【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「少女像」に「竹島は日本固有の領土」と書かれたくいを縛りつけ、被害者らの名誉を毀損(きそん)した罪などに問われている日本人、鈴木信行被告の公判が21日、ソウル中央地裁で開かれた。だが、これまでと同様に被告が出廷しなかったため、地裁は公判を来年3月15日と4月19日に延期した。

 鈴木被告は2012年6月にソウルの日本大使館前の少女像にくいを縛りつけて慰安婦被害者の名誉を毀損し、中国・上海で日本軍首脳部に爆弾を投げつけた独立運動家、尹奉吉(ユン・ボンギル)の殉国碑前にもくいを打ち込んだなどとして、13年2月に在宅起訴された。

 15年に慰安婦被害者を支援する施設「ナヌムの家」(京畿道広州市)などに被害者を侮辱する少女像の模型などを送り、名誉毀損罪などで16年4月に追起訴された。

 鈴木被告は13年9月の初公判以来、これまでに地裁から23回にわたり出廷要請を受けたが、一度も出廷していない。地裁は「検察が犯罪人引き渡しを請求することにしており、逮捕状は今月18日に発付された」とし、被告の召喚手続きを進めると伝えた。

 地裁は鈴木被告を召喚するため逮捕状を何度も発付しているが、令状の執行は難しいとみられる。過去7回発付された逮捕状はいずれも1年の期限が切れ、地裁に返却された。