一瞬の間に起こった思わぬ“事故”を描いた漫画がSNS上で話題となっています。具合が悪く、横になっていた母親。熱を測った体温計を床に置いたところ、1歳の娘がそれを握りしめ、母親の耳を目がけて…という内容で「ゾッとしました」「怖すぎる」「私も気を付けます」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

ほんの一瞬の出来事で…

 この漫画を描いたのは、1級建築士でイラストレーターの園内 せな(ペンネーム)さん(31)です。物件ファン「手書き間取りのふうけい」で記事を連載するほか、「ninaruポッケ」「ゼクシィBaby」、インスタグラムで子育て漫画を発表しています。

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

園内さん「この怖い経験を漫画にして成仏させたい気持ちと、同じ悲劇を生まないために描きました」

Q.これは、どれくらいの時間の出来事だったのでしょうか。

園内さん「一瞬の出来事です。一発でクリーンヒットしました」

Q.娘さんを止められなかったのは、具合が悪かったからですか。

園内さん「そうですね…ぐったりしていたし、まさか小さな耳の穴に体温計を入れられるとも思っていなかったからです」

Q.過去、棒状の物を刺すいたずらをしたことはあったのでしょうか。

園内さん「棒状のものを人に刺すことはなかったのですが、大人の鼻の穴や耳の穴や口の中に指を入れたりしていたので、小さな穴に対して興味はあったようです」

Q.この後、すぐに救急車を呼んだのですか。

園内さん「私がパニックになって泣き叫んでいたので、旦那がすぐに救急車を呼びました。ガスッという音がして、その後、こもる感じで耳が聞こえなくなったので、もう私の耳は終わったと思いました。娘は私が泣き叫ぶ姿を見て、いまだかつてない不安そうな表情をして、ずっとリビングを行ったり来たりオロオロしていました」

Q.事故の経緯について、どのように説明したのでしょうか。

園内さん「私『床で寝ていたところ、子どもに体温計で耳を刺されて』、隊員『なるほど…子どもの手の届くところに置いてたんですね』、私『そうなんです、全部、全部私が悪いんです』、隊員『…』、私『…』、という感じのやりとりでした」

Q.現在は完治されましたか。

園内さん「耳鼻科で診てもらったところ、鼓膜だけ破れていて、その奥にある耳に入った音を伝える骨までは傷ついていませんでした。鼓膜は皮膚と同じように再生するので、最初の1週間で耳はだいぶ聞こえるようになりました。その後、ちょっと痛かったり、違和感があったりしましたが、1カ月で完治しました。耳の骨まで損傷すると、かなりまずいようです」

Q.事故の再発防止のため、気を付けていることは。

園内さん「体温計を含む棒状の物は、手の届くところに置かないようにしています。でも、しんどいときに娘のそばでゴロゴロすることは今もやっているので、またいつか、何かされるかもしれません…」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

園内さん「『怖すぎる…!』という反応はもちろん多かったのですが、『体温計ではなく耳かきならやられたことがある』『友人にいる』『小さい頃、自分の母親にやってしまった』『小さい頃、姉にやられた』といったコメントが多かったことに驚きました。これも“あるある”とは…皆さんも気を付けてください!」