女子バレーボール、ワールドグランプリ東京ラウンド第3日が20日、有明コロシアムで行われ、柳本晶一監督率いる日本代表は、3連覇を狙う王者ブラジルに0−3(22−25、16−25、20−25)のストレートで敗れた。予選第1ラウンドを終えて日本は4位。上位5チームが進む決勝ラウンドへ向け、25日から韓国で予選第2ラウンドを戦う。

 木村沙織が狙われた。王者ブラジルは日本の持ち味であるスピードを封じるため、サーブで木村を狙った。第1セット、連勝で波に乗る日本は中盤、4連続ポイントで16−13と3点リードを奪う。だが、どこからでもスパイクを打てる攻撃を武器に徐々に差を詰めるブラジルは、先に20点に到達。さらに21−20と先行すると、ジャンプサーブで木村を狙った。木村のサーブレシーブが乱れ、大きな2点のリードを奪うと、一気に押し切り第1セットを奪った。

 さらに第2セットもブラジルは、中盤までリードを奪い主導権を握る展開。タイムアウト後、日本の反撃ムードが漂うと、ここで再びサーブで執拗に木村を狙い、日本の反撃の芽を摘み25−16で2セットを連取した。

 第3セット、柳本監督は韓国戦で代表デビューした小山をコートに送り出す。その小山がリズムを作り、中盤までは緊迫した接戦となったが、最後は男子並みと評されるブラジルの攻撃力の前に屈した。昨年の同大会では勝利目前まで迫った日本は雪辱を期し、東京ラウンド3連勝を狙ったが、ブラジルの壁は高く、対ブラジル戦16連敗。1996年ワールドグランプリ以降の対戦成績も、3勝35敗と大きく水をあけられる結果となった。

 ワールドグランプリ予選ラウンドは、第1ラウンドを終了し、ブラジル、イタリア、中国に次いで日本は4位。予選ラウンドの上位5チームと開催国イタリアが9月6日からのファイナルラウンドに進む。柳本ジャパンはファイナルラウンド進出をかけ、25日から韓国で予選第2ラウンド、9月1日から岡山で予選第3ラウンドに臨む。

【試合結果】
日本 0−3 ブラジル
(22−25、16−25、20−25)
【日本・先発メンバー】
竹下佳江、木村沙織、大山加奈、高橋みゆき、荒木絵里香、杉山祥子、(リベロ:菅山かおる)

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