場の機会こそ少ないものの、交代を含めて試合出場を重ねてきた。
そんな重見にとって、試合に馴染む間もない4分後に生まれた同点ゴールとそれに続く死闘はシビアな経験だった。
「早く試合に出て自分のプレーをしたいと思いながら観ていたし、やるべきことを整理して試合には入ったつもりでした。その中で自分が求められていたこと、最低限のプレーはできたとは思っていますが……」
少々口が重くなったのは、試合を締めていく役割を期待されながら失点を喫してしまった流れについて「責任を感じている」からであり、「最低限」以上のプレーを見せると意気込んでいたからでもある。
「正直、それほど長い時間試合に出ていないので、『もっとできるところを見せたい』と思っていたし、最低限以上の、自分の良さを出したいと思っていました」
先発出場したラウンド16のU-24ミャンマー代表戦についても悔いを残している。よくボールに絡み、ゴールに繋がるプレーもあったのだが、本人の中にあったのは「自分の良さを出し切れなかった」という思いだ。
「試合の入りは良かったんですけど、シュートを打てる場面で打たなかったり、後半でも2回くらいイージーミスがあって、そこは減らさないとダメ。ゴール前に行けてる場面もありましたが、数字に残るプレーをできなかったので。次にチャンスがあったら(シュートを)振り切ろうとずっと思っています」
そして迎える準決勝の香港戦、「もしもチャンスをもらえるなら」と前置きした上で、重見はこう続ける。
「しっかり役割を果たして、数字も残したい。ここまで得点もアシストもできていない。レベルの高い選手たちと一緒になって海外のチームと戦うことで成長できている感覚はあるので、それを試合でも出したい」
福岡期待の技巧派MFは現状に満足することなく、代表で得た成長の結果をピッチで表現することを目指す。
(取材・文 川端暁彦)
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