仕事には、マイクロソフトのOfficeアプリは必要不可欠なアプリケーションだ。
またOfficeアプリは、仕事だけでなく、PTAなどの学校関連やプライベートのデータ管理などでも使われている。

オフィスソフトは現在、買い取り型からサブスクサービスに移行したMicrosoft 365(旧Office 365)が利用されている。
ただ問題は、個人向けでも、年間1万円以上の出費が必要なことだ。
※金額は期間など正確に記載ください。

ところが現在はコロナ禍によりテレワークが増えたことで、
在宅で個人PCを使って仕事する人も増えている。

そうなると、個人PCでOfficeアプリを利用するため、
Microsoft 365のサブスク料金が次第に負担になってくる。

そこで検討したいのが、
Office互換アプリ キングソフトのオフィスソフト「WPS Docs」だ。
WPS DocsはMicrosoft 365よりも安価で、インターネット上でシームレスにデータを引き継げるクラウド型のオフィスソフトなのだ。


■Microsoft 365とWPS Docsの価格比較
Microsoft 365とWPS Docsには、有料版のほかに、オンラインで利用できる無料版がある。
いずれの無料版も有料版に比べて、オンラインストレージが少ないなど、機能制限がある。

Microsoft 365とWPS Docsの価格差はどの程度あるのだろうか。
個人向けのプランで比較してみた。

Microsoft 365の有料版は、もっとも安価なプランは「Microsoft 365 Personal」となる。
価格は、月額1,284円、または年間1万2,984円。


Microsoft 365のプラン。最安のプランは、年間1万2,984円。


一方WPS Docsのプランの有料版は、1つのみ。
価格は、月額380円。

Microsoft 365と比較しやすいように年で計算すると、年間4,560円になる。
WPS DocsはWordやExcel、PowerPointのオフィスファイルの閲覧や編集ができる。


WPS Docsのプラン。デスクトップアプリ版オフィスソフトは、有料版のみサポートされる。


Microsoft 365 Personalを使用している人、あるいは新規にオフィスソフトを導入したい人は、オフィスソフトとしてWPS Docsを選択するだけで、年間8,424円の出費が抑えられることになる。


■WPS Docs置き換えメリットは、価格だけじゃない?
WPS Docsは、コスト以外にも置き換えるメリットがある。

有料版では、最大20GBのクラウドストレージが付与される点だ。
十分な容量のクラウドストレージが利用できるため、大量もOfficeファイルをクラウドストレージ上の保管できる。
そのため外出先で急にオフィスファイルの閲覧や編集などが必要になっても、クラウドストレージのデータを確認、編集などの作業ができる。

また情報の共有でも大きなクラウドストレージは役立つ。
Officeファイルが大きくてメール添付できないといった状況でも、共有フォルダを作成すればOfficeファイルを共有できるからだ。

さらにPDF編集機能を備えていることも見逃せない。
PDFファイルの作成だけでなく、ファイルの分割やページの入れ替え、文字の直接編集までサポートされている点は大きなメリットだ。
別途、PDF編集ソフトを購入する必要がないため出費を減らすことができる。


PDFファイルの編集だけでなく、コンバートもできる。


そのほか、キングソフト独自のテンプレートサイトから250を越える無料テンプレートが利用できる。
ビジネスユースのテンプレートとしては、
・履歴書
・請求書
・見積書
など…

プライベートのテンプレートとしては、
・グリーティングカード
・レター
・家計管理表
などが用意されている。

これらのテンプレートを利用することにより、時間をかけずに目的の書類や手紙などの作成ができる。


キングソフト独自のテンプレートを利用すれば、履歴書やプレゼンテーションの資料が素早く作成できる。



■WPS Docsでの注意点は?
WPS Docsを利用する上で留意しておきたいのは、2点。

1つめは、
インターネット環境に、動作や操作は影響を受ける。
簡単に言えば、
インターネット回線の速度が遅いと、ファイルの読み込みや書き込みで時間がかかるため、ストレスに感じることがある。

2つめは、
Microsoft 365との互換性だ。
WPS Docsオンライン版は、オンラインでの利用を前提としているため機能が限られていること。
たとえば、
Wordに相当するWriterでは、
SmartArt グラフィックのような基本機能が備わっていない。

Excelに相当するSpreadsheetsでは、
複数の選択された領域には対応していないなど、使い勝手が下がると感じることがある。

気になったのは、
月ごとの店舗の売上をグラフ化するといった、Excelでは一般的な操作ができないことや、ユーザーが操作できる機能をタブとアイコンでまとめた「リボン」がMicrosoft 365とは大きく異なることだ。
Microsoft 365に慣れている人は操作に戸惑う可能性もある。

キングソフトでは、こうした問題を解決するためWPS Docs有料版ユーザー向けに、
デスクトップアプリ版を提供している。
デスクトップアプリ版を使用したところ、ここで紹介した互換性の問題は解消されている。


上から順番に、WPS Docsオンライン版、WPS Docsデスクトップアプリ版、Wordの画面。



WPS Docsは月額380円で、オフィスソフトとPDF編集が利用できることは、かなりメリットだと言える。

実際にOffice365の代わりに利用したいと思っているなら、
無料版が試せるので、無料版で確認後、導入の可否を判断すると良いだろう。

WPS Docs




ITライフハック 関口哲司